読書好きの聖地~サンフランシスコ&パリ~伝説の『ブックストア』を覗いてみよう

読書好きの聖地~サンフランシスコ&パリ~伝説の『ブックストア』を覗いてみよう

本が簡単にネットで買える時代になり、昔ながらの街の書店が少なくなりました。その一方で、最近はこだわりのある個性的でオシャレな古本屋さんができ注目されています。人は本屋さんに何を求めているのでしょうか…?そのヒントになる二つのある書店があります。今回は、アメリカ・サンフランシスコの「シティライツブックストア」と、フランス・パリの「シェイクスピア・アンド・カンパニー」、読書好きなら一度は訪れたい伝説の『ブックストア』をご紹介します。2017年09月03日作成

カテゴリ:
アート・カルチャー
キーワード
本屋パリ
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トートバッグからはじまる伝説の『ブックスストア』を巡る旅

人気のブックストアのトートバッグ。「シティライツブックストア」ってどんなお店なのでしょう?
出典:

人気のブックストアのトートバッグ。「シティライツブックストア」ってどんなお店なのでしょう?

そして、誰もが知っているシェイクスピアのイラストが描かれた「シェイクスピア・アンド・カンパニー」。今回は、読書好きなら一度は訪れたい伝説の2つの書店についてご紹介します。
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そして、誰もが知っているシェイクスピアのイラストが描かれた「シェイクスピア・アンド・カンパニー」。今回は、読書好きなら一度は訪れたい伝説の2つの書店についてご紹介します。

サンフランシスコの「シティライツブックストア」

サンフランシスコ、ノースビーチにある「シティライツブックストア(City Lights Bookstore)」。2階の窓には「OPEN DOOR」「OPEN BOOKS」「OPEN MIND」「OPEN HEART」と書かれています。見るからにウェルカムな店構えですね。
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サンフランシスコ、ノースビーチにある「シティライツブックストア(City Lights Bookstore)」。2階の窓には「OPEN DOOR」「OPEN BOOKS」「OPEN MIND」「OPEN HEART」と書かれています。見るからにウェルカムな店構えですね。

詩人ローレンス・ファリンゲティ が1953年に創業した「シティライツブックストア(City Lights Bookstore)」は、当時の保守的で退屈な社会に異を唱え、自由な生き方を求めたビートニクの拠点となった伝説的な老舗の書店です。
出典:www.flickr.com(@Nicole Macdonald)

詩人ローレンス・ファリンゲティ が1953年に創業した「シティライツブックストア(City Lights Bookstore)」は、当時の保守的で退屈な社会に異を唱え、自由な生き方を求めたビートニクの拠点となった伝説的な老舗の書店です。

当時の人々のポートレートや時代の空気を感じることのできる写真集「beat generation」。表紙はビートニクの活動の中心となるポエトリー・リーディングの様子を撮影したものです。
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当時の人々のポートレートや時代の空気を感じることのできる写真集「beat generation」。表紙はビートニクの活動の中心となるポエトリー・リーディングの様子を撮影したものです。

ビート二クスのバイブルとも呼ばれる『オン・ザ・ロード』の作者、ジャック・ケルアック。「シティライツブックストア」の脇を入った小さな通りの名前にもなっています。
出典:www.flickr.com(@Helder Ribeiro)

ビート二クスのバイブルとも呼ばれる『オン・ザ・ロード』の作者、ジャック・ケルアック。「シティライツブックストア」の脇を入った小さな通りの名前にもなっています。

写真で見るビートニク詩人たち。ビート・ジェネレーションが作り出したカウンターカルチャーの源流
ビートニクについて詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。
単なる書店ではなく、同じ自由な精神をもったアーティストたちの集まる文化的拠点でもあった場所。現在も当時の精神を受け継ぎ、ポエトリーリーディングなどのイベントも盛んに行われています。
出典:www.flickr.com(@Julie Jordan Scott)

単なる書店ではなく、同じ自由な精神をもったアーティストたちの集まる文化的拠点でもあった場所。現在も当時の精神を受け継ぎ、ポエトリーリーディングなどのイベントも盛んに行われています。

手書きの文字がいたるところにあるユーモア感あふれる店内。
出典:www.flickr.com(@Julie Jordan Scott)

手書きの文字がいたるところにあるユーモア感あふれる店内。

店内の様子を動画で散策してみましょう。
City Lights Books
シティライツブックストアのホームページ。

パリの「シェイクスピア・アンド・カンパニー」

ノートルダム寺院にほど近い、パリ5区に店を構える「シェイクスピア・アンド・カンパニー(Shakespeare and Company)」は、元々1919年アメリカ人女性シルヴィア・ビーチが開業した書店です。
出典:www.flickr.com(@Jim Linwood)

ノートルダム寺院にほど近い、パリ5区に店を構える「シェイクスピア・アンド・カンパニー(Shakespeare and Company)」は、元々1919年アメリカ人女性シルヴィア・ビーチが開業した書店です。

名だたる作家たちを育てたシルヴィア・ビーチ

1919年にパリのデュプイトラン通り8番地で開業し、その後オデオン通り12番地に移ります。英文専門書店としてパリに住むアメリカ人作家を育てたシルヴィア・ビーチの書店はパリの文化サロンでした。
出典:www.flickr.com(@Xavier Caballe)

1919年にパリのデュプイトラン通り8番地で開業し、その後オデオン通り12番地に移ります。英文専門書店としてパリに住むアメリカ人作家を育てたシルヴィア・ビーチの書店はパリの文化サロンでした。

「シェイクスピア・アンド・カンパニー」と縁が深い作家の1人がヘミングウェイです。図書室も併設していたこのお店で、彼はたくさんの名作を読み、自分の文学の土台を築きます。
出典:www.flickr.com(@R)

「シェイクスピア・アンド・カンパニー」と縁が深い作家の1人がヘミングウェイです。図書室も併設していたこのお店で、彼はたくさんの名作を読み、自分の文学の土台を築きます。

「シェイクスピア・アンド・カンパニー」では出版業も行っていました。特に当時、発売禁止とされていたジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を出版したことで有名です。
出典:www.flickr.com(@Ben Ledbetter, Architect)

「シェイクスピア・アンド・カンパニー」では出版業も行っていました。特に当時、発売禁止とされていたジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を出版したことで有名です。

オデオン通りの店舗は、1941年に閉店を余儀なくされます。第二次世界大戦中、パリを占領していたドイツの士官にジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』の原稿を渡すことを拒否したことでがきっかけとも言われています。
出典:www.flickr.com(@Eduardo M.)

オデオン通りの店舗は、1941年に閉店を余儀なくされます。第二次世界大戦中、パリを占領していたドイツの士官にジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』の原稿を渡すことを拒否したことでがきっかけとも言われています。

シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店 :シルヴィア・ビーチ,中山 末喜|河出書房新社
当時のパリの文化やシェイクスピア・アンド・カンパニイ書店の舞台裏に興味がある方は、シルヴィア・ビーチが書いた『シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店』をぜひ読んでみては?

シルヴィア・ビーチの精神がいまも息づいている書店

シルヴィア・ビーチの意志を引き継いでアメリカ人のジョージ・ウィットマンが1951年に開店したのが現在のこの書店です。シルヴィア・ビーチの死を期に「シェイクスピア・アンド・カンパニー」を襲名しました。
出典:www.flickr.com(@Vassil Tzvetanov)

シルヴィア・ビーチの意志を引き継いでアメリカ人のジョージ・ウィットマンが1951年に開店したのが現在のこの書店です。シルヴィア・ビーチの死を期に「シェイクスピア・アンド・カンパニー」を襲名しました。

パリ左岸のボヘミアンたちの集まる場となったこの「シェイクスピア・アンド・カンパニー」は、サンフランシスコの「シティライツブックストア」に集まっていたビート・ジェネレーションの作家たちのパリの拠点でもありました。
出典:www.flickr.com(@Alexandre Duret-Lutz)

パリ左岸のボヘミアンたちの集まる場となったこの「シェイクスピア・アンド・カンパニー」は、サンフランシスコの「シティライツブックストア」に集まっていたビート・ジェネレーションの作家たちのパリの拠点でもありました。

現在でも当時の精神はそのままに引き継がれています。2階はシルヴィア・ビーチ記念室やお金のない作家志望の人のための宿泊施設があり、今も無料でさまざまなイベントが行われています。
Shakespeare and Company
シェイクスピア&カンパニーのホームページ。

本屋さんの数だけ物語があります

文化の拠点でもあったブックストア。それぞれの書店の数だけ物語があります。当時の文化を辿る書店の旅、楽しそうですね。また家の近くの書店にもぜひ足を運んでみましょう。新しい文化や人との出会いがきっと待っています。
出典:unsplash.com

文化の拠点でもあったブックストア。それぞれの書店の数だけ物語があります。当時の文化を辿る書店の旅、楽しそうですね。また家の近くの書店にもぜひ足を運んでみましょう。新しい文化や人との出会いがきっと待っています。

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