大波のような迫力のあるうねりのファサードが出迎える国立新美術館。 ショップ・レストラン・カフェなどが併設された国内最大級のアートセンターです。

手掛けたのは、日本を代表する建築家・黒川紀章氏（くろかわ きしょう）。内部をのぞくとちょっと近未来的なイメージですが、窓からの豊かな緑と温かな木漏れ日によって、とても居心地の良い空間になっています。

自然と人が集まり、展示が目当ての人もそうでない人も思い思いにくつろぐ様子は、まるで都会のオアシス。展示スペースは国内最大級の広さを誇り、企画展・公募展が次々と催されるので、訪れるたびに新しいアートに触れることができますよ。

鋭角に切り取られたシャープなフォルムが印象的な、すみだ北斎美術館。ミラーの外観に青空が映ると、つい見惚れてしまう美しさ。建築界のノーベル賞とも呼ばれるプリツカー賞を受賞し、国内外で活躍する妹島和世氏（せじま かずよ）の建築です。

館内は葛飾北斎の残した数々の名作が展示され、常設展では、各時代の代表作(実物大高精細レプリカ)や北斎のアトリエの再現コーナー、製作工程の紹介など、はじめて浮世絵に触れる人でも楽しめる構成に。

静岡県富士山世界遺産センターは、世界文化遺産に登録された「富士山」を後世に守り伝えるための施設。世界的に名高い建築家・坂茂氏（ばん しげる）の設計で、正面の美しい木格子が「逆さ富士」を表しています。

そしてアングルをずらすと、そこには富士山と大鳥居の見事な絶景！建物の東側に水深3センチの水盤があり、水面に本物の逆さ富士が映るというちょっと粋な遊び心も隠されています。

歴史、文化、自然など様々な分野から富士山を学べ、まるで富士登山をしているような疑似体験もできます。富士山の魅力を再発見できる展示もあるので、本物の富士山とセットで楽しんでみてはいかがでしょうか。

街中に突如あらわれる巨大な鉄パイプオブジェのような建物が、国立国際美術館。アメリカの建築家 シーザー・ペリ氏のデザイン設計で、竹の生命力と現代美術の発展・成長をイメージしているんだとか。

ここは完全地下型という、世界的にめずらしい美術館でもあります。国内外の現代美術を中心とした作品約8,000点の収蔵のほか、「クリムト」「ボルタンスキー」「ジャコメッティ」といった特別展も人気です。

入り口から展示スペースへと続くフロアには、ミロの作品「無垢の笑い」が常設されています。コレクションを自然光で見られるというのは、なかなか貴重です。

信楽の美しい山々に囲まれた美術館。手掛けたのは、フランス・ルーブル美術館のガラスのピラミッドで有名なI.M.ペイ氏です。世界的な巨匠の作品を国内で見られるとあって、建物目当てに全国から大勢の人が集います。

実はこの美術館、レセプション棟と美術館棟が500mも離れており、その道のりもアートのひとつ。並木道、銀色に輝くトンネル、吊り橋など「桃源郷」をイメージした仕掛けで、訪れる人の驚きと期待を誘います。

館内ではシルクロードに由来する各国の古代美術品や、絵画、漆工芸、陶磁器などの日本古美術から、常時250～500点を展示。私設美術館とは思えない貴重なコレクションを目にすることができます。

世界三大恐竜博物館のひとつと言われる、福井県立恐竜博物館。ドーム状の建物がまるで恐竜の卵みたいです。

館内には44体もの恐竜全身骨格が展示されており、迫力も見ごたえも抜群。子供から大人まで楽しめる親しみやすさと、研究者も満足できるクオリティが共存する施設です。

ちょこんと見えている白いドーム状の建物が豊島美術館。地面に埋もれているため、地上からは少ししか見ることができません。知らずに通るとうっかり見逃してしまうほど、何気ない佇まいです。

外観は水滴がモチーフになっており、内部は風、音、光を取り込んだ「人と自然の融和」を感じられるイノセントな空間に。美術館自体がひとつの展示物でもある、非常にめずらしい施設なんです。

美術館の外はゆったりとした島時間が流れ、慌ただしい日常を忘れるにはうってつけ。自転車で半日もあれば周れてしまうほど小さな島なので、美術館のあとはサイクリングを楽しんでもいいですね。