「サロン・デュ・ショコラ パリ」の品評会で最高位受賞など、国内外で数々の優勝経験を持つ辻口博啓シェフのスイーツを味わえるショップ。店名の「モンサンクレール(Mont St Clair)」は、かつて辻口氏が自らの決意を固めた、南仏の丘の名前です。自由が丘駅から徒歩10分と、少々不便な立地にもかかわらず、行列が絶えません。

■“人生”という名のケーキ「セラヴィ」
仏大使館主催の仏食材を使ったプロの為の仏菓子コンクール「ソペクサ」で1996年に優勝した辻口氏の代表作です。
表面は真っ白なショコラブランのムースにフランボアーズのシンプルなデザインですが、中は繊細で複雑な構成になっています。サクサクとしたフィヤンティーヌの土台に、ピスタチオ・フランボワーズのスポンジ、ショコラとラズベリーの果汁を加えたチョコムース、フランボワーズの果肉が重ねられています。
セラヴィとはフランス語で“人生”を意味しますが、まさにそんな奥深さを感じるケーキですね。

■店名を冠したケーキ「モンサンクレール」
表面を覆うヘーゼルナッツとアーモンドのプラリネが、ゴツゴツした丘をイメージしているのでしょうか？コーヒー味のビスキュイジョコンドをクレーム・オ・ブールで包み、クリームの口溶けのよさにこだわった一品だそうです。

洗練されたシンプルなデザインのケーキの中に閉じ込められた繊細なハーモニー、どのケーキも美味しそうですね。イートインコーナーで、ドリンクと一緒に楽しむもの◎
2015年のNHK朝の連続TV小説「まれ」は、主人公がパティシエを目指す物語でしたが、製菓指導は辻口氏がされたそうです。

■スペシャリテ(看板料理)の「ムッシュアルノー 」
ザクザクっとした食感が印象的なケーキ。チョコレートのプレートやナッツの生地、なめらかなチョコレートクリームに、オレンジの風味がアクセントになっています。

■シンプルなビジュアル「エヴェレスト」
フランボワーズ・チーズ風味のフロマージュブランのムース・生クリームをビスキュイで巻いています。フランボワーズの酸味と上品な甘さが魅力。

正統派フランス菓子をベースに、独特の重さは軽減して日本人好みに作られ、全てが高いレベルで安定しています。凝ったケーキもあり、シンプルなケーキの絶妙なバランスもありと、流石は自由が丘の3大パティスリーです。
タイミングが合えばイートインで、ゆっくり味わいたいですね。ドリンクには、アルコールも用意されているそうですよ。

2011年にオープンですが、自由が丘の３大パティスリーの一角をなす実力派「エムコイデ」。ムース系が美味しいと評判で、10畳ほどのこじんまりとした店内に10～12種類のケーキが並ぶテイクアウト専門のお店です。自由が丘駅から九品仏方面に4分ほど歩いた線路際のマンション1階にあり、さりげない佇まいに通り過ぎる人も多いそうです。

■エムコイデの代名詞と言われる「ジャンドゥーヤ」
持ち帰ったら1時間ほど冷蔵庫で冷やして食べて下さい。ベースはしっとりジューシーなフォンダンショコラ、中にはヘーゼルナッツとチョコを混ぜたジャンドゥーヤが仕込まれています。上の生クリームはミルク本来の甘さを生かし加糖はゼロに近い。冷やすと生クリームとショコラが引き締まり、口の中で徐々に溶け出し、ミルクとチョコの一体感が楽しめます。

■得意のムースの代表格「ムースピスターシュ」
表面の白いムースはピスタチオの味がしっかり感じられ、中には真っ赤なカシスムースが隠れています。甘さと酸味のバランス、色彩のコントラストが絶妙です。ベースに柔らかいタルトのような食感の生地がしかれ、ムースのしっかりとした舌ざわりとのバランスも良く、素材の味をダイレクトに感じます。

宝石箱のようなショーケースの中には、季節によっても変化する10～12種類のケーキが並べられています。扱う数が少なくケーキが無くなり次第お店を閉じてしまうため、18～19時頃に閉店する場合もあります。

土台のカステラをくり抜き、バニラクリーム・国産栗の甘露煮を入れスポンジでフタ。その上にバタークリーム、生クリーム、栗のクリームを細く絞り、上に白いメレンゲがのり完成！創業当時から変わらないレシピです。

栗のクリームがモンブランの山肌、メレンゲが山頂の万年雪を表現しているそうです。どうでしょう、雄大なモンブランを感じて頂けましたか？

“モンブラン”の店名からか栗を使ったケーキの種類豊富で、「衣栗ぜいたくロール」「大人のマロン」「栗とバニラのタルト」「栗とチョコレートのティラミス風」「利平栗のタルト」などなど、色々楽しめそうですよ。
広々とした併設のカフェで、栗スイーツを堪能してみてはいかがでしょう。

このパッケージに見覚えのある方も多いでしょうか？国内に15店舗ある「ベイク チーズ タルト」、お店の前を通ると「なんでこここんなに並んでいるの？」と疑問に思い、つい並んでしまう。そしてそのチーズタルトを一度食べてしまうと、虜になって、また並んでしまう…。

ガラス張りの1階はテイクアウトの販売スペース、2階はカフェスペース、3階はベイクのオフィスになっている「ベイク チーズ タルト 自由が丘店」。
海外に21店舗、国内に15店舗ある「ベイク チーズ タルト」の中で、コーヒーを飲みながら焼きたてのチーズタルトを味わえるのは、ここ自由が丘店だけです。

2度焼きするザクッとした香ばしいクッキー生地に、チーズムース濃厚な甘みのとろりとしたタルトフリング…真逆の食感に感動すら覚えます。チーズケーキ好きも満足させる味、チーズケーキファンならずも虜にさせる魅力は、食べてみないとわかりませんね。

こちらで頂けるのは、ドリンクだけでなく「極上牛乳ソフト」も。製造過程で適度に空気を含ませふんわり食感は、ムースのようななめらかな口当たりで美味しいと評判です♪

パリの小粋なサロン・ド・テを思わせる「オーボンヴュータン」は、尾山台駅から徒歩7分のところにあります。
パティシエ河田勝彦氏がフランスで出会ったフランス地方菓子・伝統菓子をアレンジした生菓子から焼き菓子・チョコレート・アイスクリーム・コンフィズリーなどを扱っています。

日本フランス菓子界の草分け的存在の河田氏が創り出すスイーツが提供され「フランス菓子の博物館」のようです。シンプルなデザインでありながら、洗練されたフォルムのケーキは、どれを選ぶか迷ってしまいますね。

喫茶スペースも併設していて、ケーキとドリンクを楽しめますが、ランチもおすすめ。12時～14時「本日の一皿」としてワンプレートランチが頂けます。仕入れ状況等により、内容・限定数・値段が変わるそうなので、その日によって何と出会えるのかわくわくしますね。

等々力駅と尾山台駅の間に位置するのは、パティスリィドゥ・ボン・クーフゥのシェフパティシエールを務めていた岩柳麻子氏のお店「パティスリ アサコ イワヤナギ」。入って正面にショーケース、その奥にはオープンキッチン、右側にカフェスペースがあります。コンクリート打ちっぱなしのクールでスタイリッシュな店内は、高級ブティックを思わせます。

アーティスティックなケーキの数々にうっとりします。右はスペシャリテの「クレア」、レアチーズムースの中に苺ソースを入れ、求肥で包んでいます中央は、イチゴとフロマージュの相性が抜群の「フレーズティラミス」。左は、ショコラとキャラメルムースの中に紅茶で煮出したドライフルーツがアクセントを添える「クレームショコラキャラメルクリーム」。

なんといってもカフェで人気なのは、季節のパルフェ。セットのドリンクは、コーヒー、紅茶、ハーブティー、ワインから選べます。こちらは、180年程前のオールドバカラのシャンパングラスでいただける微発砲デザートワインをチョイス。贅沢な時間を過ごせますね。

尾山台駅1階のあるワッフル専門店「ヌエバ ワッフル」。焼きたての、サクッ・カリッ・フワッを味わってください。プレーンは、ハーシーズチョコソースとキャラメルソースをお好みで。

テイクアウト専門ですが、お店の前にイスも置いてあるので、その場で食べることもできます。

九品仏駅から徒歩5分、クラシカルな外観の「ロレール」は、創業は1980年の老舗です。オーナーシェフの武藤邦弘さんと、フランスやベルギーで修行を積んだ息子の武藤康生さんが作るスイーツが楽しめます。

造形的に美しいくて美味しいケーキが並んでいます。「リヴィエール」「ゴルゴンゾーラ・チーズケーキ」「スフェール」「レスパス」などは、かなり見た目のインパクトがあります。イートインコーナーで、コーヒーや紅茶と一緒に楽しんで。

■造形美の代表格「シチリア」
三日月型の端に、小さな星型チョコがのり可愛らしい。
フワフワのチョコスポンジの上にミルクチョコムース、ふわっと軽くスッキリした味のピスタチオのムース、センターに入っているフランボワーズソースがアクセントに。

仲卸業務を営み、日本全国から取寄せた旬の美味しいフルーツを使った、新しい”Ｓｔｙｌｅ”を提供しています。
カットフルーツ、フルーツを使ったスイーツなどの美味しさには定評があります。

併設のパーラーでは、季節のフルーツを使ったパフェやフルーツサンドなどが楽しめます。こちらは「大人のマンゴーパフェ」、宮崎県産マンゴーを使っています。

「D&DEPARTMENT DINING」は、九品仏駅から徒歩6分、環状八号線沿いの古いマンション1階にある「D&DEPARTMEN」のカフェ・レストランです。食材にもいろいろ拘っています。

2階にある「D&DEPARTMEN」は2000年11月にオープンした人気雑貨店の1号店。60年前から作られている鍋、50年前から同じ形の醤油差しなど、長く愛される生活用品を揃えている。シンプルで飽きが来ず、使い勝手が考え抜かれたものばかりです。デザイナーのナガオカケンメイは、「長く使えるいいもの」の良さを伝えることで、消費者の意識改革を目指しているそう。

白を基調とした店内に、黒のアクセントをきかせたスタイリッシュな空間で、まったりくつろげます。
2階の「D&DEPARTMEN」にも是非、寄って頂きたいですね。

ケーキとコーヒー、パフェなどのスイーツを楽します。ランチやディナーもおすすめですよ。

自由が丘から、九品仏・尾山台・等々力周辺の美味しいスイーツのお店をご紹介して来ました。もう、どこでもいいから食べたい！と思ってしまいますね。