プロップスタイリストから学ぶ!おしゃれなインスタ写真を撮るコツ
今回は、そんな人気のプロップスタイリストである西村さんの『フォトジェニックなスタイリング』のコツをご紹介します♪
布の使い方やカラー配色、写真の基本構図や撮影テクニックなど。西村さんのおしゃれなスタイリングの数々から、ポイントを学び、ぜひワンランク上の写真に挑戦してみませんか?
画面に深みをだす「布づかい」
西村さんの数々の投稿写真で印象的なのが、なんといってもお洒落な「布づかい」です。何気ない食卓風景を切り取ったこちらの写真も、アイテムの配置や色合いはもちろん、クロスがとても効果的に使われています。物を置いただけではのっぺりした印象になりがちな“真俯瞰構図”では、クロスなどを重ねることで画面に深みが生まれるそうです。
こちらの写真も「布」独特の風合いがとても印象的な一枚です。クロスをあえてクシャッとさせることで、リネンならではのナチュラルな質感が伝わってきますよね。光の陰影によって立体感も生まれ、「カヌレ」の可愛らしさが引き立ちます。
ナチュラルでおしゃれな「カラー配色」
西村さんの素敵な投稿写真は、独特の美しい色使いも印象的です。日常の何気ない一コマを切り取ったこちらの写真も、白を基調としたクリーンな雰囲気がとってもお洒落。スタイリングのポイントは「カラーの統一」だそうです。ベースカラー(白~グレー)をメインに、アクセントカラー(グリーン)をプラスしています。配色をファッションと同じように考えるのも、綺麗な写真を撮るためのスタイリングのコツです。
こちらの写真は、白×グリーンの爽やかな組合せが素敵ですね。アクセントカラーを絞ることで、すっきりと洗練された雰囲気になります。「カラーの統一」に加えて、上・下・横のどこかに余白を作るのもポイントだそうです。あえて空間を開けることで、画面に“抜け感”が生まれます。後ほどご紹介する「余白」の項目も、ぜひ参考にしてくださいね♪
こちらの写真は、ナチュラルな色彩がとっても綺麗。茶色が多い食卓には必ず“グリーン”を入れるというのも、スタイリングのポイントだそうです。画面の端に写りこむように、さりげなく配置したアイビーが可愛いですね。グリーンをプラスすることで、いつもの食卓をおしゃれに演出できますよ。
リズムと変化を生み出す「ラフ感・カジュアル感」
雑誌やインスタグラムでも大人気の“真俯瞰構図”。西村さんの投稿写真にも度々登場しますが、どれもつい見とれてしまうほど素敵な写真ばかりです。何気ない日常の一コマを切り取ったこちらの写真も、自然な雰囲気がとってもおしゃれですよね。スタイリングのポイントは、「きちんとしすぎず、ラフに」スタイリングすることだそうです。チョコサンドを割ったり、箱をランダムに配置したり。あえてナチュラルな雰囲気を作ることで、よりリアルな日常の空気感も表現できます。
こちらのスタイリングのポイントは、「包みを開けて、カジュアル感をプラス」すること。お菓子をそのまま並べるだけだと単調になりがちですが、配置を工夫することで、画面全体にリズムが生まれますよね。さらに包みを開けた瞬間のワクワク感など、その場の楽しい雰囲気も伝わってきます。真俯瞰構図をおしゃれに撮りたい!という方は、「ラフ感&カジュアル感」をぜひ取り入れてみませんか?
美しい写真が撮れる♪「被写体の配置」のコツ
西村さんの様々な投稿写真は、計算された美しい“物の配置”も特徴です。こちらの写真のスタイリングのポイントは、「主役を真ん中に、外側に向かって高さを出す」ことだそうです。V字を描くラインを作ることで、自然と中央の被写体に視線が向きますね。被写体をより魅力的に撮るために、ぜひ覚えたいスタイリング術です。
こちらも中央にメインのもの、外側に高さのある物を配置した一枚です。びん類やカッティングボードなどの背景はぼかしているので、より一層、中央のパンの存在感が際立ちますよね。パンの下にクロスを敷くことで、写真全体に深みも出ます。まるで絵画の様な美しさに、思わずうっとり。
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写真がもっと上手くなる!『構図&テクニック』も覚えておこう
構図の基本要素「三分割法」
写真撮影の構図テクニックである「三分割法」は、様々な写真に応用できる基本要素のひとつです。こちらの西村さんの素敵な写真にも、三分割法が使われているそうです。左上にはコーヒーセットを、右下には主役のカヌレとマグカップを配置。さらに余白を大きめにとるとスッキリした印象になります。次にご紹介する写真は西村さんの作品ではありませんが、「三分割法」についてより詳しく知るために画像を見ていきましょう。
「三分割法」はまず写真のように画面全体を縦・横に三分割し、線が交わる赤丸のいずれかの位置に主題(主役になる被写体)を配置します。あらかじめ配置を考えておくと全体のバランスが取りやすくなり、メリハリのある写真に仕上がるそうです。カメラ構図が決まると写真の印象がぐっと良くなるので、ぜひこの機会にマスターしてみませんか?
写真に安定感が生まれる「三角構図」
写真はもちろん、絵画・デザイン・生け花など、様々な分野で基本となる「三角構図」。三角形の構図をとることで、写真に安定感やリズムが生まれます。こちらの写真はカゴ・デニム・帽子で綺麗な三角形が描かれているので、写真に奥行きが生まれ、全体のバランスもとても美しいですよね。余白は空気感を感じられるよう大きめにとり、下に布を敷いて雰囲気のある陰影を作るのもポイントだそうです。
こちらは頂点(コーヒー豆)を手前にした逆三角形の構図です。何気ない日常の一コマですが、カラフェ・コーヒー豆・ミルのバランスがとても綺麗で、まるで絵画の様な美しい写真です。三角構図も風景写真やブツ撮りなど、色々な撮影に応用できるので、ぜひ覚えてみませんか?
写真をお洒落にする「余白」のニュアンス
雰囲気のある写真を撮るには「余白」も大事なポイントです。基本のテクニックですが、同じ被写体を撮影しても、余白があるかないかで印象が大きく変わります。可愛いミニグリーンスペースを撮影したこちらの写真は、余白を大きくとることで爽やかな空気感が表現されています。高低差を付けた花瓶のバランスも美しく、見ているだけでほっと心が和む素敵な一枚です。
こちらの食卓風景の写真は、全体の3/1を余白にしているそうです。あえて被写体の周りに空間を作ると、抜け感のある自然な印象になり、朝の爽やかな雰囲気も表現できます。日常風景をもっとオシャレに撮りたい!という方は、さっそく「余白」を試してみませんか?
手を入れて「ライブ感と臨場感」を表現する
インスタグラムでも大人気の“写真に手を入れる”という構図。画面に手を入れることで、その場にいるような「臨場感」が生まれます。こちらの素敵な写真も、まるで目の前でコーヒーを注いでもらっているようなライブ感がありますよね。構図のポイントは、ドーナツ1個なら“真俯瞰構図”、複数の場合には“真横から”撮影しても可愛く撮れるそうです。
朝の食卓風景を切り取ったこちらの写真も、まさに今食べようとしている様子が伝わってきますよね。白×ブルーの配色も、とっても爽やかな雰囲気。クロスはきっちりさせ過ぎないよう、あえてクシャッとラフに敷くのがポイントだそうです。素敵なスタイリングもさっそく真似したくなりますね♪
詩的な世界観を生みだす「光」
西村さんのインスタグラムには、「光」を効果的に使った美しい写真も数多く登場します。お気に入りのシャンプーを撮影したこちらの作品は、光が作る陰影の濃淡がとても綺麗ですよね。写真は光の当たり方によって印象が大きく変わりますが、西村さんのように明暗をはっきりさせると被写体がより立体的に見えます。植物やアクセサリーなど、センス溢れるスタイリングもお手本にしたい一枚です。
こちらの写真は光と影が感じられるよう、あえて窓向き(逆光)に撮影したそうです。瓶やグラスなど透明物を逆光で撮ると、ガラス製品独特の透明感が表現できます。さらに、物の形が潰れないよう、ボトルとグラスは斜めから(半逆行)撮影しているそうです。また、グラスに入れる氷は溶けやすいので、位置を決めてから入れるのもポイントです。
コントラストを強めに調整して撮影したこちらの写真は、逆光による明暗差がとても印象的な作品です。窓枠で縁取られた外の背景が、まるで一枚の絵画のよう。光と影のコントラストを強調することで、画面全体に詩的な雰囲気が生まれますね。
写真に立体感をだす「前ボケ」
「前ボケ」とは手前にある物をぼかすことで、写真に奥行きや立体感を出す撮影テクニックです。こちらの作品では被写体の立体感はもちろん、空間の広がりや距離感まで伝わってきますよね。日常の何気ない風景ですが、まるで雑誌のようなお洒落な雰囲気です。スタイリングのポイントは、シャツはカゴにラフにかけて動きを出すこと、手前に珈琲メーカーやボトルを置いて暮らしを感じさせる雰囲気を作ることだそうです。
こちらも「前ボケ」のテクニックを使った素敵な一枚です。手前の壁をぼかすことで、まるでお部屋から覗いているような雰囲気を演出できるそう。被写体の周りをあえてぼかすことで、植物そのものの存在感も際立ちますよね。「前ボケ」は人物や風景写真など様々な撮影に応用できるので、ぜひ試してみてください♪
自然な雰囲気で撮れる「人物撮影」のコツ
写真の中でも特に難しいと言われている「人物撮影」。たとえばこちらの写真のように、カフェの店員さんをおしゃれに撮りたい!と思っているインスタ女子も多いのでは?西村さんの写真では、とても自然な雰囲気で人物が撮影されていますよね。ポイントは「人の目を入れない」ことだそうです。人物の顔が分からないように撮ることで、人っぽさ・生っぽさがなくなります。周りの風景に溶け込むからこそ、ごく自然な雰囲気で人物を写すことができるのかもしれません。
風景に人物を入れて「ストーリー性」のある写真を♪
西村さんのインスタグラムには、美しい海外の風景写真も数多く登場します。どの作品も、いつまでも眺めていたくなるお洒落な写真ばかり。そして写真の中には思わず注目してしまうような、魅力的な人物が撮られているのも特徴です。マンハッタンの景色を写したこちらの作品も、川沿いに佇む男女がロマンチックな雰囲気ですよね。ポイントになる人物を画面に入れることで、風景写真にストーリー性が生まれますね。
こちらはスペインの街角を撮影した素敵な作品です。カフェに座っている女性の赤い洋服と、通りを歩くおじさんの黄色いシャツ。2つの色が街の白い建物に映えて、とっても綺麗ですね。「カフェの中の男女は何を話し合っているんだろう?」とか、「黄色いシャツのおじさんは、どうして向こうを見ているんだろう?」とか。そんな色々な想像が広がるのも、西村さんの風景写真ならではの魅力です。
いかがでしたか?
何気ない日常の一コマやおしゃれなテーブルセッティング、海外の風景写真など。
どの写真もプロップスタイリストさんならではの、センス溢れる素敵な作品ばかりでしたね。
今回ご紹介した西村さんのおしゃれなスタイリングをお手本に、いつもよりワンランク上の写真に挑戦してみませんか?
「プロップスタイリスト」という言葉を初めて聞く方も多いと思いますが、簡単に言うと“空間専門のスタイリストさん”のことです。撮影から空間デザインまで幅広く手掛ける西村 有さんの写真は、どれもセンス溢れるおしゃれな作品ばかり。