鎌倉 長谷に馴染む、コケーシカ鎌倉
日本の伝統こけしとロシアのマトリョーシカ専門店というめずらしいお店で、詩人であり写真家・アーティストの沼田元氣さんがプロデュースしています。
店名「コケーシカ」の由来
200年の歴史を持つこけしは、1890年代に箱根の組子式七福神こけしが海を渡り、マトリョーシカになったと言われています。つまり、ロシアの「マトリョーシカ」のルーツは、日本の「こけし」にあるのです。
オーナーである沼田さんが、この“マトリョーシカのルーツは日本のこけしである”という説を元に、こけしとマトリョーシカを組み合わせた「コケーシカ」を生み出しました。ロシア製のマトリョーシカの木地に日本のこけし工人が絵付けをし、二つの文化が融合した新しい伝統民藝コケーシカ。伝統こけしの産地系統がすべて揃っています。
そして2008年に「木形子可(コケーシカ)展覧会」を企画したのがきっかけで、店名を「コケーシカ」とし、こけしとマトリョーシカの専門店が誕生しました。
ちなみに、コケーシカの逆の発想で生まれた、こけしの形にマトリョーシカが絵付けされた「マトコケシ」も。美人でちょっとおすましなイメージがとってもキュート。
つい時間を忘れてしまう店内
伝統こけしもマトリョーシカも、店の商品はすべて現地からの直接買い付け。
マニアの方もうなるほど大満足の品揃えです♪
様々な表情と色合いのこけしたち
色や描彩の方法などが代々受け継がれているものが伝統こけしと呼ばれ、この型に当てはまらないものは新型こけし(創作こけし)などと呼ばれています。コケーシカではあくまでも東北の伝統こけしにこだわっています。
こけしは系統によってルーツがそれぞれ違い、津軽系、鳴子系、山形系など、作られた場所や工人さん(伝統こけしを作る職人)によって、表情や髪型からだ部分の模様が異なっています。
こちらは津軽系。同じ津軽系でも実に様々♪
弥治郎系。星定良工人のミニサイズの子持ち(入れ子)こけしもあり、オリジナリティあふれるこけし。
福島県の瀬谷幸治工人のたこ坊主こけし。他のこけし類と異なる表情ですが、純真無垢な現代美人を思わせてほほえましく、こけしの胴には、牡丹とさくらの絵が描かれており、大らかな表情がよく映え、つい見入ってしまいます。
形や姿のすべてが愛らしいマトリョーシカ
頭巾をかぶったロシアの女の子がモデルのマトリョーシカ。マトリョーシカについてもやはり産地別で6つの系統があると言われています。
レトロなものや漫画タッチのもの、細かい芸術的なものなど色とりどりで絵付けのタッチも様々。おもしろく、こちらも見ていて飽きません。
結婚の贈りものにもおすすめのコケーシカオリジナル、メオトリョーシカ。中にお菓子や手紙など入れられるので、お互いに交換するのもおすすめ♪
季節のイベント毎に店内も様変わり。ひな祭りの雛こけしや節分の鬼こけし、クリスマスのサンタこけしなど、様々なこけしを楽しめます。
コケーシカ × 100%ORANGE
鎌倉大仏をモチーフにした、100%ORANGEさんがデザインされたマトリョーシカ、「リトルブッダ」。Yonda?パンダちゃんなどをデザインされている、100%ORANGEさんデザインの線を、ロシアのマトリョーシカ職人さんたちがうつしたもので、コケーシカオリジナルです。ロシアの職人さん達が手作業で作っているので、それぞれ形も顔も違い、味があります。
リトルブッダのストラップ。小さいけどちゃんとマトリョーシカで、中からさらに小さな大仏様が出てきます。何色の風船を持ってるかでどんな人か占えるというストラップで、何が出るかはお楽しみ。
リトルブッダの手ぬぐいハンカチ。鮮やかなハンカチに大仏様が散りばめられています♪
こけしやマトリョーシカの雑貨も豊富♪
手ぬぐいやキーホルダー、ボールペンやはがきなどオリジナルのグッズもたくさんあり、どれもかわいい!
本間直子さん・作 トレードマークおかっぱこけしバッヂ。見ているだけでにこにこに♪
包装紙にまでこだわりが!
タグや包装紙、フライヤーなどの紙小物もこだわりぬいていて、それだけでも欲しくなるレベル!そんなニーズを汲み取ってか、包装紙そのものも販売されています。
マトリョーシカは子を産む人形ということで、母の象徴でもあるとか。こけしシルエットのラッピングで、母の日のプレゼントにいいかも♪
「こけし時代」を発行も!
コケーシカでは、伝統こけしの販売と並行してこけしの魅力をディープに掘り下げた「こけし時代」という雑誌を編集・発行もしています。こちらは、こけし時代 11号(続津軽特集号)。別冊とあわせると440ページにも及ぶというボリュームは読み応えたっぷり!
店内では時期ごとに、雑誌「こけし時代」の特集にリンクした展示も。こけし時代11号の際は、津軽こけしフェアを開催!
大鰐 嶋津の坊チャン、嬢チャンたち。表情がみんな違ってとってもかわいい!
別冊付録にちなんで今晃さんのこけしコーナー。
津軽地方の様々なこけしが一同に会するめったにない機会で、全国からたくさんのお客様が足を運びました。
終わりに・・・
全国各地でのコケーシカ&マトコケシなどの展覧会を実施。
また2011年の東日本大震災以降、被災地にこけしを贈るプロジェクトや、
東北のこけし産地で地元の子供たちに絵付けをレクチャーするイベントなども続けていて、実に幅広く活動されています。
今までになかった、伝統こけしとマトリョーシカの専門店としてお店を構え、
さらにはお店の概念をも超えてこけしとマトリョーシカの魅力を発信し続けるコケーシカ。
そんなコケーシカに、ぜひ足を運んでみませんか♪
江ノ電由比ガ浜駅から5分、長谷駅から10分、鎌倉文学館のすぐ近くの乙女作家・吉屋信子記念館の向かい側にある「コケーシカ鎌倉」。