ヨガ哲学って何だろう?
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ヨガと他のエクササイズの大きな違いは「哲学」があるという点です。哲学と聞くと難しいイメージを持ってしまうかもしれませんが、この哲学があることでヨガでは大きなメンタル調整効果を得ることができると言われています。今回は、ヨガ哲学の一番の基本となる「ヤマ・二ヤマ」について、分かりやすくお伝えしていきます。
日常生活を快適にしてくれる「ヤマ・二ヤマ」とは?
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サンスクリット語でいう「ヤマ・二ヤマ」とは、日本語にすると「日常生活で気をつけるべきこと・するべきこと」という意味になります。道徳的な教えで、本来はヨガのポーズや瞑想をする前の一番最初にするべきことと言われています。
「ヤマ」の内容
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ヤマは禁戒(道徳的基本・気をつけるべきこと)と訳され「傷つけず・嘘をつかず・盗まず・規律正しい生活をして・不要なものを抱え込まない」という5つの内容になっています。一つずつ内容を確認していきましょう。
【1】Ahimsa(アヒムサ)非暴力
ヨガ哲学「ヤマ・二ヤマ」の中で一番最初に教えられるのがアヒムサ(非暴力)です。
他者に対して物理的な暴力を振るわないことはもちろん、言葉や態度の暴力もしないようにという戒めです。それは自分自身に対しても同様です。疲れているのに無理をしたり、失敗した自分を責めたりしていませんか?誰かを傷つけてはいけないように、自分のことも傷つけてはいけないというのがヨガ哲学のアヒムサ(非暴力)の教えです。
他者に対して物理的な暴力を振るわないことはもちろん、言葉や態度の暴力もしないようにという戒めです。それは自分自身に対しても同様です。疲れているのに無理をしたり、失敗した自分を責めたりしていませんか?誰かを傷つけてはいけないように、自分のことも傷つけてはいけないというのがヨガ哲学のアヒムサ(非暴力)の教えです。
【2】Satya(サティヤ)嘘をつかない
ひとつ目の「アヒムサ」と繋がりのある教えがサティヤ(嘘をつかない)です。
誰かを騙したり嘘をついて傷つけたりすることは暴力になってしまうので控えましょう。自分の気持ちを押し殺してごまかすというのもサティヤ・アヒムサに当たるため、自分の気持に素直になることが大切です。
誰かを騙したり嘘をついて傷つけたりすることは暴力になってしまうので控えましょう。自分の気持ちを押し殺してごまかすというのもサティヤ・アヒムサに当たるため、自分の気持に素直になることが大切です。
【3】Asteya(アスティヤ)盗まない
アスティヤ(盗まない)は、他人のものを盗んではいけないという教えになります。物を盗むことはもちろん、約束の時間に遅れて相手の時間を奪ってしまうこと、相手が話している会話を遮るような行為や横入りにも気を付けましょう。自己中心的な心を改めましょうという教えになりますね。
【4】Brahmacharya(ブラフマチャリヤ)欲望に溺れない
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人は快楽に弱い生き物ですが、その欲に溺れて自分を見失わないようにという教えがブラフマチャリヤ(欲望に溺れない)という教えです。元は性的なことに関する教えでしたが現代ではもう少し広い意味で捉えられることが増えています。
【5】Aparigraha(アパリグラハ)執着しない
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物や人に執着しないようにしましょうというのがアパリグラハの教えです。物や人など移り変わるものに執着・固執してしまうとそれを失った時に心のバランスを崩してしまいます。全ては変化していくものとして自分の軸を確認できると、心を乱すことが少なくなっていきますよ。
「ニヤマ」の内容
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ニヤマは勧戒(自己鍛錬・するべきこと)と訳され「体と心の浄化・与えられたことを喜び・自分を律する強さを持ち・真実を学び・自然の摂理を理解しゆだねる」という5つの内容になっています。こちらもひとつずつ内容を確認していきましょう。
【1】Shaucha(サウチャ)清潔を保つ
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サウチャは、心身や身の回りの環境を常に清潔に、整理して過ごしましょうという教えです。掃除や断捨離をすると心がすっきりする感覚をサウチャでは大切にします。
【2】Santosha(サントーシャ)満足すること・知足
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サントーシャ(満足すること)は禁戒のブラフマチャリヤ(欲に溺れない)・アパリグラハ(執着しない)を実践することで自然とできるようになります。ないものに目を向けるのではなく、今、自分の周りにあるものに目を向けて、満たされている気持ちを感じましょう。多くを求めず、すでに自分が持っているものに価値を見出して満足することが大切です。
【3】Tapas(タパス)鍛錬すること
タパス(鍛錬すること)は、学びや練習の努力を続けることの大切さを教えてくれています。ただ、頑張りすぎると自身への暴力につながってしまうため努力と休憩のバランスを意識しましょう。
【4】Swadhyaya(スワディヤーヤ)精神向上
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元は経典やお祈りすることという意味のあったスワディヤーヤ(精神向上)ですが、現代では意識を上げてくれるような本を読んだり、話を聞いたりすることを勧める教えとなっています。ヨガ哲学の本に限らず、モチベーションを上げてくれるような本や映画をチェックしてみましょう。
【5】Ishvarapranidhana(イシュワラプラニダーナ)感謝の念・ゆだねること
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イシュワラプラニダーナ(感謝の念・ゆだねること)は、言葉だけを見ると分かりにくく感じるかもしれませんが、自然の摂理を知りゆだねることが大切という教えです。
例えば、出かける日の天気の心配や、いつ起こるかわからない天災の心配をして心を乱さないように、自分でどうしようもできないことで悩みすぎないようにしましょうね、と考えるとわかりやすいかもしれません。
例えば、出かける日の天気の心配や、いつ起こるかわからない天災の心配をして心を乱さないように、自分でどうしようもできないことで悩みすぎないようにしましょうね、と考えるとわかりやすいかもしれません。
ヤマ・ニヤマを日常生活に活かして、より豊かな時間を過ごそう
ヤマ・ニヤマは全部で10個の教えになります。最初からすべてを完璧に実践するのは難しいため、ひとつずつ意識するようにしてみましょう。「ヨガ哲学を初めて知った」という人は、すべての基礎となるアヒムサ(非暴力)から初めてみるのがおすすめですよ。ヤマ・ニヤマが、暮らしをより豊かな時間にするヒントになりますように。