「暮らし」を読む本
暮らしの中のデザインをエッセイ風に：「暮しのためのデザイン」
日々の中に溶け込んでいる「もの」のデザインについて、小気味よいい文体で綴られた一冊「暮しのためのデザイン」。
1979年の本ながら、今読んでも「なるほど、いいなあ」と思うエピソードが溢れています。
短編集になっているのも読みやすいですね。
こちらは「コーヒーを湯呑で」。
身近なものが暮らしに溶け込んでいる理由がわかると同時に、自分の暮らしを見つめたくなる素敵な本です。
台湾レシピを”眺める”：「台湾的一年」
注目の都市・台湾の伝統祝宴料理のレシピ42品を紹介したこちらのレシピ本。
中国語で書かれているので読み込むのはちょっと難しいかもしれませんが、まず、「台湾的一年」というタイトルが素敵です！
日本人が今熱い視線を送っている台湾の美味しいもの。その地域に密着した様々な料理を見て楽しむことができますよ。
イギリスのレシピが57種類♪：「台所のメアリー・ポピンズ」
もう一冊、レシピの本。ご存知「メアリー・ポピンズ」の短編集と、たっぷりのイギリスレシピが掲載されています。
前半はかわいい挿絵とともに、メアリー・ポピンズの一週間を描く短編が。
「マイケル、サンドイッチなんて、料理のうちに入りません」と話すメアリー・ポピンズが大好きになってしまいます。
後半に用意されているのはイギリス伝統の料理やお菓子のレシピ。「大人のためのチーズトースト」「プティングの女王」「羊飼いのパイ」など、名前だけでワクワクしますね。
「これ美味しいね！」と言ってもらえて「イギリスの伝統料理よ」なんて返すことができたら、ちょっとかっこいいと思いませんか？
知恵が詰まった一冊：「家庭でできる自然療法」
一家に一冊。そんな言葉が似合う名著「家庭でできる自然療法」。
軽い喉の痛みに「はちみつ大根」、歯を白くするための「なすのヘタの黒焼き」など、現代医学と合わせて身に付けたい、「暮しの知恵」がたっぷり詰まっています。
時々入る挿絵も素敵。
自分の体の声をちゃんと聞くと、日々の暮らしの感覚が研ぎ澄まされるような気がする。そんなきっかけをくれる本です。
「作家・デザイナー」の世界観に触れる本
人気作家の器の使い方：「鹿児島 睦 なにのせる？」
人気作家の鹿児島睦さんの器に、「なにのせる？」という素敵な質問をテーマにしたこちらの本。
それだけでワクワクする鹿児島さんの作品に、10人の料理家たちが答えていきます。
紹介されるのは、「おはぎ」や「おにぎり」、「キャロットケーキ」など、どれも本当に美味しそうなものばかり。
食卓に出した時にみんなが笑顔になるコーディネートをしたくなる一冊です。
鹿児島さんのファンの方にももちろんオススメですよ♪
リサ・ラーソンをもっと知りたい！：「Lisa Larson」
スウェーデンの人気陶芸家・リサ・ラーソン。
日本でも多くのファンを虜にする世界観を持つ彼女の、過去を一緒にさかのぼって見れてしまうこちらの一冊。
たくさんの作品を年代別にチェックすることができます。
載っているのは、リサ・ラーソンがグスタフスベリ社に在籍していた1954-80年に制作した作品。
大きさなども載っているので、実際にお家に迎えたら…とついつい妄想してしまいます。
どれも本当に可愛らしくて、心がスキップすること間違いなしです。
家具デザインについてじっくり考えてみる：「The Work of Charles and Ray Eames」
北欧デザインは美しく、使い勝手も良いので大人気。
でもやっぱりアメリカのミッドセンチュリーデザインも負けてはいません。
チャールズ＆レイ・イームズ夫妻のデザインの功績を見ることができる図録は、家具が暮らしにどんな影響を与えるかを感じることができます。
イームズ家具の写真ほか、二人が過ごしたイームズ邸の画像も。
イームズの家具は、持っている、あるいはいつか手に入れたいと思っている人も多いはず。
こういった図録や本によって、ものに付随するストーリーを感じてみるのも素敵です。
「芸術」を読む本
日本の色を知る：「戸田デザイン研究室 22の色」
日本の伝統色を絵本で紹介してくれる「戸田デザイン研究室 22の色」。
「この色、こんなに素敵な名前なんだ！」とハッとうれしくなる絵本です。
たとえばこちらの「やまぶきいろ」。
素敵な挿絵をともに、わかりやすく紹介してくれています。
美しい写真のオンパレード：「Magnum Analog Recovery」
70年以上の歴史を持つ国際的な写真家集団「マグナム・フォト」。
画角の美しさにため息が出るアンリ・カルティエ＝ブレッソンや、「崩れ落ちる兵士」などが有名なロバート・キャパなど、名だたる写真家も在籍しました。
そんなマグナム・フォトの展示「Magnum Analog Recovery」に際して刊行された同タイトルの図録です。
掲載されている231枚の写真は、まさに20世紀を代表する写真たち。
人間の暮らしや気持ちが、時に激しく、時に染み入りように優しく心に入り込み、「写真の力」を垣間見ることができます。
ライフスタイルも憧れる：ジョージア・オキーフについての本
アメリカの伝説的現代美術家ジョージア・オキーフが晩年の傑作を生み出した、ニューメキシコの家ついて、カラーで丁寧に見せてくれる「ジョージア・オキーフとふたつの家 ゴーストランチとアビキュー」。
もちろん作品も見ることができる読み応え十分な一冊です。
「ここは私の居場所。心が静かです。私の皮膚がここの土に近いと感じている」という帯の言葉に惹きつけられます。
この本では、制作に与える「場所」そして「暮らし」の影響を垣間見ることができます。
家具や調度品もとても美しく、家を囲む自然の表情も豊か。抽象画家として世界のトップで成功したオキーフの、人間としての生き方に心が打たれます。
ジョージア・オキーフの生涯の友・アニタ・ポリッツァーによる伝記的な書「知られざるジョージア・オキーフ」も、彼女の生き方をより深く知ることができる一冊。誇りを持って生きることの大切さを教えてくれます。
本の中に、センスを高めるヒントを見つけよう
いかがでしたか？
暮らしのヒント、生き方のヒントが本の中には隠れています。
素敵な本に出会って、感性高く日々を送れますように♪
芸術の秋。読書の秋。スマートフォンから溢れ出る情報もありがたいけれど、センスを高めてくれる「本」を見直してみませんか？
もっと素敵に暮らしたい。もっと素敵な人になりたい。そんな願いを叶える魔法が、ページをめくれば現れるかもしれません。
今回は、暮らしのセンスを高めてくれる本をご紹介します。