なーんか気分が乗らないな、と首をかしげる日がたまにあります。週に1回……いや、2回くらいの頻度で。
雨音で起こされた朝や、朝ごはんのトマトを切ったら傷んでいたとき、クローゼットから出した服に誤魔化しきれないシワがついていたとき…いつもなら気にも留めないようなことが気になった瞬間、どうやら今日は元気がないぞ？と気づくんです。そんなしょぼくれた自分に気づいたときは、本格的に落ち込む前に香水をつけることにしています。

手に取るのは決まって『SYO LAYERED（ショーレイヤード）』の「CREME DE PARFAME（クレムドゥ パルファム）」。香りが広範囲に広がらず、柔らかく立ちのぼるクリームタイプの香水です。
付けた直後からやさしく香るのですが、体温で温められるにつれてよりナチュラルに変化。「何もつけていないのに、なんだかいい香りがする人」のようなほのかな残り香が長時間残るのは、クリームタイプならではかもしれません。余程至近距離にならない限りは「香水つけてる？」と気づかれることもないので、場所やシチュエーションを選ばない使い勝手の良さもお気に入りポイントのひとつです。

シトラス系のフレッシュさとほのかなフローラルが混ざり合った「ORANGE BLOSSOM」と、洋梨のフルーティな甘さをそのまま楽しめる「FRESH PEAR」の2種類を、その日の気分で使い分けています。どちらも爽やかで、角のないまろやかさが大好きです。クセはないけど没個性的なわけでもない、なんとなく「憧れの女性」という概念を彷彿とさせる香りと言えばピンとくるでしょうか。ふっと鼻先をかすめるたびに、なんだか自分自身が“素敵な女性”になったかのような気分を味わえるのです。

元気がないと感じたときは、ハンドクリーム感覚で耳の裏と手首にサッとひと塗り。いつのまにか、丸まっていた背中は自然と伸び、どこからかやる気も湧いてくる……そんな不思議な力が、この香水にはあるような気がしています。