以前このコーナーで、絵画入門にぴったりの本を紹介したことがありました。(こちらから読めます)。今回そんな「初心者でも面白く読めてわかりやすい入門書」としておすすめしたいのが、その名も『演劇入門』(講談社現代新書)。
本を書かれたのは、劇作家・演出家であり、劇団「青年団」の主宰もされている平田オリザさん。戯曲の書き方、演劇の作り方を実例を挙げながら紹介した本なのですが、観劇が趣味の人はもちろん、そうでない人でも興味深く読めるのではないかと思います。
本を書かれたのは、劇作家・演出家であり、劇団「青年団」の主宰もされている平田オリザさん。戯曲の書き方、演劇の作り方を実例を挙げながら紹介した本なのですが、観劇が趣味の人はもちろん、そうでない人でも興味深く読めるのではないかと思います。
たとえば、「リアルな台詞とは何か」という問い。舞台が始まって早々に主人公が「あぁ、美術館はいいなぁ」と一人でしゃべり出したら、なんだかちょっと嘘っぽく感じられますよね。セットも限られるなか、どうすれば自然な台詞でその場所が美術館であることを伝えられるのか――なるほど!と思えるわかりやすい考え方が解説されていて、早く実際の演劇を見に行きたいとうずうずしてきます。
そしてなにより面白かったのが、演劇が生み出す人と人との対話について。100人いれば100通りの考えがある世の中で、劇作家や演出家、俳優、そして観客が一つの演劇に関わるというのはどういうことなのか。演劇を通じて社会全体のコミュニケーションのあり方についても考えることができ、折に触れて読み返しています。
そしてなにより面白かったのが、演劇が生み出す人と人との対話について。100人いれば100通りの考えがある世の中で、劇作家や演出家、俳優、そして観客が一つの演劇に関わるというのはどういうことなのか。演劇を通じて社会全体のコミュニケーションのあり方についても考えることができ、折に触れて読み返しています。
ちなみに続編の『演技と演出』(同じく講談社現代新書)は、タイトルの通り演技や演出についてフォーカスして書かれたもの。演劇経験がほとんどない人を対象にした平田さんのワークショップ(演劇教室)の内容が基になっています。演出家や俳優を志している人だけでなく、「そもそも俳優ってどうやって演技しているの?」「演出って何?」と思っている人にもおすすめです。
どちらも200ページほどとボリュームは多くないので、普段演劇に親しみがない人でもさらっと読めるはず。本を読んだあとは、劇場へ足を運びたくなっていること請け合いですよ。
どちらも200ページほどとボリュームは多くないので、普段演劇に親しみがない人でもさらっと読めるはず。本を読んだあとは、劇場へ足を運びたくなっていること請け合いですよ。
この記事を書いた人
キナリノ編集部
編集 ナツ
グルメ、雑貨、インテリアなどのライフスタイル全般を担当。宝塚と辛いもの、台湾旅行が心の糧。服でも物でも、「かわいい!」と思ったらついつい買ってしまいます。