モネの庭『ジヴェルニー』を歩く旅へ。画家にインスピレーションを与えた自然美とは?

モネの庭『ジヴェルニー』を歩く旅へ。画家にインスピレーションを与えた自然美とは?

『睡蓮』の絵画でおなじみの世界中から愛される画家、クロード・モネが慈しみ続けた庭がフランス・ジヴェルニーにあるのをご存知でしたか?その庭の周囲には、モネが暮らした邸宅兼アトリエ、色彩溢れる花園、そして名作を数多く産んだ睡蓮の池も。印象派やモネの作品が好きな方はもちろん、詳しくない方にとっても魅力的な観光名所になっているので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょう。2017年07月08日作成

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旅行・お出かけ
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モネってどんな人?

印象派の画家として日本でも度々大規模な企画展が開催されるモネ。『睡蓮』や『積み藁』など、屋外の光をつぶさにとらえ色彩豊かに、現実を再構成した作品たちは今日でも私たちの心を惹きつけてやみません。

こちらの作品はモネの友人でもあるルノワールが描いたモネの肖像画。[絵筆を持つクロード・モネ 1875年 オルセー美術館蔵]
出典:www.flickr.com(@Sharon Mollerus)

印象派の画家として日本でも度々大規模な企画展が開催されるモネ。『睡蓮』や『積み藁』など、屋外の光をつぶさにとらえ色彩豊かに、現実を再構成した作品たちは今日でも私たちの心を惹きつけてやみません。

こちらの作品はモネの友人でもあるルノワールが描いたモネの肖像画。[絵筆を持つクロード・モネ 1875年 オルセー美術館蔵]

そんなモネが43歳頃から住まい、終の住処にした庭園と住居がフランスのジヴェルニーにあります。モネの作品のモチーフにも多く残る花々やモネの暮らしぶりを見られるとあって、フランスでも人気の観光地です。
出典:www.flickr.com(@Anna & Michal)

そんなモネが43歳頃から住まい、終の住処にした庭園と住居がフランスのジヴェルニーにあります。モネの作品のモチーフにも多く残る花々やモネの暮らしぶりを見られるとあって、フランスでも人気の観光地です。

パリからジヴェルニーへ

パリからジヴェルニーへの旅路のうち、電車での行き方をご紹介します。
国鉄SNCFに約1時間乗車(サン・ラザール駅~ヴェルノン駅)、その後バスに乗り換え約10分で到着(ヴェルノン駅~ジヴェルニー)で到着!
写真は、サン・ラザール駅を描いたモネの作品。現在は、近代化されている部分も多いですが、大きなプラットフォームに立つと旅情がかきたてられます。
出典:www.flickr.com(@Irina)

パリからジヴェルニーへの旅路のうち、電車での行き方をご紹介します。
国鉄SNCFに約1時間乗車(サン・ラザール駅~ヴェルノン駅)、その後バスに乗り換え約10分で到着(ヴェルノン駅~ジヴェルニー)で到着!
写真は、サン・ラザール駅を描いたモネの作品。現在は、近代化されている部分も多いですが、大きなプラットフォームに立つと旅情がかきたてられます。

モネの庭へ

モネの庭園にはいくつもの見所があります。

四季ごとに咲くたくさんの花々、モネの暮らした邸宅など、どこを見てもまさに画家のパレットのように色彩豊かで時間も忘れて楽しめるでしょう。(お目当の花がある場合は開花時期を事前にチェック!)広い庭は道で二つに区切られ、建物と花園をメインとする「クロ・ノルマン(花の庭園)」と池をメインとする睡蓮の咲く「水の庭園」があり、現在でも10人ほどの庭師さんたちによって丹念に管理されています。
作品のモチーフになった場所を中心に、おすすめスポットをご紹介します。
出典:

モネの庭園にはいくつもの見所があります。

四季ごとに咲くたくさんの花々、モネの暮らした邸宅など、どこを見てもまさに画家のパレットのように色彩豊かで時間も忘れて楽しめるでしょう。(お目当の花がある場合は開花時期を事前にチェック!)広い庭は道で二つに区切られ、建物と花園をメインとする「クロ・ノルマン(花の庭園)」と池をメインとする睡蓮の咲く「水の庭園」があり、現在でも10人ほどの庭師さんたちによって丹念に管理されています。
作品のモチーフになった場所を中心に、おすすめスポットをご紹介します。

睡蓮の池

モネと言えば睡蓮。睡蓮をモチーフにした作品は多く、その中でもオランジュリー美術館の壁をぐるっと囲んでいる絵画「睡蓮の間」は、モネの絵画世界の粋を凝縮した名作と言えるでしょう。このジヴェルニーの睡蓮の池は、モネが造園した人工の池です。
出典:www.flickr.com(@Harvey Barrison)

モネと言えば睡蓮。睡蓮をモチーフにした作品は多く、その中でもオランジュリー美術館の壁をぐるっと囲んでいる絵画「睡蓮の間」は、モネの絵画世界の粋を凝縮した名作と言えるでしょう。このジヴェルニーの睡蓮の池は、モネが造園した人工の池です。

ジヴェルニーの空の青さを映す水面と、豊かな花々の色彩は今でも訪れる人を魅了し続けます。
出典:

ジヴェルニーの空の青さを映す水面と、豊かな花々の色彩は今でも訪れる人を魅了し続けます。

湖面の揺らぐ動き、その中に睡蓮が浮かび上がる様が生き生きと描かれています。近くに寄って見ると鮮やかな絵の具の混ざり合う様子、今描いたばかりかのような瑞々しい筆運びをじっくりと観察できます。
出典:www.flickr.com(@Ed Bierman)

湖面の揺らぐ動き、その中に睡蓮が浮かび上がる様が生き生きと描かれています。近くに寄って見ると鮮やかな絵の具の混ざり合う様子、今描いたばかりかのような瑞々しい筆運びをじっくりと観察できます。

日本橋 Le pont japonais

浮世絵に出てくるような日本風の太鼓橋はモネの庭でも人気のスポット。家と同じ緑色が庭の雰囲気にぴったり。橋の上には藤棚が配されています。フランスでは“日本橋”と呼ばれているそうですよ。

当時ヨーロッパには異国風のもの、特にジャポニスムと呼ばれる日本の風物のブームが起こっていました。モネは浮世絵のコレクターでもあり、こちらの太鼓橋(日本橋)だけでなく、構図やモチーフにもその影響を見ることができます。邸宅内では浮世絵が飾られた居間も見られます。
出典:www.flickr.com(@Salimah J)

浮世絵に出てくるような日本風の太鼓橋はモネの庭でも人気のスポット。家と同じ緑色が庭の雰囲気にぴったり。橋の上には藤棚が配されています。フランスでは“日本橋”と呼ばれているそうですよ。

当時ヨーロッパには異国風のもの、特にジャポニスムと呼ばれる日本の風物のブームが起こっていました。モネは浮世絵のコレクターでもあり、こちらの太鼓橋(日本橋)だけでなく、構図やモチーフにもその影響を見ることができます。邸宅内では浮世絵が飾られた居間も見られます。

1900年頃(モネ60歳頃)の日本橋を描いた作品。手前と奥行きのコントラスト、透明感のある水の色。ジヴェルニーではこうした光の美しさを実際に感じられますよ。
出典:www.flickr.com(@Ed Bierman)

1900年頃(モネ60歳頃)の日本橋を描いた作品。手前と奥行きのコントラスト、透明感のある水の色。ジヴェルニーではこうした光の美しさを実際に感じられますよ。

晩年に日本橋を描いた作品。亡くなる3年前から白内障を患ったモネは、失明の不安にかられながらも絵を描き続けました。以前の作品と比較すると、色の変わり方に驚くかもしれません。しかし少し目をすがめて光量を落として眺めると、その奥行きの捉え方は以前と遜色ないものだと気づかされます。
出典:www.flickr.com(@Sharon Mollerus)

晩年に日本橋を描いた作品。亡くなる3年前から白内障を患ったモネは、失明の不安にかられながらも絵を描き続けました。以前の作品と比較すると、色の変わり方に驚くかもしれません。しかし少し目をすがめて光量を落として眺めると、その奥行きの捉え方は以前と遜色ないものだと気づかされます。

モネの庭の花々

アガパンサス(ムラサキクンシラン)

アガパンサス(ムラサキクンシラン)はユリ科の花。小花が鞠(まり)のように咲く様子が素敵。
出典:

アガパンサス(ムラサキクンシラン)はユリ科の花。小花が鞠(まり)のように咲く様子が素敵。

睡蓮の池の前のアガパンサスを描いた作品(1914-1917)
白い部分は白い絵の具ではなく、キャンバスの地が見えています。素描のようなスピード感のある筆致で花の前で筆をとっていたのではないかと想像も膨らみます。
出典:www.flickr.com(@CarlosR38)

睡蓮の池の前のアガパンサスを描いた作品(1914-1917)
白い部分は白い絵の具ではなく、キャンバスの地が見えています。素描のようなスピード感のある筆致で花の前で筆をとっていたのではないかと想像も膨らみます。

チューリップ

家の前には色とりどりのチューリップが。まるで客人を出迎えるかのように、お行儀良く列になって咲き誇る様子が見事です。
出典:

家の前には色とりどりのチューリップが。まるで客人を出迎えるかのように、お行儀良く列になって咲き誇る様子が見事です。

こちらは1886年のオランダ滞在時のものとされているチューリップと風車を描いた作品。こうした旅先での花との出会いもモネにインスピレーションを与えるものだったのでしょうね。
出典:www.flickr.com(@CarlosR38)

こちらは1886年のオランダ滞在時のものとされているチューリップと風車を描いた作品。こうした旅先での花との出会いもモネにインスピレーションを与えるものだったのでしょうね。

アイリス

アイリスは日本のあやめやかきつばたなどと同じ系統の花。大ぶりのユニークな花の形と、凛として立ち上がる茎と葉が魅力的です。モネの庭では家の前の小道や池のそばで見ることができます。
出典:

アイリスは日本のあやめやかきつばたなどと同じ系統の花。大ぶりのユニークな花の形と、凛として立ち上がる茎と葉が魅力的です。モネの庭では家の前の小道や池のそばで見ることができます。

アイリスの小道。爽やかなグリーンは涼しげでアイリスの葉が揺れる様子がこちらまで伝わってくるよう。
出典:www.flickr.com(@Sharon Mollerus)

アイリスの小道。爽やかなグリーンは涼しげでアイリスの葉が揺れる様子がこちらまで伝わってくるよう。

写真集でいつでも楽しんでも

モネの画集とは別に、モネの庭の写真集も色々出版されています。いつでも手元でじっくり眺められるのでおすすめです。
出典:

モネの画集とは別に、モネの庭の写真集も色々出版されています。いつでも手元でじっくり眺められるのでおすすめです。

The Gardens at Giverny: A View of Monet’s World by Stephen Shore | ステファン・ショア
The Gardens at Giverny/わずか6歳から写真を撮り始め、14歳でニュ−ヨーク近代美術館のエドワード・スタイケンが彼の写真を購入、そして17歳でアンディ・ウォーホールに出会いファクトリーの写真を手がけるなど、伝説的な経歴をもつ写真家/ステファン・ショアの写真集。クロード・モネの作品に触発され撮影された
こちらから購入できます

いかがでしたか?

いかがでしたか?モネの愛した庭には、今でも花が咲き溢れ、多くの人々に愛されています。モネの作品が好きな方はもちろん、これまでモネを知らなかった方もきっと素敵な体験ができるはず。
出典:www.flickr.com(@Allie_Caulfield)

いかがでしたか?モネの愛した庭には、今でも花が咲き溢れ、多くの人々に愛されています。モネの作品が好きな方はもちろん、これまでモネを知らなかった方もきっと素敵な体験ができるはず。

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