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会えない日が続いても。
故郷に思いを馳せる守り神

2022年01月26日作成
地元で過ごしてきた年数より、上京してからの年数が上回ろうとする。ふと東京の人に染まった気がして、危うくアイデンティティーを失いかけるときがあります。長らく帰省できなかったこともあってか、年齢を重ねる度にいろんなことを考えるように。やっとの思いで昨年末、故郷のある福島県・会津若松へ行ってきました。この気持ちを忘れないよう、地元のぬくもりをいつでも感じられるようにと連れて帰ったのが、この「赤べこ」。厄除けや縁起物のお守りとして愛されている郷土玩具です。
“べこ”とは会津地方の方言で“うし”のこと。

“べこ”とは会津地方の方言で“うし”のこと。

赤べこは400年以上の歴史をもつ会津張り子で、東北最古の玩具として古くから親しまれています。由来は諸説ありますが、約1200年前、奥会津の玄関口である柳津町の虚空蔵尊円蔵寺を建てた際に赤い牛が大活躍したという話から、赤べこを縁起の良いものとして捉えるようになったのだとか。赤色は魔避けの効果を意味し、黒い斑点はかつて流行っていた「疱瘡」(天然痘)を表しているなど、工房によってさまざまな意味が込められているそうです。
窓辺にちょこんとたたずむ赤べこ。地元の郷土玩具・起き上がり小法師と一緒に。

窓辺にちょこんとたたずむ赤べこ。地元の郷土玩具・起き上がり小法師と一緒に。

どの赤べこがいいのか悩む中、お土産売り場で出合ったのが「野沢民芸」さんの赤べこ。会津張り子の職人さんが減少している昨今、積極的に会津の民芸品を発信している工房です。あたたかみのある表情と、気持ちの良いテンポでゆらゆらと首を揺らし続ける丁寧なものづくり。胴体に描かれた丸い模様は疫病を受けて治った傷跡を表しており、とくに魔除け・厄病除けとして作られたものです。
雪がしんしんと降り積もる磐越西線の車窓から。

雪がしんしんと降り積もる磐越西線の車窓から。

多感な学生時代は、民芸品などに興味を示すさず過ごしてきた訳ですが、大人になるに連れ地元の良さを改めて知ることが多く、今回の赤べこもまた何か心が揺さぶられるものがありました。
大切な人と会えない日が続いても、きっと大丈夫──そんな風に言われている気がして。部屋に飾った赤べこを眺めては、今日も故郷に思いを馳せます。

この記事を書いた人

編集 こじめぐ
キナリノ編集部
編集 こじめぐ
キナリノファッション担当。出版社にて音楽誌やアパレルのムック本等に携わり現職へ。ボーダーとチェックとチャイナ釦が大好物。

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