滋賀県高島市に位置するメタセコイア並木は、農業公園マキノピッキングランドからマキノ高原へ延びる延長約2.4キロメートルの直線道路に約500本のメタセコイアが植樹されている並木道です。

延暦寺は、8世紀末に最澄が開基した天台宗の寺院で、滋賀県大津市に位置する標高848メートルの比叡山を境内としており、世界遺産にも登録されています。

比叡山延暦寺では、毎年秋になると、平地より一足早く紅葉の季節が訪れます。深紅に染まったモミジと無数に点在する伽藍との競演は美しく、どこを切り取っても絵になります。

大津市にある真言宗の寺院、石山寺は、紫式部が「源氏物語」の着想を行った源氏物語ゆかりの寺院として有名です。花の寺として有名な石山寺ですが、秋の紅葉シーズンの美しさは格別です。境内に植樹されている約2,000本のモミジが深紅に紅葉し、境内の美しさを引き立てています。

石山寺では散りモミジの美しさも必見です。手水鉢に舞い落ちた深紅のモミジは、まるでクリスタルオブジェのような美しさです。

石山寺では、毎年紅葉シーズンになると、夜間のライトアップが行われます。漆黒の世闇を背景に、各お堂、モミジが浮かび上がり、日中とは異なる幻想的な風景を楽しむことができます。

彦根市に位置する彦根城・玄宮園とは、天守が国宝に指定されている国の特別史跡・彦根城に隣接する大名庭園です。玄宮園は、隣接している楽々園と共に国の名勝に指定されており、四季折々で美しい景色を見せてくれます。

玄宮園では紅葉シーズンになると夜間のライトアップが行われます。ライトを浴びて光輝く樹々を波ひとつない静かな池の水面が鏡のように映し出す様は神秘的で、いつまで眺めていても飽きることはありません。

夜間ライトアップされた玄宮園から眺める彦根城も必見です。闇夜を背景に、ライトを浴びて白亜の天守が白く浮かび上がる様は幻想的で、夜の玄宮園の魅力を引き立てています。

東近江市に位置する百済寺は、606年に聖徳太子によって回帰された天台宗の寺院で、湖東三山（金剛臨時、西明寺、百済寺）の一つとして知られています。

広大な敷地面積を誇る百済寺境内は国の史跡に指定されており、毎年晩秋になると、寺院そのものが錦を纏ったかのような素晴らしい景色となります。また、百済寺は戦国時代に来日した宣教師ルイス・フロイスは、百済寺を「地上の天国」と称したと伝えられています。

境内に植樹された無数の落葉樹の彩りは見頃を終えた後も、訪れる人々を楽しませてくれます。散り紅葉が参道に幾層にも折り重なっている様子は、まるで紅葉の絨毯を敷き詰めたかのようです。

「鶏（にわとり）の足の寺」という少し風変りな名前を持つ鶏足寺は、長浜市に位置しており、もともとは奈良時代に行基によって開基された真言宗の寺院です。しかし、1933年に寺院が焼失した後は、寺院としての使命は終わり、廃寺となり、現在は地元住民によって管理されています。

境内には、200本を超えるモミジが植樹されており、毎年晩秋になると大勢の観光客が訪れます。参道が散り紅葉で深紅の絨毯を敷き詰めたような姿になる様は美しく、カメラに収められずにはいられないほどです。

紅葉の名所として名高い西明寺境内には、国宝に指定されている三重塔をはじめ、数々の重要文化財が安置されています。鮮やかに彩った樹々と、三重塔の競演は、まるで一幅の掛け軸のような素晴らしさです。