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不思議で、温かくて、切ない世界へ。
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不思議で、温かくて、切ない世界へ。
秋の夜長に読みたい漫画

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2022年10月21日作成
おうちでゆっくり過ごしたい秋の夜長。
やるべきことを終わらせて、温かい飲み物を準備して……そんな秋の夜のお供には、不思議な世界に連れて行ってくれる漫画はいかがでしょう。
表題作「25時のバカンス」は、貝に浸食された科学者の姉と、写真を生業にする弟を描いたもの。一度読んだら忘れられない、神秘的かつチャーミングな作品です

表題作「25時のバカンス」は、貝に浸食された科学者の姉と、写真を生業にする弟を描いたもの。一度読んだら忘れられない、神秘的かつチャーミングな作品です

市川春子さんの短編を集めた『虫と歌』『25時のバカンス』(どちらも講談社)。

市川春子さんといえば、人の形をした宝石たちの戦いを描いた『宝石の国』はアニメ化もされた人気作。『虫と歌』『25時のバカンス』にも『宝石の国』に通じるような“人の形をした人ならざる生きもの”がよく登場します。

短編集に収められた作品群を一言で表すのはとても難しいのですが、それでも無理やりジャンルを分けるとしたらSFやファンタジーになるのでしょうか。ゆるやかな日常を過ごしていると思ったら、気付いたときには後戻りができない森の奥、海の底、宇宙の果てにいるような、そしてそれが不思議と心地よく感じられるような、そんなお話なのです。

細くシンプルな線からこれほどの感情が生まれるのかと、初めて読んだときに衝撃を受けたのを覚えています。そして、何度も読み返したくなる美しさとユーモアが同居したセリフ。ときにくすっと笑えて、ときに心をえぐられる。時間のあるときに腰を落ち着けてじっくり読んでほしい漫画です。

(電子書籍でもいいのですが、個人的なおすすめは紙の本。カバーに施された特殊加工のぷくぷくっとした手触りを楽しみながら読んでみてほしいです)

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編集 ナツ
キナリノ編集部
編集 ナツ
グルメ、雑貨、インテリアなどのライフスタイル全般を担当。宝塚と辛いもの、台湾旅行が心の糧。服でも物でも、「かわいい!」と思ったらついつい買ってしまいます。

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