帰省に、旅行。出張に、お出掛け。
列車の座席に腰を下ろして、ほっと一息つく時。
傍らに土産の包みがあるだけで、どこか心温かな気持ちになるものです。
顔がすぐに浮かぶ相手なら・・・
質より量を。なるべく軽く。大勢に行き渡るように。
出来るなら、懐も軽くならぬようにと、頭巡らせ選ぶ土産もあるけれど…
盆暮れに集う親戚や、やんちゃ盛りの甥っ子。
すっかり腰の曲がった祖父母…
そんな近しいの人々の顔が思い浮かぶ時は、
やっぱり「美味しい」「一味違う」と言われるような、お土産を選びたいもの。
干菓子の方が無難だけれども…
一般的に、観光地やターミナル駅の土産物店に数多く並ぶのは、クッキーや煎餅、あられや豆菓子といった“干菓子”類。菓子に含まれる水分量が少ない分、日持ちが長く、量が多くても軽く、持ち運びがとても楽です。
比較的安価なため、予算気にせず購入でき、職場や不特定多数に配るには丁度良いお土産です。賞味期限が長いため、すぐに食べて貰えるか分からない相手へのお土産には特にお勧めです。
近しい人へのお土産は、“生和菓子”もお勧め。
一方の水分量が多い“生菓子”は、重く、かさも張り、賞味期限も短いため、相手の口に入るまで気を遣ってしまいます。
一方のクッキーや煎餅、チョコレートといった“干菓子”類は、味や香り、食感等など、好みが別れやすく、年齢がまちまちな家族や親戚の場合においては、誰もが口にするとは限らないという、残念な面を抱えています。
複雑で繊細な味というよりも、誰が食べても一定に美味しく感じられる、単純明快な味わいが身上です。大方は手作りであり、味や手間、ボリュームを考えれば、老舗和菓子店といえども割安であり、気楽にやり取り出来る土産菓子といえるでしょう。
江戸・東京の老舗が集う“東京駅”周辺
といっても、やはり“お土産”というものは、その土地ならではの特色や雰囲気を感じさせるもの、またその店ならではの味でなければ、贈る側も、答える側も、どこか物足りなさを感じてしまいます。
材料と作り手の技量の良し悪しが、ストレートに味に反映されるため、適当に店を選んだのでは、喜ばれてはしても、印象深いお土産とはなり得ません。馴染んだ“生和菓子”だからこそ、そして、近しい人へのお土産だからこそ、慎重に店を選びたいものです。
駅を含めた周辺地域は、江戸初期から、物と人が集積する“江戸・東京”の中心地です。
八重洲側の「日本橋」地区は、江戸一番の城下町から発展した地域であり、明治期から賑わってきた「銀座」も、東京駅から徒歩圏。周辺の繁華街には、全国的に知られる老舗の本店や地元で古くから愛されてきた和菓子店が、今も伝統の味を引き継ぎながら、その暖簾を守っています。
せっかく“東京のお土産”として購入するのに他所のものを選ぶのは、ちょっと残念。心残りになってしまいます。記事を参考に、ぜひ誰もが喜ぶ“生和菓子”を手に帰路に着きましょう。
今記事の目次
「大丸 東京店」で、“生和菓子”の逸品を。
1.「塩瀬総本家」の『志ほせ饅頭』
2.「森 幸四郎」 の『森幸四郎』
3.「清月堂本店」の『おとし文』
4.「銀座あけぼの」の『白玉豆大福』
5.「赤坂 青野」の『赤坂もち』&『一つぶ』
6.「船橋屋」の『元祖くず餅』
7.「中里」の『揚最中』&『南蛮焼』
8.「満願堂」の『芋きん』
9.「羽二重団子」の『羽二重団子』
10.「深川 伊勢屋」の『焼き団子』&『塩大福』
東京駅から徒歩圏の名店で、”生和菓子”の逸品を。
11.「みはし 東京駅店」の『あんみつ』&『豆かん』
12.「翠江堂 大手町店」の『いちご大福』
13.「桃六」の『梅どら焼き』&『沖の石』
14.「高木屋老舗(高島屋日本橋店) 」の『草だんご折り詰』
15.「うさぎや」の『どら焼き』
16.「日本橋 長門」の『くず餅』&『切羊羹』
17.「榮太樓總本鋪 本店」の『金鍔(きんつば)』&『黒豆大福』
旅のおわりに
「大丸 東京店」で、“生和菓子”の逸品を。
1.「塩瀬総本家」の『志ほせ饅頭』
2.「森 幸四郎」 の『森幸四郎』
3.「清月堂本店」の『おとし文』
4.「銀座あけぼの」の『白玉豆大福』
5.「赤坂 青野」の『赤坂もち』&『一つぶ』
6.「船橋屋」の『元祖くず餅』
7.「中里」の『揚最中』&『南蛮焼』
8.「満願堂」の『芋きん』
9.「羽二重団子」の『羽二重団子』
“羽二重”のようだと賞賛され、そのまま菓子名、商号になった『羽二重団子』は、弾力がありながらも、食感は、滑らかできめ細やか。
「焼団子」は、甘じょっぱい“みたらし団子”とは異なり、うるち米本来の甘みや旨味が引き立つ、すっきりとした醤油味です。炙られた醤油と団子の香ばしい風味が良いアクセントになっています。
一方の“「あん団子」は、上品な甘みが特徴で、滑らかな舌触りのこし餡と、きめ細やかな団子の食味が実に良く調和しています。「焼団子」と「あん団子」のどちらか一方を頂くよりも、どちらも頂いた方が、当店の底力が分かるかも知れません。
【『羽二重団子』は、テイクアウトして自宅で頂くのなら、レンジで10秒温めると出来たてのような柔らかさに復元できる。】
10.「深川 伊勢屋」の『焼き団子』&『塩大福』
東京駅から徒歩圏の名店で、”生和菓子”の逸品を。
11.「みはし 東京駅店」の『あんみつ』&『豆かん』
12.「翠江堂 大手町店」の『いちご大福』
13.「桃六」の『梅どら焼き』&『沖の石』
14.「高木屋老舗(高島屋日本橋店) 」の『草だんご折り詰』
15.「うさぎや」の『どら焼き』
16.「日本橋 長門」の『くず餅』&『切羊羹』
17.「榮太樓總本鋪 本店」の『金鍔(きんつば)』&『黒豆大福』
旅のおわりに
取り立ててお腹が空いている訳ではないけれど…。
列車やバスの中で、何か口に運ぶものをと考えるのなら、身体に優しく、心がほっと寛ぐ“生和菓子”を選ぶのも一考です。
心躍る仕事であっても。楽しい観光であっても。
馴染みない駅に降り立ち、初めての場所へ赴き、知らない場所を移動するのは、やはり疲れるもの。
“生和菓子”の原料は、米や豆、芋や砂糖黍など。
健康維持や疲労回復に必要なミネラルやビタミン、食物繊維を含む穀物が主たるものです。評判の店では、添加物や油脂類を用いず、用いてもごく最小限に留め、吟味した材料を使って手間暇かけて仕立てているため、疲れた身体で頂いても美味しく頂け、消化も良いため、身体に負担がかかりません。
【老舗和菓子店「赤坂青野」の銘菓『赤坂もち』】