せっかく非常食を用意したのに「気が付いたら賞味期限が切れてる！」なんてことはよくありますよね。そんな無駄をなくし、無理なく食料を備えることができる“ローリングストック”が今、新しい備蓄法として注目を集めています。

その方法は、日ごろから食料を少し多めにストックし、定期的に食べては補充するというもの。使った分だけ買い足すので常に鮮度がキープできます。

非常食というとお腹いっぱい食べるイメージがあまりないかもしれません。ですが、非常時こそ体が資本。またストレスの溜まりやすい環境の中で、食べることは“楽しみ”や“癒し”といった心の支えにもなります。

そのため非常食を用意する際は、まず自分が普段食べている量を基準にします。好きなおかずやお菓子も、どんどん取り入れていきましょう。

栄養バランスが偏らないようにすることも大切です。湯煎で作れるご飯やおもち、インスタント麺などの「主食」、レトルトや缶詰の「主菜」、乾燥スープなどの「副菜」をまんべんなく揃えます。

また野菜や果物不足解消のために、ジュースやフルーツの缶詰も用意したいところ。おやつ類も心の栄養のためにあるといいですね。

1日3食、お腹いっぱい食べるとしたらかなりの量になり、わざわざ準備するのは大変。だからこそ、日常の延長で備蓄ができるローリングストックが役立つんです。

備蓄した食料は定期的に普段の食事で使っていきます。その際、賞味期限の古いものから食べるようにします。忘れそうならカレンダーに書き込んだり、月に1度非常食を食べる日を設定してもいいですね。

減った分を買い足して補充します。買い忘れを防ぐために、日を開けずなるべくすぐに補充するのがポイントです。食べてみて気に入らなかったら別のものにしたり、新商品を試すといった楽しみもありますよ。

カセットコンロとガスは非常食をおいしくいただくために欠かせないアイテム。ライフラインが止まることを想定して、必ず用意しておきたいところです。

いつも当たり前に行っている食後の歯磨きですが、非常時にはできない場合も。口の中でゆすぐだけで雑菌を抑えてくれるマウスウォッシュで口内を清潔に。

予期せぬ瞬間に起こる災害。「非常食」というと大げさな感じがしますが、ローリングストックなら気負いなくできるのでおすすめです。正しい知識で、“もしも”の時のために万全に備えましょう。