九寨溝は、手つかずの原生林に囲まれた渓谷に点在する大小100以上の湖沼群からなる自然保護区で、中国四川省に位置しています。

陽射しを浴びてエメラルドグリーンに輝く湖、どこまでも澄み渡った透明な水、鬱蒼と茂る樹々が織りなす風光明媚な景色が広がる九寨溝は、「この世の仙境」と称されています。

世界遺産・黄龍の峡谷には、豊かな大自然が残されています。白い石灰岩の棚田、棚田を撫でるように流れる透き通る水、豊かな森の緑が融和した景色は、まさに絶景そのものです。

抜群の透明度を誇る黄龍の水は、陽射しや時間帯のよって刻々と色を変えていきます。棚田状の石灰岩に溜まった透き通る水、風によって形を変える水面の波、季節によって変わりゆく樹々の色……。ここでは、二度と同じ景色を見ることはできません。

中国北部に位置する遼寧省盤錦市の紅海灘では、この地で自生しているマツナという海藻が紅葉し、大地を覆い尽くします。地平線まで続く広大なマツナの紅葉は、大地に紅色の絨毯を敷き詰めたかのようです。

中国南部に位置し、年間を通じて比較的温暖な気候に恵まれた桂林は、中国を代表する観光名所の一つで、国内外から大勢の観光客で賑わっています。なかでも、漓江周辺は、いくつもの奇岩が折り重なるように連なっており、幻想的な景色が広がっています。

映画「アバター」のモデルでもあり世界遺産に登録されている武陵源は、中国湖南省にある渓谷です。天を突くような柱状の石が無数に並ぶその独特の景観美は、まるで中国古代史に出てくる仙人の棲み家であるような佇まいをしています。

大ヒマラヤ国立公園は、世界一の標高を誇るエベレストを抱くヒマラヤ山脈西側に位置しています。約9万ヘクタールを超える敷地内には、標高6000メートルの山岳地帯、森林、河川、渓谷、高原の牧草地などがあり、絶滅危惧種に指定されている希少な動植物たちの棲み家でもあります。

クアンシーの滝は、ラオス北部に位置する古都、ルアンパバーンから約29キロメートルの位置にある滝で、この国を代表する景勝地です。幾層にも折り重なる棚田状の滝、エメラルドグリーンに輝く淵、周囲のジャングルが織りなす景色は、まるで一枚の絵画のようです。

ヒマラヤ山脈アンナプルナ連峰への拠点となるネパールの都市、ポカラ市内にあるペワ湖は、ネパールで2番目の面積を誇ります。ペワ湖は、天候に恵まれると、湖が鏡のようにヒマラヤ山脈アンナプルナ連峰を映し出す「逆さヒマラヤ」を見ることができるスポットとして知られています。

エベレスト街道とは、ヒマラヤ最高峰であり世界最高峰でもあるエベレストを抱くクーンブ山群を歩くトレッキング・コースです。トレッキング・コースは、初心者向けから上級者向けのものなど様々なルートがあります。それなりの体力は必要となりますが、エベレスト（8848メートル）、ローツェ（8516メートル）、マカルー（8463メートル）といったヒマラヤの名だたる名峰を目にしたとき瞬間は、一生忘れることのない感動を味わうことができるでしょう。

夏でも冠雪した猛々しいカラコルム山脈、山と生きる人々が暮らす美しい農村、淡い桃色の花を咲かせる樹々が見事に調和したフンザ渓谷は、「桃源郷」とも呼ばれています。

「死の砂漠」とも呼ばれ、いにしえより人々から恐れられてきたカラクム砂漠中央部にあるダルヴァザ村には、「地獄の門」と呼ばれる穴があります。地獄の門は、村の地下に眠る豊富な天然ガスを採掘するときの事故によって空いた穴で、事故以来、絶えることなく炎が燃え続けています。無機質な岩場に空いた大きな穴から、メラメラと炎が燃え盛る様は、まさに私たちが想い描く「地獄」そのものです。

国土の約4割が標高3000メートルを超える高原の内陸国、キルギスの北西部に位置するイシククル湖は、琵琶湖の約9倍もの面積を持つ湖です。イクシシル湖は中央アジアを代表する古代湖で、玄奘三蔵の大唐西域記にもその存在が記述されています。抜群の透明度、陽射しを浴びて碧く輝く湖面、湖対岸に見える夏でも冠雪した険しい山岳地帯が見事に調和した抜群の景観美を持つイシククル湖は、「中央アジアの真珠」「キルギスの海」とも呼ばれています。

アジア圏には、紹介した12スポット以外にも素晴らしい絶景が堪能できる場所がたくさんあります。気が遠くなるほどに時間をかけて、自然がつくり出した奇跡のような造形美に魅了されてみませんか。