“讃岐かがり手まり”とは?
「讃岐かがり手まり」は、まずはもみ殻を和紙でくるみ、そこに草木染めの木綿糸を巻きつけて球体をつくります。材料から手作りの、とても温かみのある美しい色合いのまりです。
糸で作る色のグラデーションが美しいですね。
木綿糸のソフトな風合いが、こころを和ませます。
「薔薇」の手まり。菊・桜・麻の葉・かざぐるまなど、さまざまな模様があります。
讃岐かがり手まりのストラップ。小さな手まりは価格も手頃です。

大切に箱に納められた小さな手まりたち。こんな手まりがそばにあるだけで幸せな気持ちになりそう。
「讃岐かがり手まり保存会」について


木綿で作った手まりは、昔は子供たちが遊ぶために、全国各地で作られた郷土玩具ですが、ゴムまりが遊びに使われるようになって、手まりは使われなくなってしまいました。
讃岐かがり手まりの伝統工芸士、荒木永子さん
荒木永子さんは、嫁ぎ先の義父母、荒木計雄さん・八重子さんが昭和58年に結成された「讃岐かがり手まり保存会」を受け継いで活動されてます。
荒木永子さんが発案された「にほひ手まり」。白檀、丁子、龍脳などの天然の香原料が中に入っています。お香は、嫁ぎ先の荒木家で日常的に焚かれている、身近なものだということです。
讃岐かがり手まりの木綿糸
荒木さんをはじめ保存会では、現在の鮮やかな色が出せる便利な染料や媒染液は、あえて使わず、昔ながらの技法で染めているそうです。
木綿糸は染まりにくいので、大豆をすりつぶした汁“呉汁”に糸を浸して、天日干しをする、という下処理からしなくてはなりません。

綿の素朴な風合いに馴染みむ微妙な色ムラが、やさしい雰囲気を作り出します。
手まりを作ってみよう。
「讃岐かがり手まり」の材料は、以下のようなシンプルなものです。
・芯となる「もみ殻」
・もみ殻を包む「和紙」
・丸く形を整える「草木染地巻き用木綿糸」
・模様をかがる「草木染木綿かがり糸」
・「針」と「はさみ」
「讃岐かがり手まり」の作り方
作りたい大きさのまりになるような量のもみ殻を和紙でくるみます。そのあと、和紙のまわりに木綿糸を何回もくるくると巻きつけ、まりの形を作ります。
糸を巻き終わったところ。「手まり制作キット」はここまでは作ってあるので、楽ですね。
テキストを見ながら、木綿糸をまりにかがっていきます。模様が少しづつ、できあがっていくのが楽しい。
「⼿まり」の作り⽅を詳しく知りたいかたは、こちらの荒⽊永⼦さん監修の著書がおすすめです。
うっとりするほど美しい「讃岐かがり手まり」。まるで宝石箱を開けたようです。