時間も味わいのひとつ。本を片手に、東京の古民家カフェへ行ってみませんか

時間も味わいのひとつ。本を片手に、東京の古民家カフェへ行ってみませんか

初めて訪れるのに、懐かしい気持ちになるような「古民家」。歴史ある建物を再生してみんなが集えるカフェという素敵な空間になった「古民家カフェ」が、東京にも増えてきました。今回は川口葉子さんの著書『時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和』から、キナリノおすすめの古民家カフェをご紹介いたします。この本を片手に、東京のあちこちへ、古民家カフェを訪れてみませんか?2019年04月12日作成

カテゴリ:
旅行・お出かけ
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食べる・飲むカフェ古民家カフェ東京都喫茶店
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(写真は「旧白洲邸 武相荘」)

(写真は「旧白洲邸 武相荘」)

近年、老朽化していたり、長年空き家になっていた「古民家」を新たな魅力ある場所として再生する動きがあります。「古民家カフェ」もそのひとつ。伝統的な建築や、価値のある内装などを残して引き継ぎながら、現在の風を取り入れたカフェが全国に作られています。そして、流行の移り変わりの速い東京にも、そんな素敵な古民家カフェが増えてきているのです。

川口葉子さんの『東京 古民家カフェ日和』を片手に、古民家カフェを訪ねよう

カフェ好きならご存知の方が多い、ライターで喫茶写真家の川口葉子さん。著書『時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和』では、東京の趣きある古民家カフェが40軒も紹介されています。1度は行ってみたいお店、あなたのおうちからもきっと行きやすい場所のお店など、東京の東西から素敵なカフェがたくさん載っています。今回はこちらの本の中から、キナリノおすすめのお店をちょっと覗かせてもらいましょう。

カフェ好きならご存知の方が多い、ライターで喫茶写真家の川口葉子さん。著書『時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和』では、東京の趣きある古民家カフェが40軒も紹介されています。1度は行ってみたいお店、あなたのおうちからもきっと行きやすい場所のお店など、東京の東西から素敵なカフェがたくさん載っています。今回はこちらの本の中から、キナリノおすすめのお店をちょっと覗かせてもらいましょう。

時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和 | 川口 葉子 |本 | 通販 | Amazon
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旧白洲邸 武相荘【町田】

「旧白洲邸 武相荘」は、その名のとおり旧白洲邸、白洲次郎・正子夫妻がかつて暮らしていた古民家です。夫妻の亡き後、リノベーションが行われ、2001年にミュージアムとして一般公開、そしてさらなる改装がされて2014年からはカフェレストランがオープンしました。小田急線の鶴川駅より徒歩約15分のところにあります。

「旧白洲邸 武相荘」は、その名のとおり旧白洲邸、白洲次郎・正子夫妻がかつて暮らしていた古民家です。夫妻の亡き後、リノベーションが行われ、2001年にミュージアムとして一般公開、そしてさらなる改装がされて2014年からはカフェレストランがオープンしました。小田急線の鶴川駅より徒歩約15分のところにあります。

カフェレストランになっている場所は、かつての次郎さんの工作室と子ども部屋で、蚕部屋と呼ばれていたところ。現在ミュージアムになっている母屋は、養蚕農家のおうちだったそうです。ミュージアムだけでなくカフェレストラン内にも、白洲邸に相応しい美しいコレクションが並びます。

カフェレストランになっている場所は、かつての次郎さんの工作室と子ども部屋で、蚕部屋と呼ばれていたところ。現在ミュージアムになっている母屋は、養蚕農家のおうちだったそうです。ミュージアムだけでなくカフェレストラン内にも、白洲邸に相応しい美しいコレクションが並びます。

こちらはお店でいただける「武相荘の海老カレー」と「武相荘のどら焼き」。カレーは正子さんのお兄さんがシンガポールで食べたお気に入りのカレーを再現されているそう。あわせて、甘いものが大好物だったという次郎さんの気分で、どら焼きを頬張ってみてくださいね。

こちらはお店でいただける「武相荘の海老カレー」と「武相荘のどら焼き」。カレーは正子さんのお兄さんがシンガポールで食べたお気に入りのカレーを再現されているそう。あわせて、甘いものが大好物だったという次郎さんの気分で、どら焼きを頬張ってみてくださいね。

CAFE IMASA【神田】

JR線・東京メトロ線の御茶ノ水駅より徒歩約5分、神田神宮のお隣にある宮本公園内にある「CAFE IMASA」。外壁が黒いのは、防火性の高い江戸黒漆喰を塗っているのだとか。江戸の文化や日常を今に残す、貴重な建物です。

JR線・東京メトロ線の御茶ノ水駅より徒歩約5分、神田神宮のお隣にある宮本公園内にある「CAFE IMASA」。外壁が黒いのは、防火性の高い江戸黒漆喰を塗っているのだとか。江戸の文化や日常を今に残す、貴重な建物です。

この歴史ある建物は、1927年に現在の内神田に建てられ、1964年の東京オリンピックをきっかけに府中に移設、その後、千代田区の有形文化財となりこの地に戻ってきたのだそう。時代に影響を受けながらも、大切に残されてきた建築作品でもあるのです。庭先と1階の一部がカフェとして公開されていますが、予約をすれば茶室や2階の和室を見学することができます。

この歴史ある建物は、1927年に現在の内神田に建てられ、1964年の東京オリンピックをきっかけに府中に移設、その後、千代田区の有形文化財となりこの地に戻ってきたのだそう。時代に影響を受けながらも、大切に残されてきた建築作品でもあるのです。庭先と1階の一部がカフェとして公開されていますが、予約をすれば茶室や2階の和室を見学することができます。

お庭では春に枝垂桜が咲き、新緑の時期も緑が美しいとのこと。これからの季節はお庭でスイーツセットをいただくのもよいですね。やさしい味わいに、東京にいるということを忘れてしまいそう。

お庭では春に枝垂桜が咲き、新緑の時期も緑が美しいとのこと。これからの季節はお庭でスイーツセットをいただくのもよいですね。やさしい味わいに、東京にいるということを忘れてしまいそう。

カヤバ珈琲【谷中】

「古民家カフェ」と聞いて、このお店を思い出す方も多いのではないでしょうか?こちらは東京メトロ線の根津駅から歩いて約10分ほどのところにある「カヤバ珈琲」。大正時代から70年続いたお店の店主亡き後、有志によって復活した古民家カフェです。

「古民家カフェ」と聞いて、このお店を思い出す方も多いのではないでしょうか?こちらは東京メトロ線の根津駅から歩いて約10分ほどのところにある「カヤバ珈琲」。大正時代から70年続いたお店の店主亡き後、有志によって復活した古民家カフェです。

カヤバ珈琲と言えばのメニューが、この「たまごサンド」!常連さんのなかでも、この味を食べられなくなることに涙した人が多いそう。もちろん、創業当時の味が引き継がれています。

カヤバ珈琲と言えばのメニューが、この「たまごサンド」!常連さんのなかでも、この味を食べられなくなることに涙した人が多いそう。もちろん、創業当時の味が引き継がれています。

外観も店内も、大正当時のモダンな趣きを残しています。1階の席に座ると、まるで鏡のように店内を映すガラス張りの天井が楽しめます。土曜日曜などは行列を作るほどの人気店ですので、お時間に余裕をもってお越しくださいね。

外観も店内も、大正当時のモダンな趣きを残しています。1階の席に座ると、まるで鏡のように店内を映すガラス張りの天井が楽しめます。土曜日曜などは行列を作るほどの人気店ですので、お時間に余裕をもってお越しくださいね。

松庵文庫【西荻窪】

キナリノ読者にも人気の高いエリア、西荻窪。JR線の西荻窪駅から徒歩約7分のところにも、素敵な古民家カフェ「松庵文庫」があります。靴を脱ぎ、スリッパを借りて店内へ。本当におうちへお邪魔するような、あたたかで穏やかな空間です。

キナリノ読者にも人気の高いエリア、西荻窪。JR線の西荻窪駅から徒歩約7分のところにも、素敵な古民家カフェ「松庵文庫」があります。靴を脱ぎ、スリッパを借りて店内へ。本当におうちへお邪魔するような、あたたかで穏やかな空間です。

窓が多く光をたくさん取り込んだ明るい店内が印象的です。4~5月には中庭にツツジが咲き、大きなピンクのぼんぼりのようになるそう。欄間窓の飾りガラスも美しい…!

窓が多く光をたくさん取り込んだ明るい店内が印象的です。4~5月には中庭にツツジが咲き、大きなピンクのぼんぼりのようになるそう。欄間窓の飾りガラスも美しい…!

元は音楽家夫妻の住まうおうちだったそうで、家庭用のキッチンで作られるお料理は数に限りがあるとのこと。ランチは開店頃の時間に予約されたほうがよさそうです。こちらの写真はラムレーズンとくるみのケーキ。もちろんスイーツも美味しいのです。

元は音楽家夫妻の住まうおうちだったそうで、家庭用のキッチンで作られるお料理は数に限りがあるとのこと。ランチは開店頃の時間に予約されたほうがよさそうです。こちらの写真はラムレーズンとくるみのケーキ。もちろんスイーツも美味しいのです。

小机邸喫茶室 安居【武蔵五日市】

こちらはあきる野市、JR線の武蔵五日市駅より徒歩約10分のところにある「小机邸喫茶室 安居」。古民家というと日本の伝統的な木造建築をイメージしますが、こちらは1875年の擬洋風建築。洋風建築でありながらどこか和の雰囲気を併せ持つ、ちょっと不思議で美しいこの白亜の建物がカフェになっています。

こちらはあきる野市、JR線の武蔵五日市駅より徒歩約10分のところにある「小机邸喫茶室 安居」。古民家というと日本の伝統的な木造建築をイメージしますが、こちらは1875年の擬洋風建築。洋風建築でありながらどこか和の雰囲気を併せ持つ、ちょっと不思議で美しいこの白亜の建物がカフェになっています。

こちらはカフェスペースでなく、玄関の土間の部分です。外観とは打って変わって和風ですね。壁のうさぎ画は、左官屋さんがコテを使って描いたものなのだそう。1875年に小机家七代目当主・小机三左衛門が自邸として建てたこの建物には、この土間をはじめ三左衛門の干支のうさぎがあちこちにあしらわれているというので、探しながらお茶をいただくのも楽しそうですね。

こちらはカフェスペースでなく、玄関の土間の部分です。外観とは打って変わって和風ですね。壁のうさぎ画は、左官屋さんがコテを使って描いたものなのだそう。1875年に小机家七代目当主・小机三左衛門が自邸として建てたこの建物には、この土間をはじめ三左衛門の干支のうさぎがあちこちにあしらわれているというので、探しながらお茶をいただくのも楽しそうですね。

現在の当主・小机篤さん手作りのチーズケーキと、奥様が淹れてくれた紅茶は絶品。和洋折衷の雰囲気ながら落ち着く空間で、ゆったりと贅沢な時間を過ごせます。

現在の当主・小机篤さん手作りのチーズケーキと、奥様が淹れてくれた紅茶は絶品。和洋折衷の雰囲気ながら落ち着く空間で、ゆったりと贅沢な時間を過ごせます。

『東京 古民家カフェ日和』を読むと、古民家カフェがもっと好きになる

(写真は「小机邸喫茶室 安居」)

(写真は「小机邸喫茶室 安居」)

東京の街なかで、ふと時空を越えるような気分を味わう。そんな素敵な時間を過ごせる古民家カフェをご紹介しました。
先にご紹介した川口葉子さんの『時間を旅する40軒 東京 古民家カフェ日和』には、今回ご紹介したお店以外にも、魅力的な古民家カフェが全部で40軒載っています。どのお店へもぜひこの本を手に、訪れてみてください。今回ご紹介したお店の載せきれなかった素敵な写真を見たり(「旧白洲邸 武相荘」のミュージアムの様子は必見です)、40軒それぞれのストーリーを読めば、その古民家カフェのことが、きっともっと好きになって、訪れるのがより楽しみになるはずです。
この週末はこの本を片手に、東京のあちこちへ古民家カフェを訪ねてみませんか?
写真はすべて『東京古民家カフェ日和』(photo by 川口葉子)掲載のものです。
(素敵な写真のご協力ありがとうございます)
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