佐藤蕗さんのプロフィール
店舗デザイン事務所、建築設計事務所等に勤務した後、第一子出産を機にものづくりを開始。
テレビや雑誌で活躍するほか、おもちゃ作りのワークショップなども開催しています。
子供との時間をさらに楽しく
食べたくないと思ったら食べないし、やりたくないことはやらない。
善悪の基準もないので、やっていいことと悪いことの区別もつきません。
叱りたくないと思ってはいても、せっかく作ったご飯を食べてくれなかったり、やってほしいことをやってくれなかったり、やってはいけないことをやっていたら、さすがにイライラしてしまいますよね。
そんな時に活躍してくれるのが佐藤さんのおもちゃ達。
第一子を出産後は、趣味だったものづくりの延長で自然とおもちゃを作るようになったんだとか。
こちらははみがきを楽しく行ってほしいという思いから生まれた「ハミガキかばくん」。
歯磨きを嫌がる子供って多いですよね。
佐藤さんの息子さんもそうだったようで、なかなか仕上げ磨きをさせてくれない息子さんに、歯磨きってどういうことなのかを丁寧に説明しようと思い製作したそう。
毎日やる歯磨きですから、なるべくならお母さんも子供も毎日楽しく行いたいですよね。
このカバさんは、歯磨きを嫌がるお子さんを持つママの強い味方。
口をパカパカと開閉できる仕組みがとっても面白いようで、色々な食べ物を上げた後、歯磨きをさせてあげるのと同時に、自分も歯磨きをしてくれるようになったそうです。
食事の時や会話の時など様々な場面で重宝しそうな教育玩具ですね。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
“モノ”が“おもちゃ”に生まれ変わる
ほんの一工夫するだけ。ですが、その一工夫を思いつくのが難しいのです。
佐藤さんのおもちゃには「なるほど!その手があったか!」という発想が盛りだくさん。
0~1歳向け
ハートのプレート
モノを散らかすのが大好きな0歳児。
おもちゃや日用品が散乱しているのを見ると、「もーこんなに散らかして」と言う気持ちになってしまいますが、ハート型のプレートが散らかっているのを見るとなんだか微笑ましく感じられますよね。
赤ちゃんがハートを「はい。」と差し出してくれる姿に心もほっこり。
ジョイントマットの継ぎ目にハートを差し込んでおくと次々と抜きに来てくれるのです。
差しておいたハートが全部散らばった光景がなんともキュートで癒されます。
Faceseal
こちらはNHKすくすく子育てアイデア大賞2012の最終審査にノミネートされたアイディア。
生後半年を過ぎたあたりから少しずつ手先を自由に使えるようになってくる赤ちゃん。
「人の顔」を認識する能力がとても高いそうなので、「人の顔」を「シール」にして床に貼ってみると、大喜びで剥がして遊んでいたそうです。
雑誌やチラシなどに載っている人の顔とハサミとセロハンテープがあれば、誰にでもすぐに作れるのが魅力的ですね。
どんぐりねずみ Acorn Rat
トトロのさつきちゃんとメイちゃんを始めとして、子供って本当にドングリが大好きですよね。
たくさん拾ってきて、もてあましているどんぐりもこうやって飾るとインテリアにもなりますし、一つずつ入れたり出したりすると指の運動にもなります。
穴があるとモノを詰めたがる子供にはぴったりのおもちゃです。
素材は木の紙粘土とドングリだけ。
とってもシンプルですが、子供はすごく楽しそう。
大きくなったら、ドングリに色を塗ったり、柄を書いたり、紙をくるくるっと巻いて本当にハリネズミっぽくしたり。
何歳になっても楽しく遊べそうなアイディアです。
2歳児向け
新幹線ベビーカー
ある程度走れるようになるとベビーカーに乗りたがらなくなる子供って結構いると思います。
時間に余裕があるときは一緒に歩いて行けますが、急いでいる時や危ない場所を通るときはベビーカーに乗ってもらいたいですよね。
そんな悩みを解消するために作られたのがこちら。
ベビーカーに自発的に乗りたくなるよう、息子さんの大好きな電車でベビーカーをデコレーションしたそうです。
素材は牛乳パック。
豆乳やコーンスープのパックは、裏がアルミ色なので在来線にぴったり。
牛乳パックと色ビニールテープがあればできるのでとっても簡単です。
しましまトリオ
食べ物の好き嫌い、歯磨き嫌いに続いてママを困らせることと言えば、お風呂に入りたがらないことですよね。
なかなかお風呂に入ろうとしない子供をお風呂へと誘導するのは本当に大変。
そんな時に役立つのがこちらのおもちゃ。
「先に入っています」というポスターをお風呂の扉に貼り、あとはこの“しましまトリオ”をお風呂に並べるだけ。
扉を開けて、絵と同じおもちゃがあるだけで、子供は大喜びしてくれます。
ペットボトルにビニールテープをぐるぐると巻き、底面に穴を開けてあります。
異なるサイズを3種類用意し、底面の穴の数も1個、4個、16個と様々。
水圧の変化で勢いよく出たり、手でふたをすると水が止まったり、楽しみながら理科の基礎知識も身に付きそうです。
3歳児向け
ヤクルトキッズ
こちらはヤクルトの空き容器と牛乳パックを使ったおもちゃ。
ヤクルトの容器にビニールテープやマスキングテープを張り、上からお顔を貼ると出来上がり。
ペットボトルのキャップを帽子代わりにちょこんとのせても可愛いですよ。
テープを貼るのは子供でもできるので、子供と一緒に工作できるのがとっても楽しいです。
船(車)に乗せて乗り物ごっこ。
積み木代わりに積み上げて遊んだり、人形を使っておままごとをしたり、遊び方は無限大。
【あそびかた】着せ替えカード
こちらはワーキングマザーのための情報サイト“WorMo'”(http://www.wormo.net/) に掲載されたツール。
作り方は簡単。
厚紙にこどもの絵を描き、洋服部分を切り抜くだけ。
この紙を色々なところに当てると、次々と洋服の柄が変わります。
電車での移動中やちょっとした時間を埋めるのにピッタリ。
カーテンや看板など普段は全体を通してみている光景も、厚紙を介してみると全然違った景色に。
きせかえお風呂シール
男女問わず子供は3歳半ぐらいになると着せ替えブームが到来しますよね。
色々着せ替えて遊ぶことによって、脳の運動にも効果的。
子供って無意識のうちに自分がステップアップできる遊びを日常生活に取り入れるので、「新しいことにチャレンジしたい!」と言う意欲を妨げないよう、そっとサポートしてあげたいですよね。
一緒にお風呂に入って遊ぶ時間をもっともっと楽しく。
そんな優しさと愛情が詰まったシールです。
作り方は簡単。
透明のクリアファイルとテープ、油性ペンなど家にあるもので作れます。
絵を書くのが苦手な方は、絵本のキャラクターの上にクリアファイルを置いて、上からなぞればOK。
現在発売中の書籍
親子で笑顔になれる “魔法の手作りおもちゃ”レシピ(宝島社)
リンネル特別編集 Le Coton[ル・コトン]
連載中のサイト
最後に
いかがでしたか。
工作が苦手でも子供と一緒に簡単に作れそうなおもちゃがいっぱいでしたよね。
同じおもちゃでも3歳の時に作るのと、4歳になって作るのでは全然違ったモノが完成すると思います。
今この時に作れる世界でたった一つだけのおもちゃ。
10年後20年後に一緒に作ったおもちゃを見て「あの時はこうだったね」なんて、子供と昔話に花を咲かせるのも素敵ですよね。
ぜひ皆さんも手作りおもちゃにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
こちらは食事の時に大活躍の「ナナメがけゾウ」。
肩に斜め掛けできるよう、ヒモが付いていて鼻の先にあるベルトに指を通せば鼻を動かすことができるのです。
鼻先のベルトにフォークを通せば、まるでゾウさんがご飯を食べさせてくれてるみたい。