この春、「平成の大修理」を経て世界遺産・日光東照宮の『陽明門』が4年ぶりにお披露目されました。歴史的なこの機会に、日光のパワースポットを巡ってみるのはいかがでしょうか。東照宮をはじめとした二社一寺の見どころと、ひと休みするのにぴったりな人気の古民家カフェをご紹介します。

最初に訪れたいのが世界遺産・日光東照宮。徳川初代将軍「徳川家康公」が祀られた神社で、日本有数のパワースポットとして知られ、連日多くの参拝客で賑わっています。

本殿へ歩いて行くとまず目を奪われるのが、4年ぶりに公開された『陽明門』です。いつまで見ていても見飽きないところから「日暮の門」ともよばれ、日本を代表する最も美しい門といわれています。修理完了を記念した限定の御朱印帳も頒布されているそうですよ。

「見ざる・聞かざる・言わざる」で有名な『三猿』の彫刻もこの春に修理が完了しました。猿の彫刻は三猿以外にも全部で8面あり、人間の一生が風刺されているそうです。日光東照宮のシンボルともいえる建造物が新たな姿で公開されるのはこの先100年はないと言われています。

本殿から奥宮に向かう廻廊にひっそりと佇むのが、伝説的な彫刻家・左甚五郎作といわれる国宝の『眠り猫』。こちらも修復を経て色鮮やかになりました。牡丹の花に囲まれて気持ちよさそうに眠っていますね。うっかり通り過ぎてしまいそうな場所にあるので見落とさないように気をつけてくださいね。

『眠り猫』の門をくぐった東照宮の最奥にあるのが、徳川家康の墓所『奥宮』です。途中の階段は約200段！折り返してしまうひとも多いそうですが、本社から奥宮までおよそ1時間ちょっとで巡ることができますので是非足を運んでみてくださいね。

東照宮の参拝を終えたら、そのまま杉林が並ぶ参道を歩いて日光二荒山神社へ。二荒山（男体山）をご神体としてまつる日光最古の由緒ある神社で、主祭神「大己貴命(おおなむちのみこと)」は縁結びの神様として名高く、近年たくさんの女性でにぎわっています。

祀られている神様は福の神・良縁の神として知られており、あらゆる縁を結んでくださるのだとか。境内には縁結びや開運のパワースポットがいくつもあり（縁結びの御神木・縁結びの笹・ご縁柱・良縁の鐘など）どこでお祈りしようか悩んでしまいそう。

良縁祈願のひとつ、ハート型の小さな板に願いを書いて"ご縁柱"に投げ当てるとご縁に恵まれるそうですよ！ぜひチャレンジしてみてくださいね。

二荒山神社から少し離れたところにありますが、二社一寺に向かう途中にかかる有名な朱塗りの橋が、二荒山神社の神橋です。周囲の奥深い緑と朱色のコントラストが大変美しく人気の撮影スポットとなっています。橋の向かい側から眺めるのがおすすめ。

二社一寺の中で一番奥に位置する日光山輪王寺は、日光山にある本堂や支院の全体を指して輪王寺と総称します。境内すべてを参拝するのは大変ですが、なかでも特に訪れたいのが徳川三代将軍「徳川家光公」が眠る『家光廟大猷院』です。

その造りは祖父「家康公」（東照宮）を凌いではならないという遺言により、色彩や彫刻などは控えめに施されたそうですが、重厚さ故の風格が感じられます。

境内はほかにも、現在修理中の重要文化財・三仏堂に代わり平成23年から10年限りの公開を予定している天空回廊（展望見学通路）や、国指定の天然記念物・金剛桜など見所がたくさんあります。まだまだ見足りないという方は、緑豊かな景色を楽しみながらのんびり歩いてみてくださいね。

栃木県の鹿沼と日光に計4店舗を展開する「日光珈琲」。東照宮や二荒神社から歩いて10分程度で行けるのが御用邸通店です。歴史ある町にふさわしい、古民家をリノベーションした趣きのある空間になっています。

これからの季節におすすめなのが、人気メニュー天然氷のかき氷！近年、日光では天然氷のかき氷が人気を博していますが、こちらの「カフェ・オーレ」は珈琲屋さんならではのビターテイストで大人の味。

ドリンクはフェアトレードの有機栽培コーヒーや無農薬栽培の紅茶などがあり、植物性のスイーツも味わい深いと評判です。からだにやさしいメニューで、心まで満たされそうですね。

定番の観光地・日光が、東照宮の修復を機に再び注目を集めています。世界遺産に登録されている日光の社寺全てを巡るのは大変ですが、見どころをギュッとまとめてまわるだけでも十分に歴史の奥深さを感じられそうです。この機会に、ぜひ日光へ出かけてみてはいかがでしょうか。