球根植物の仲間たち
球根(きゅうこん)とは、宿根草のうち、根、茎、葉の一部に養分がたまってふくらんだ貯蔵器官のこと。園芸や農学分野で用いられる用語である。
植え付け時のポイント
・花壇に植える場合は、土をふんわりと耕しておき、球根の高さの二倍くらいの穴を堀ります。球根の下に元肥(植える際に施す肥料)を施し植え付けます。球根同士が近すぎないように球根一つ分くらいのスペースは空けておきましょう。
・鉢などに植え付ける場合は、根張りのスペースを確保できる鉢を用意します。(背が高くなる植物の場合、倒れやすくなるので大きめで安定感のある鉢がおすすめです)次に、緩効性肥料(ゆっくりと長期間に渡り栄養を与えられる肥料)を培養土と混ぜ、あとは花壇に植える時と同様です。
肥料の種類・量・タイミングは球根の状態や植える環境によって、またそこまでの生育状況によって様々。球根を購入した園芸店やホームセンターなどでオススメの肥料を聞くと良いでしょう。
来年も咲かせるには
・花が咲き花びらが散ったら、茎と葉を残して花の子房のみ、切り取ってください。茎と葉は光合成を続け、栄養を蓄えます。
・6月ごろ、葉が枯れたら球根を掘り上げ、陰干しで乾燥させます。雨や湿気に当たらないように風通しのよいところにおきましょう。始めに植えた球根はしぼんでいるかと思いますが、うまく生育していれば子球がいくつか収穫できているかと思います。
・翌年、植え付け適期(10〜11月ころ)にまた植え付け、大事に生育させましょう。十分な栄養が蓄えられていると、綺麗な花を咲かせてくれます。
春先に楽しんだチューリップの鉢植えで翌年にも花を咲かせた例もあります。翌年も綺麗な花を楽しめるようぜひひと手間かけてみませんか?
春植え球根の育て方
ダリア
グロリオサ(キツネユリ)
カラー

カラーには、湿地性のものと畑地性のものがあります。どちらも4月~5月ころ球根を植え付けるようです。大きく広がって育つので、株同士の感覚は20〜30cmほど開けると良いでしょう。6月から7月には花が咲きます。
育て方のポイントは、花が枯れたらすぐカットすること。葉っぱは黄色く枯れたら取り除きましょう。湿地性の場合は枯れた後掘り上げてそのまま休眠させます。畑地性の場合は掘り上げた球根はモスなどで湿らせつつ越冬すると良いでしょう。

すらりとした姿が魅力的。色合いも多様です。畑地性は乾燥気味に、湿地性は湿気多めに育てるのがポイントです。
秋植え球根の育て方
チューリップ

10月〜11月ころが植え付け適期です。チューリップ用に配合された土を使うと初心者さんでも扱いやすくおすすめ。本格的な冬がくる前に埋めた球根は、地面の中で冬を過ごし2月頃から芽吹きます。4月に花が咲いた後は、枯れる6月まで球根が育つ大事な時期。翌年の開花を願って掘り上げ、大事に保管しましょう。
翌年の球根を大きくし栄養を蓄えさせたい場合は、咲いたお花は早めに切り取り根への栄養貯蓄を促します。
チューリップの水耕栽培にチャレンジする人も増えてきています。バッチリ栄養を蓄えたしっかりとした球根なら発芽率も高いとのこと。
・秋植えのチューリップの球根を購入したら、一度クラフト紙(封筒などでOK)などで包んで冷蔵庫に2ヶ月ほど入れておきます。これがチューリップに「冬の寒さがやってきた」ことを知らせます。
・ガラスなどの容器を用意して、アクアビーズや清潔な石などを底にしき、その上に球根を載せます。球根の茶色の皮は剥いてしまって大丈夫です。水は球根の根がひたひたになる程度をキープ。カビ防止のため少なくとも3日に一回程度水を入れ替えます。
根が生えてきたら液体肥料を水に混ぜて与えると栽培促進に良いという意見も。(与えすぎると根腐れを起こすのでご注意ください)
ヒヤシンス
クロッカス
ムスカリ

ポンポンとしたお花が可愛らしいムスカリも球根で育ちます。9月頃〜11月に植え付け、花は3月から4月頃。甘さを感じる香りも人気のポイントです。地植え・鉢植えどちらでも育てられ、水耕栽培に挑戦する方も多いとか。寒さに強いので越冬も屋外に置いたままでOK。
球根に詰まった植物の瑞々しいエネルギーを感じて
たくさんの栄養が詰まっている球根には、これから先、植物が生き抜いていくためのパワーが満ちています。冬の最中に瑞々しい芽を見せてくれるもの、春先に咲き乱れる様々な色の花々など、季節を通して成長の喜びを感じられますよ。水耕栽培では日々育つインテリアとしてちょっとした変化で目を楽しませてくれるでしょう。さぁ、お好きな球根植物でガーデニングを始めてみませんか?
※球根植物の中には、犬や猫にとって危険なものがあります。チューリップ、ヒヤシンスなどのユリ科の植物、スズランなどは、ほぼすべての部位と特に球根が毒物に、シクラメン、クロッカスも球根(シクラメンは根も)が毒物になりますので、ペットが食べないよう取り扱いにご注意下さい。
球根植物には様々な種類の植物が含まれています。有名なのはチューリップやクロッカス、ヒヤシンスなどでしょうか。
大まかに以下の6つに分類されます。