松尾ミユキ
松尾ミユキさんはイラストの仕事に限らず、様々なジャンルで活躍するイラストレーター。 1973年に名古屋で生まれ、京都で学校に入りイラストを学ぶ。2000年、パリに拠点を移して1年半買い付けなどを行う。帰国後からカタログや書籍などを中心にフリーランスでイラストレーターとして活動している。名古屋の雑貨店「le petit marche」の店主である滝村美保子とユニットles deuxとして著書の発行、雑貨の制作もしている。 松尾さんの作品は、書籍やCDジャケット、雑貨などでも多数起用されている。子供が生まれたことをきっかけに描くことが増えたという動物をモチーフにしたイラストは不思議なバランスで描かれていて個性的。モノクロの作品は独特の存在感を持ち、カラーの作品はあっさり描かれているのに温かみがある。 この動物のイラストが活かされた作品の一つが“コーヒー缶”である。 創業110年以上になる東京の浅草橋にある缶作りメーカー「加藤製作所」とのコラボで出来上がった“コーヒー缶”には、ヒツジや鳥、猫や白クマなどのシンプルな動物が描かれている。ナチュラルカラーでシンプルなデザイン、手ごろな価格で人気を集めている。外蓋と内蓋があり、外気をしっかりシャットアウトする構造。開封するとすぐに酸化し始めると言われるコーヒー豆の保存や茶葉の保存に重宝する通販でも取り扱い店が多く、人気のため再入荷を繰り返している。 現在活動の場は作品作りからさらに広がり、手が届きそうな素朴なインテリアを雑誌などで紹介したり、料理好きを生かしてレシピ紹介などもしている。