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【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

気温、風、街行く人々の装い…。みなさんは、季節の移り変わりをどんなときに感じますか?「花ごよみ(花暦)」とは、季節の移ろいを花によって表現した暦のこと。今回から、その時季に一番美しいお花と、そのお花にまつわるストーリーが詰まった新聞を届ける『霽れと褻(ハレとケ)』によって編集されたタブロイドをもとに、“旬のお花のあれこれ”をお届けする連載が始まります。第一回目にご紹介するお花は「クレマチス」。ガーデニングだけではない、切り花としてのクレマチスの魅力を代表の田中さんにたっぷり教えて頂きました。(2017年06月19日作成)

協力:霽れと褻文:キナリノ編集部

特別な日も、そうでない日常も。豊かな「花のある暮らし」を

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

毎月、キナリノ編集部には「ハレとケ定期便」から美しいお花が届きます。
それから、大事なお花を守るようにお花屋さんが編集した新聞の贈り物も。

旬のお花と共に、そのお花にまつわる興味深いストーリーを編集した新聞を届けてくれる『霽れと褻(ハレとケ)』。日常にも非日常にも、四季の移ろいを感じさせる花のある暮らしを――と、信頼のおける生産者さんから直接、私たちの元に素敵なお花を贈ってくれます。

花を愛でるには、まず知ることから。一つのお花から紡ぎだされるストーリーを、お花を活けるように味わってみませんか?この新連載で、お花のことをもっと好きになって季節をより感じる豊かな「花のある暮らし」が送れますように。

今月のお花━━ “ツル性植物の女王”と呼ばれる「クレマチス」

ツル性植物特有のしなやかな茎を四方八方に伸ばした先に、可憐なお花をつける「クレマチス」。
でも、クレマチスと聞いて、どれくらいの方がそのお花のイメージができるでしょうか。これまで耳にしたことはあっても、どんな植物なのか想像できない、むしろ植物名であることすらも知らなかった!という方も多いのでは…?
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

ガーデニングの本場イギリスでは、「王子はバラ、王妃はクレマチス」と言われるほど王道の花である「クレマチス」。現在、世界各国にクレマチスの品種は3,000ほど存在し、その咲き方や色合いのバリエーションが豊富なことから“ツル性植物の女王”とも呼ばれているのだとか。
ガーデニングのお花であるイメージが強いクレマチスは西洋の花と思われがちですが、意外にも日本での歴史は古く桃山時代から栽培が行なわれ、茶の席で生ける茶花として好まれていたそうですよ。また、大輪花の誕生には日本の「カザグルマ」という原種が大きな役目を果たしたのだそう。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

中には「これもクレマチス!?」と驚くような品種もあり、その種類・系統も様々。咲き方ひとつをとっても、一重咲きに、風車咲き、万重咲き、ベル咲き、チューリップ咲き…など多くあり、品種ごとにつける葉も異なります。

江戸時代後期にはベル咲きのクレマチスが自生していたそうで、現在でもこの下に垂れ下がったぷっくりとかわいいベル咲きの種が人気。そのどことなく控えめな花姿に、日本人の奥ゆかしさを見出したのかもしれませんね。日本にルーツがあり、古くから親しまれてきたクレマチス。最近では、都内のお花屋さんでも手に入る機会が増えてきました。でも、まだまだ分からないことが多いのが正直なところ。次は、その愛で方についてご紹介します。

お花屋さんに教わる飾り方<下準備~活け方・お手入れ方法まで>

用意するもの

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

・花鋏
 家庭用の一般的なハサミでもOK。切れ味の良いものを使いましょう。
・お好みの花瓶
 全体の3分の2程度まで水を入れておきます。
 ツルの長いクレマチスの場合、背丈のある花瓶を使うと飾りやすく◎です。
・小瓶(切り落としたツルを活ける用)

簡単そうで、一番大切な「下準備」

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

①ツル性植物であるクレマチスは、周りのものに絡まりながら成長していく特徴があるので、複数のツル(茎)が絡まりあっている場合は、丁寧に一本一本解いてあげましょう。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

②一本の太い茎から自由に枝分かれしたツル。活けたときに、水に浸かってしまうような細かなものは先に切り落としておきましょう。葉が水に浸かったままになっていると、そこからバクテリアが繁殖しお花が痛んでしまう原因になるそう。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

③ツルや葉、蕾までかわいいクレマチスは、捨てるところがありません!切り落としたツル(茎)も、小瓶に活けてお楽しみくださいね。

「活け方」のポイントとは?

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

花瓶の長さとお花の長さを調節したら早速、水の入った花瓶へ活けましょう。流れるように自由に伸びたツルがクレマチスの魅力なので、自分の思い通りにきっちり整えようとせずに、ラフにふんわりと、より自然体で活けてあげることがポイント。一本一本、花姿が違うのでそれぞれ長さを変えて活けてあげると美しく仕上がりますよ。

※花瓶と花瓶の口から出ているお花の比率は1:1がベスト。実際に活けてから、イメージに合わせて調整できるように少し長めにカットしておくのもポイントです。

お部屋になじむ「飾り方」

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

置き場所は、直射日光が当たらないなるべく涼しいところが良いそう。リビングはもちろん、玄関先や、寝室にも。一つ一つのお花は控えめながら、その自由奔放に伸びるツルと葉が合わさるとそのどことなく儚げで私たちの感性に訴えかける魅力に取り付かれてしまうはず。
じめじめとした梅雨時期のお部屋にも、涼しげなお花が一輪あることで心身ともにリラックスでき豊かな一時が過ごせるような気がします。

知っておきたい、正しい「メンテナンス方法」

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

①水換えは、回数が減ってしまうと水中でバクテリアが繁殖し、お花が痛んでしまう原因になるのでできれば毎日新鮮な水に交換しましょう。このとき、花瓶もきれいに洗って清潔にしておくとより長くお花を楽しめます。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

②お水を交換したら、また活ける前にクレマチスのツルの先を1cmほど切り落とします。こちらも出来れば毎日行なってあげましょう。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

③また、脇から伸びた蕾から花が咲くこともあるので他のお花が散ってしまってもその部分だけカットして、飾ってあげてくださいね。

「応用編」クレマチスを押し花に

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

お花を十分楽しんだら、右に左にクネクネと伸びたツルも一緒に押し花にしてみましょう。
図鑑や辞書などの重さのある本を開き、そこに新聞紙などの水分を吸ってくれる紙を敷いた上にクレマチスを並べて、本を閉じて1~2週間。クレマチスの美しさを永遠に閉じ込めて。

“切り花”のクレマチスに価値を見出したパイオニア「渋谷花卉園芸」

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

おもにガーデニング用のお花として出回っていたクレマチスに“切り花”としての価値を見出した日本人がいます。長野県上伊那郡にある「渋谷花卉園芸(しぶやかきえんげい)」の創業者澁谷宗一さんは、約20年前にかわいらしいクレマチスの魅力にどっぷりとはまり、それまで誰も考えもしなかったクレマチス専門農家として切り花のクレマチスの魅力を伝えてきました。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

ツル性のクレマチスはガーデニングに適したお花。通常、美しく庭を彩るように改良されてきた品種は切り花には向かないものがほとんどだそうです。

ですが元々、茶花として江戸時代から親しまれてきたクレマチス。ガーデニング用ではなく、“一本の花”として日本人の中にこの花を受け入れるだけの感性があったのかもしれない――と、澁谷さんは語ります。
【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

それから20年、今となっては春の訪れとともに日本一の大田市場では澁谷さんのクレマチスが並ばない日はないほどに。市場が安定してもなお、価値が下がるどころか年々上昇傾向にあるのだそうです。日本が世界に誇る澁谷さんのクレマチス。さっぱりと手入れが行き届いたこの農園は、澁谷さんのクレマチスへの愛情で満たされているような気がします。

クレマチスの花言葉と来月のお花は…

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

クレマチスの花言葉は、「精神の美」。このお花に、日本人の美的感覚がつまっていると言っても過言ではないかもしれません。日本人が見出し、そして日本人が世界により広めた“切り花”としてのクレマチス。これまで知らなかった植物の名がこんなに身近なものだったとは知りませんでした。今すぐに澁谷さんのクレマチスを手にすることは難しくても、まずはこの花について知ることから、そしてお花屋さんで見かけたら一輪からお家に迎えてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

次回は、日本一の「あじさい」を知る

【新連載】『霽れと褻』代表・田中さんに教わる「花ごよみ」vol.1-クレマチス

さて、次回こちらの連載でご紹介するお花は「あじさい」です。梅雨の時期に美しく咲くあじさいは、じめじめとしたお部屋の空気や私たちの心まで爽やかにしてくれる自然からの贈り物のよう。来月、「ハレとケ定期便」で届くのは“日本一のあじさい”を作っている青木園芸さんのものだそうですよ。ぜひ、楽しみにしていてくださいね。

霽れと褻(ハレとケ)

中目黒と蔵前に店舗を持つex. flower shopが新しく立ち上げたブランド。
毎月、旬のお花が届く「ハレとケ定期便」や大切な方へお花を贈るサービス「ギフトチケット」、SUEKI CERAMICSとのオリジナルの花瓶を販売する。

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