緑の木々。紺碧の海。連なる山々。
雲浮かぶ大空。尾根渡る風。温かな日差し。
豊かな自然に恵まれた神奈川県
コストを抑えて、気張らずに。楽しく“低山ハイキング”!
2.山頂付近には、景色を楽しみながらお弁当を広げるスペースがある。
3.コース途上には、トイレやトイレが備わった休憩、商業施設がある。
4.都心部や横浜周辺からアクセスが良い。
5.最寄り駅からバスを使わないで、ハイキングコース入り口(登山口)まで歩ける。
本記事の目次
1.名水も、展望も、温泉も。「弘法山ハイキングコース」
1-1.コース概要
●歩行時間:約2時間半
1-2.「弘法山ハイキングコース」の3つの魅力
1-2-1.スポットが多く“歩きやすい”
1-2-2.山頂付近の“眺望が良い”
1-2-3.下山後に“温泉”が楽しめる
秦野は、神奈川県を代表する湯処。宿泊しなくても、市内の旅館や入浴施設で、気軽に“日帰り温泉”が楽しめます。
当コースの「吾妻山」から「鶴巻温泉駅」へ向かう途上には、古くからの温泉街「鶴巻温泉郷」があり、現在数件の旅館と公営の温泉施設で、日帰りの入浴を楽しむことが出来ます。
鶴巻温泉の泉質は、弱アルカリ性塩化物泉。カルシウムイオンが豊富に含まれ、神経痛や筋肉痛に効能があり、ハイキング後の筋肉疲労、筋肉痛緩和に有効です。一風呂浴びれば、心身もすっきり。明日に疲れを残しません。
今コースを反対(鶴巻温泉駅→秦野駅)に歩いても、終点の秦野駅周辺にも、日帰りの入浴施設が点在しています。入浴施設を選んでから、始点終点を決めても良いでしょう。
【秦野市が運営する「弘法の湯」。画像は、施設内の貸し切り専用の「鶴の湯」。】
1-3.アクセス(始点・終点の駅までの交通アクセス)
往路:起点[小田急小田原線「秦野駅」]
[大人片道690円]
□横浜駅→秦野駅:横浜駅~(相鉄本線)~海老名駅(乗換)~(小田急小田原線)~秦野駅
[相鉄線+小田急線利用で、概ね1時間弱(快速や特急組み合わせによる)大人片道610円]
(※料金は、2020年9月現在)
復路:終点[小田急小田原線「鶴巻温泉駅」]
□鶴巻温泉駅→横浜駅:鶴巻温泉駅~(小田急小田原線)~海老名駅~(相鉄本線)~横浜駅
[小田急線+相鉄線利用で、50分~1時間弱(快速や特急組み合わせによって異なる)大人片道580円
※往路復路共に、小田急線はロマンスカーが使えるが、所要時間は急行と然程変わらない。利用時は別途特急料金がかかる。
1-4.ハイキングコース詳細&[☆見所&立ち寄りスポット]
秦野駅→☆弘法の清水
秦野駅北口を出て、駅前に流れる水無川沿いの道を右折します。直進し「平成橋」先の路地を右に折れ、100m程進んだ場所に「弘法の清水」があります。
秦野市内に湧き出る『秦野盆地湧水群』は、「全国名水100選』にも選ばれていますが、この「弘法の清水」は、秦野湧水群を代表するものです。日に100㌧と、豊富に湧き出るこの清水は、弘法大師が地を杖でついたところ湧き出たことからその名が付いたといわれています。弘法の清水は、飲用可ですが、生水飲用は不適。煮沸後に飲用しましょう。ハイキングの途中で、珈琲を淹れたり、料理で使うのならば、ぜひ立ち寄って汲んでいきましょう。
【秦野駅徒歩5分程の場所にある「弘法の清水」】
弘法山公園入口→浅間山→[☆あずまや]
☆あずまや
★“千畳敷”の権現山(山頂&展望台)
☆馬場道
☆ほっこり羊に癒やされて。「めんようの里」&「木里館」
「木里館」は、リーズナブルな価格でジンギスカンや定食が楽しめるレストランです。テラス席も用意され、豊かな自然、絶景と共に美味しい料理が頂けます。
店の名物は、もちろん、柔らかで美味しいジンギスカン。当店で用いるのは、生後1年未満のラム肉。その中でも上質の肩ロースを厳選しています。肉質は柔らかで、独特の臭みもなく美味しいと評判です。
ジンギスカンが看板料理ですが、ラム肉以外の料理や焼き肉も豊富です。松花堂弁当や定食、てんぷらや唐揚げ、刺し身や豆腐といった一品料理、蕎麦やうどんといった麺類、アイスクリームやお子様ランチも用意され、誰もが好きなものを選べるのもこの店の特色にもなっています。【「木里館」の名物・ジンギスカン】
弘法山の山頂には。
善波峠→★吾妻山→鶴巻温泉街
1-5.温泉も、食事も、お土産も。秦野市鶴巻温泉「弘法の里湯」
食事処「一の屋鶴寿庵」(いちのやかくじゅあん)
おみやげ処「やまなみ」
1-5.+α ちょっと足を伸ばして。「石臼挽自家製粉 手打そば 信玄」
1-6.コースを逆走するのなら。
「名水はだの富士見の湯」で一風呂。
オーガニック料理で癒やされて「BIO食堂」
落花生好きは見逃せない「豆峰商店」
1-7.弘法山ハイキング-旅のInformation-
弘法山公園散策マップ(秦野市観光協会)
2.牧場と富士山と。山頂でゆったり“大野山ハイキングコース”
2-1.コース概要
●歩行時間:4時間程度
2-2.コースの魅力
2-3.アクセス(始点・終点の駅までの交通アクセス)
往路:起点[JR御殿場線「谷峨駅」]
□横浜駅→谷峨駅:横浜駅~(東海道線)~国府津駅(乗換)~(御殿場線)~谷峨駅
[東海道線(快速)+御殿場線(各停)利用で、1時間22分~2時間弱(快速の種類の組み合わせにより異なる)大人片道1,170円]
☆横浜駅→谷峨駅:横浜駅~(相鉄本線)~海老名駅(乗換)~(小田急小田急小田原線)~海老名駅(乗換)~新松田駅(乗換)~松田駅~(御殿場線)~谷峨駅[相鉄本線急行+小田急線快速急行+御殿場線各停利用で、1時間40分程度/大人片道900円]
復路:終点[JR御殿場線「山北駅」]
□山北駅→横浜駅:山北駅~(御殿場線)~国府津駅駅~(東海道線)~横浜駅[御殿場線各停+東海道線快速利用で、1時間20分程度大人片道1,170円]
(★御殿場線、小田急線、相鉄線と乗り継いだ場合は、大人片道890円で、1時間20分程度)
2-4.ハイキングコース詳細&[☆立ち寄りスポット]
「大野山ハイキングコース」順路
谷峨駅→☆吊橋(酒匂川)
☆嵐(あらし)地区(大野山ハイキングコース入口)
☆頼朝桜&☆休憩所/(バイオトイレ)
☆あずま屋(地元農家の産物直売コーナー有り)
☆牧草地の道
★大野山・山頂
薫の牧場(見学可能/要予約)
廃止された牧場跡地の一部は、現在「山地酪農」を実践する牧場となっています。
運営するのは、“山地酪農”で有名な岩手県岩泉の中洞牧場(なかほらぼくじょう)で経験を積んだ一女性で、山北町から牧場を借受けて、自ら乳牛を育てながら、飲食店向けにソフトクリームやジェラート用の牛乳を販売しています。(※放牧場では直接販売していませんので要注意。「薫の牧場」で生産された牛乳は、後述する「やまきたさくらカフェ」等で味わうことが出来る。)
当牧場は、観光牧場ではありませんが、“完全予約制”で見学を受け付けています。山地酪農に興味がある方、牧場見学を希望の方は、公式HPで詳細を確認の上、事前に予約してから出掛けましょう。
一本木分岐→(地蔵岩コース)→登り口→旧共和小学校
☆カフェリーフス→桶口橋交差点→山北駅
☆山北町健康福祉センター さくらの湯
先に紹介した「弘法山ハイキングコース」でも入浴施設を紹介しましたが、ここ「山北」にもリーズナブルに楽しめる入浴施設があります。場所は、「山北駅」の裏手。一汗流して帰路につくのにうってつけです。
町営の施設なので、料金も2時間で400円(2020年現在)と格安です。
「さくらの湯」は、“北海道長万部の名湯二股ラジウム温泉の石灰華原石を100%使用した、炭酸カルシウム人工温泉”。シモヤケやリウマチ、肩こりや腰痛、疲労回復等など、様々な効能がありますが、保温効果抜群なので、特に冷え性や神経痛持ちの方にお勧めの温泉です。
施設内には2つの浴室があり、それぞれに大浴槽、露天風呂、サウナ等などが付いており、偶数日と奇数日で、男女の浴室が入れ替わります。他に、水着・水泳帽着用すれば利用できる、運動浴室、ゆったりくつろげる畳敷の休憩所もあります。【山北駅裏の町営施設「山北町健康福祉センター」。3階が「さくらの湯」】
- 住所
- 足柄上郡山北町山北1971-2 山北町健康福祉センター
- 営業時間
- [月〜水・金〜日・祝]
11:00~17:45(L.O.17:30)
- 定休日
- 木曜(祝日は営業、翌金曜休)
- 平均予算
- ~¥999
2-5.山北駅でちょっと立ち寄り。(スポット&カフェ&土産店)
子供連れ、鉄道ファン必見の「鉄道公園」
山北の隠れ家「やまきたさくらカフェ」
駅前で「 YAMAKITAバル」
2-6.大野山ハイキング-旅のInformation-
当コースから丹沢湖へと抜けるコースは、要注意!
3.湘南の風に吹かれて山歩き。“高麗山ハイキングコース”
3-1.コース概要
●歩行時間:約2時間半
3-2.コースの魅力
第三に、歴史が感じられること。
高句麗山(こまやま)の山名は、高句麗(こうくり)王族が当地に渡来したことから付いたと伝わっているように、当地は歴史が深い場所です。江戸末期まで「高麗山」自体が霊山として崇められ、それ以前は、北条早雲や上杉謙信も使った“*山城”だった場所でもあり、山自体がパワースポットであり、文化遺産でもありました。神気を感じたい、歴史に興味のある方にもお勧めの山です。
(*山城:三つの峰[毘沙門山(八俵山)・高麗山・天輝照山(東天照))が山城の曲輪(くるわ)を形成していた)
【高麗山麓の「高来神社」。鳥居の奥は、長い参道が続き社殿がある。神社内には、手水舎や神輿舎、力石や龍神宮等見所が多い。】
第四に、麓の大磯を流し歩くだけ、名所やスポットと出会え、大磯ならではの雰囲気も味わえること。
大磯は、東海道五十三次の宿場町でもあり、明治期には政財界の要人が殊の外愛した別荘地です。今も旧東海道には、かつて宿場町だった史跡や松並木、財界人の邸宅跡や財閥の別荘、文化施設や寺社仏閣、当地の自然景観を活かした公園等などの、大磯ならではの観光スポットが、町中のいたる所に点在しています。
【「鴫立庵(しぎたつあん)」は、大磯を代表する観光スポット。ここは、西行法師が東国行脚の時に「心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立沢の秋の夕暮」が読まれた地。この名歌に触発されて、江戸前期に小田原の外郎(ういろう)の子孫といわれる崇雪が草庵をここに結び、鴫立沢の標石を建てたと伝わる。“湘南”という地名は、その標石の裏面に刻まれた“崇雪 著盡湘南 清絶地(そうせつ あきらかにしょうなんは せいぜつをつくすのち)”から付けられている。(画像は、現在も江戸期の風情を伝える「鴫立庵」内部)】
3-3.アクセス(始点・終点の駅までの交通アクセス)
往路・復路:起点終点共に[JR東海道線「大磯駅」]
[湘南新宿ライン等の快速+東海道線、利用で1時間強。大人片道1,340円 ※上野東京ラインや埼京線などを組み合わせて行くことも可能だが、いずれも1時間20分~30分程度は要する。]
★新宿駅⇔大磯駅:新宿駅~(小田急小田原線快速)~藤沢駅(乗換)~(東海道線各停)~大磯駅
[1時間半程度/大人片道930円]
□横浜駅⇔大磯駅:横浜駅~(上野東京ライン+東海道線/直通、又は湘南新宿ライン)~大磯駅
[40分程度/大人片道680円]
3-4.ハイキングコース詳細&[☆立ち寄りスポット]
大磯駅→高田公園→湘南平
★高麗山公園(湘南平頂上広場)/☆湘南平展望台180m
☆湘南平展望レストランFlat(ふらっと)
- 住所
- 平塚市万田790 高麗山公園レストハウス 2F
- 営業時間
- 午前11時から午後6時まで
※冬期営業期間(11月~2月)は午後5時までの営業となります
- 定休日
- 毎週水曜日及び第3火曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
浅間山→八俵山→★高麗山
高麗山→☆高来神社
☆平成の一里塚
☆旧東海道松並木
+αで、「日日食堂」 (にちにちしょくどう)。
- 住所
- 中郡大磯町大磯55
- 営業時間
- ご予約制のコース料理のみでの営業となります。
a.11:00スタート - 14:00
b.13:00スタート - 15:00
c.18:00スタート - 22:00
- 定休日
- 月、火曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999 /¥1,000~¥1,999
3-5.駅近くのベーカリーで。朝食&ランチ&お土産。
週後半のみ営業「リーズブレッド」
町のパン屋さん「パンの蔵」
3-6.大磯ならではの美味しいお土産。
饅頭と豆大福の名店「新杵(しんきね)」
落花生入りの大磯銘菓「船橋屋織江」
練り物の老舗「大磯 井上蒲鉾店」
土産探しはここで。「地場屋ほっこり」
- 住所
- 中郡大磯町大磯1009
- 営業時間
- [月・火]
10:00~20:00
[木・金・土]
10:00~20:00
[日]
10:00~18:00
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
- 住所
- 中郡大磯町大磯1009
- 営業時間
- [月・火・木~土]
10:00~19:00(L.O)
[日・祝]
10:00~17:30(L.O)
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999
3-7.高麗山ハイキング-旅のInformation-
旅のInformation 服装・必携アイテム・注意点。
ハイキング時の服装
ハイキング時の靴選びヒント
☆お勧めはミドルカット
今記事で紹介したような、整備された山道が続く低山登山、ハイキングコースであれば、ハイカットで重厚な登山靴よりも、ミドルカットで軽いタイプのものがお勧めです。このタイプは、様々なモデルが販売されているため、好みや予算、足に合うものを選びやすく、タウンユースしやすい利点もあります。
☆初級者はハイカットでも。
初級者で“怪我”のリスクを軽減するのなら、ハイカットで軽量タイプを選びましょう。
初級者にとって一番懸念されるのは、“足首の捻挫”。ハイカットで足首が支えられていると、足首を捻って怪我をするリスクが軽減しますので、購入する時は、検討しても良いでしょう。
★購入時は、必ず試着を。
足の形は千差万別。靴も様々。好みであっても、試着しなくては、履き心地は全く分かりません。
靴は、前後に指一本分の余裕があること(通常のサイズよりも0.5~1.0cm位、子供はそれよりもやや大きめでも)。履いてみて、つま先を靴の先に当てた時に、かかとに指一本程度の隙間が欲しいところです。靴は“ぴったり”よりも、“大きめ”を考え、靴下の厚さ、靴紐で調整します。
靴紐を結ぶ時は、まずかかとを靴にきちんと合わせた後に、靴の先(つま先)から順に靴紐をしめます。歩いてみて、足が靴の中で滑らないかチェックします。(※靴が大きすぎると、足が靴の中で遊んでしまい、マメが出来やすく、疲れやすく、怪我もしやすいので注意)
レインウェア・折り畳み傘など「雨具」の用意
害虫対策・応急処置の医薬品
その他の注意点
★山道は、暗くなるのが早いので注意。
山登りの鉄則は、“明るい内に下山すること”。林道や登山道は、市街地よりも暗くなるのが早いで注意が必要です。
また、秋から春は、日没の時刻が早いので、なるべく早く出発して明るい内に下山しましょう。
★ゴミは持ち帰る
マナーの悪い人を時々見かけますが、持参したものは、全て持ち帰るのが基本中の基本です。
★コースを外れない。
ハイキングコースを外れて、コース以外を歩いたり、踏み込んだりしないようにしましょう。植生破壊に繋がり、また害虫もいるので注意しましょう。
★雷
雷鳴に気づいたら、なるべく低く安全な場所へ速やかに避難しましょう。
【大人のハイキング時のリュックの大きさは、25L~30Lがお勧め。(and wander│コーデュラナイロン防水バックパック30L ”)】
高い山を上れるほど、体力はないけれど。
せっかく休日、ちょっとだけ山を歩きたい。
出来るなら、時間もお金もかからずに。
最寄りの駅に着いたら、そのまま歩いていくだけ。
【紅葉の頃の「弘法山ハイキングコース」】