いつものパリの風が吹く。映画『アマンダと僕』に見る、素敵な"飾らない暮らし"

いつものパリの風が吹く。映画『アマンダと僕』に見る、素敵な"飾らない暮らし"

突然大切な人を奪われたら、あなたならどうしますか――。そのような悲痛な問いかけに対し、瑞々しく"救い"の形を見せてくれるのが、6月22日(土)より公開中の、パリが舞台の映画『アマンダと僕』。観光的な派手派手しさはありませんが、抑制の効いた演出によってパリで暮らす人々の心や日常の機微を確かに伝える、キナリノ読者の皆さんにもおすすめしたいドラマ作品です。今回は『アマンダと僕』の魅力を、一部クローズアップしてお届けします。 2019年06月28日作成

カテゴリ:
アート・カルチャー
キーワード:
映画
シンプルライフ
フランス
パリ
家族
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"突然の悲劇"後を描く『アマンダと僕』から、
それでも変わらずに残る、真に美しいものが見えてくる――
© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

特別な二人じゃない、から。"パリの日常"へ誘う『アマンダと僕』

パリで起きた、突然のテロ。この悲劇によって姉を失った青年と、母を亡くした少女が、共に悲しみを乗り越えるまでを描くフランス映画『アマンダと僕』が、6月22日(土)に公開を迎えました。

第31回東京国際映画祭コンペティションでは、審査員の満場一致で、最高賞となる東京グランプリ&最優秀脚本賞をダブル受賞。今回は、こちらの注目作を取り上げます。
筆者が鑑賞後、心に残ったのは―――
どんな悲劇に見舞われても現実を受け入れ、まっすぐに前を見据えて歩み出そうとする、市井の人々の等身大の姿。そして、それでも夏の太陽はさんさんと輝き、木々や葉は青々と茂り、街を包み込む…パリの美しい風景でした。

テロが起きた状況を考えれば、怒りや憎しみ、絶望といった感情に捉われそうになるもの。テロに屈せず前を向く彼らは、2015年にパリで起きた同時多発テロ事件での市民の姿と重なります。

本作の素敵なシーンをセレクト

いつものパリの風が吹く。映画『アマンダと僕』に見る、素敵な"飾らない暮らし"
そのような、『アマンダと僕』の魅力に、ちょっと触れてみませんか。今回は、本作から選んだ、パリでの暮らしの素敵なシーンをご紹介します。

本作は、テロ事件の描写も含めて「自分が住んでいるパリの風景を描きたい」という監督の想いのもとで製作されました。それゆえ、一般的に「パリといえば、お洒落」というイメージがありますが、『アマンダと僕』で描かれるのは、流行のファッションもガーリーなお店も登場しない、リアルなパリの日常。

この街と共に生きる市井の人々の視点で、浸透しているライフスタイル、家族愛や絆に触れることができますよ。

『アマンダと僕』が魅せる、飾らない暮らし -3つのこと-

-1- まるで友達のよう。親と子の、仲良しな関係

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

本作の愛らしいヒロイン、7歳のアマンダ。そして、英語教師として働くシングルマザーのサンドリーヌ。

パリで母娘二人暮らしをしていますが、きっと観ている方は、サンドリーヌがアマンダをあまり子ども扱いしていないことに、すぐ気付くはず。

なかでも印象的なのは、母の本にふと目をやったアマンダが、その表紙に書かれたタイトル「エルヴィスは建物を出た(Elvis has left the building)」って?と聞くシーン。

サンドリーヌはその言葉の意味を教えてあげるとともに、エルヴィスの音楽をかけて・・・自ずとノリノリに。母娘二人で無邪気に踊りあう、水入らずの時間を楽しみます。

-2- 恋に落ちる喜びを、大切にする

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

サンドリーヌの弟、ダヴィッドは、ご近所に住んでいます。それゆえ、互いに忙しいときは助け合ったりと、持ちつ持たれつの仲。

そんな姉弟の素敵な関係性を感じられるのが、恋愛トーク。「頬が赤いよ」「今度は誰?また失敗しない?」と気にかけるダヴィッドに対し、サンドリーヌはSNSで出会った男性のことを楽しそうに話します。いくつになっても恋のときめきは、大切にしたいですよね。
© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

ちなみにダヴィッドも、自分が管理人をしているアパートに、ピアノ教師・レナが住み始めて、恋に落ちます。

自然体でさりげなく、気になるレナとの距離を縮めるダヴィッドの姿に、素敵・・と感じる女性も多いはず。

-3- 普段の移動は自転車で* 愛着が湧くパリのローカル感

いつものパリの風が吹く。映画『アマンダと僕』に見る、素敵な"飾らない暮らし"
出典:unsplash.com
自転車に乗って疾走するのって、すがすがしくて気持ちいいですよね。劇中では、そんな気分に浸れますよ。

サンドリーヌも、ダヴィッドも、自転車ライフ。仕事先やお買い物、最寄りの駅まで行ったりと、基本的な生活圏の移動は、自転車一台あれば事足りる日常が描かれています。
いつものパリの風が吹く。映画『アマンダと僕』に見る、素敵な"飾らない暮らし"
出典:unsplash.com
自転車で移動するからこそ、毎日自分が暮らす街の風景を目で楽しめて、愛着が湧いていく。体だけでなく心もフットワークを軽く保つための秘訣にも感じられますよ*
         *    *    *
パリで暮らす人たちの温かく強い絆、そして、皆が愛するパリの風景。

その普遍的な魅力は、許しがたい残虐な犯罪が起こっても輝きが失われないことを、本作で目にしてみてください。きっと、自分が体験したかのような感じ方ができるかもしれません。

:『アマンダと僕』公開情報:

© 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA

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<あらすじ>

夏の日差し溢れるパリ。便利屋業として働く青年・ダヴィッドは、パリにやってきた美しい女性・レナと出会い、恋に落ちる。 穏やかで幸せな生活を送っていたが―― 突然の悲劇で大切な姉が亡くなり、ダヴィッドは悲しみに暮れる。そして彼は、身寄りがなくひとりぼっちになってしまった姪・アマンダの世話を引き受けることになる…。

✧ キナリノ読者のための"特別映像"付き予告編を、期間限定公開中 ✧

シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて、全国順次公開中。
◆劇場情報は、こちらのリンク先からご確認ください。

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