MUCU
MUCU(無垢)は日本のステーショナリーブランド。 2006年、ステーショナリーや輸入雑貨を取り扱っていた榎本一浩さんによって立ち上げられた。 コンセプトは『素材のちから』で、榎本さんが世界の紙素材を長く扱ってきたことで培われた知識と感覚が活かされている。 日本製ステーショナリーはとにかく機能性が高く、デザインも美しい。しかし、全ての面で計算されたそうした製品に小さな疑問を抱き、本当に良い物は素朴で少々荒っぽく感じられるような紙でも使用される海外の感覚を取り入れたいと考えたことがブランド立ち上げのきっかけとなる。 紙やレザー、金属、布などの素材を使用し、表面的な見た目よりも混じり気のないそれぞれの素材の特徴が活きる製品を作っている。 道具は使い込まれてこそ価値があると考え、使い捨て製品の多い中、使用者と文具の長い付き合いを考えれば、作り手もまた心を込めて製作する必要があるとして、一点一点を手作業で丁寧に作り上げる。 そのため、MUCUのホームページでは堂々と『MUCUは大量生産を好みません』と記されている。 MUCUの一番人気はやはり紙素材の製品である。 中紙はよく漫画雑誌などに使用されるコミック紙を採用。柔らかでほどよい厚みのあるコミック紙はとても書き心地が良く、鉛筆の芯のかすみのある風合いやボールペンのインクの特徴的な質感が映える。日本だけでなく海外でのファンも生まれているほど。 牛革の表紙がついたリングノートは味わい深く、デスクにあるだけでほっとするような存在感を放つ。中紙の入れ替えサービスもあり、使い切れば終わりといった通常のノートの枠を超える。 その質の良さからギフトにも選ばれることが多く、大量生産はされていないだけに、手持ちの文具の中でもMUCUの文具は“ちょっと特別”な一点となるだろう。