亀戸天神の「鷽替え神事」 とは
寛文元年（1661年）創建の歴史ある神社の境内は、梅祭り、藤祭り、菊祭りなど花の美しいスポットとしても人気があり、一年を通じて多くの観光客が訪れています。
菅原道眞公（銅像は幼少の頃の道眞公）を祀り学問の神として親しまれていることから1・2月の受験シーズンには、多くの受験生が参拝に訪れています。
そんな受験生で賑わう 1月の24・25日の2日間に毎年行われている「鷽替え神事」。
「鷽替え神事」とは、「木彫りの鳥」を購入し、毎年交換することで、いままでの悪い出来事を「ウソ」にして、今年いいことありますようにとお願いをする行事です。
こちらの行事も多くの参拝客で賑わい、なんと2日間で毎年3万人もの人々が訪れているそう。
そんな大人気の「鷽替え神事」の「鷽（うそ）」ですが、日本海沿岸に生息するスズメ科の美しい小鳥で、昔から幸運を招く鳥と言われています。
江戸時代には、多くの人が集まって、木彫りのうそ鳥を交換する習わしがありました。
天神様と「鷽」は、「鷽」という字が「學」の字に似てることからも天神様との繋がりが深いと考えられています。
他にも太宰府天満宮の祭りの時、害虫を駆除したということで縁があり、亀戸天神では毎年1月24・25日に縁起物である「木彫りの鷽」が授与されています。
全部で11のサイズがあり木彫りの他にもお守りやストラップ、絵馬などもあります。
朝8時30分から配り始め、夕方には当日分が完売してしまうこともあるので、欲しい方は早めに訪れたほうが良いでしょう。
他にもあるよ。天満宮・天神社の鷽替え
亀戸天神以外の全国の天満宮・天神社の鷽替えや、鷽替えの木彫りの鳥の紹介です。
湯島天神（東京）
上野広小路駅や湯島駅、御徒町駅などからのアクセスも良い、東京都文京区にある湯島天神（湯島天満宮）。初天神の1月25日に鷽替え神事が行われています。
菅原天満宮（奈良県）
奈良県奈良市にある菅原天満宮では、6月25日に誕生祭と鷽替え神事が行われ、こちらは大勢でその場で交換をしています。
この鷽替え神事は、天神さんのみ行われている神事です。
菅原道真公が太宰府へ下向の翌年延喜２年（西暦９０２年）正月７日御自ら悪魔祓いの神事をされた時、
無数の蜂が出て参拝の人々を刺し悩ましました。その時、鷽鳥が飛来して蜂を食いつくし、人々の危難を
救ったのは、菅公のご仁徳の賜として、鷽（嘘）が真（まこと）に成ると信じ、以後１千１百年の長きに渡り
続いて来ております。
この神事は鷽のお守りをお求めいただき、それを皆様でどなたでも結構ですから「かえま
しょ」「かえましょ」「かえましょ」と云いながら皆様で交換しあって頂き、数多く交換して頂ければ、それだけ
「鷽」が「真（まこと）」に変わると云われております。
滝宮天満宮（香川県）
香川県では滝宮天満宮のみで行われている鷽かえ祭は、毎年4月24日に行われています。
方法（しかた）のあらまし
１、当日拝殿前にてうそ鳥を一体八〇〇円で授与します
２、社前でうそ鳥を受けた者は境内で老若男女問わず「かえましょ、かえましょ」とうそ鳥を交換します
何回でもかえて下さい
３、抽選により福運（景品）４等、５等が当たります
うそ鳥とともにお渡しするティッシュにクジが入ってますので確認してその場でお受取り下さい
１等から３等は巫女による弓矢による抽選をおこないます
滝宮天満宮の木彫りは春に行われているだけあり、春らしいピンクの可愛い鷽となっています。
太宰府天満宮（福岡県）
福岡県太宰府市にある「太宰府天満宮」。「鷽替え神事」と「鬼すべ神事」が毎年1月7日に行われています。
「鷽替え神事」は、参加者が木彫りの鷽を交換し一年間の幸福を祈念する当宮の特殊神事で、どなたでも参加できます。「鬼すべ神事」は、その年の災難消除や開運招福を願い、地元氏子会が中心となって行われる勇壮な火祭りです。
削り掛け技法で作られた木彫りの鷽は、他の天神さまの可愛らしい鷽と比べてキリッと男性的な印象です。
こちらも人気の鷽のおみくじ。下の赤いひもを引っ張るとおみくじが出てきます。
おわりに
いかがでしたか？天神様で行われている鷽替え神事。ここに紹介した以外にも、全国の天満宮・天神社で鷽替え神事を開催しているところがあるので、参加してみたい方は、近くの天満宮に問い合わせてみるのも良いかもしれません。
東京都江東区亀戸、JRの錦糸町駅・半蔵門線の錦糸町駅、およびJRの亀戸駅から徒歩15分ほどの距離にある「亀戸天神社」。