多肉ライフのすすめ

種類豊富で、インテリア性抜群。多肉ライフと呼ばれるほど、広く親しまれています。
それでは、初心者の方向けに「多肉植物」の育て方&アレンジの楽しみ方をみていきましょう。
はじめに~多肉植物の【基本情報】を知ろう~
「多肉植物」とは、どんな植物?
ぷっくりした見た目から「インテリアプランツ」として人気

室内栽培でき、あまり手間がかからないので、初心者さんでも扱いやすいのがうれしいところ。成長にともない愛着がわいていくので、「ペットを飼いたいけど、事情があって飼えない…」という方にもおすすめです。
サボテンも多肉植物
初心者向きの多肉植物の【種類】
❶ つぶつぶが可愛い「セダム」属
寒さや暑さ、乾燥にも強く、日当たりのよい場所を好みます。ほどよく日光があたる屋外でよく育ち、地植えもOK。まさに初心者さんにおすすめ。ちなみに、グランドカバーとして活躍することも多いです。すきまを埋めて、メインを引き立てる名脇役になってくれますよ。
色艶も良く、見た目もかわいらしいセダム。
こちらは可憐な色合い。
❷ バラのように美しい「エケベリア」属
肉厚なバラのような見た目。
こちらは棘のような先端部分が印象的。
❸ 宝石のような「ハオルチア」属
「軟葉系」の特徴
ハオルチアの「軟葉系」は、「窓」と呼ばれる、透明な葉の先端部分が特徴的。体内に光を取り込みやすいように、進化したといわれています。人気の品種は、こちらの、オブツーサ(和名:雫石)。光をあてると薄く透けて、上品にきらめきます。まるで宝石のよう。
「硬葉系」の特徴
一方で、「硬葉系」は、アロエのように、シャープな形状の葉っぱが特徴的。その名の通り、硬めの葉です。緑の三角にとがった葉の一面に、白い縞々が広がっています。よく見つめると、どこかユニーク。クリエイティブな作業をするデスクにもよさそう◎。代表的な品種としては、十二の巻(じゅうにのまき)、五重の塔など。軟葉系よりも丈夫であまり世話を必要としないので、忙しい人にもぴったり。
❹ 鮮やかな葉が目をひく「アエオニウム」属
葉の色はバリエーション豊かで、鮮やかな緑をはじめ、黄色、紫、黒系までありますよ。
グリーンとパープルのコントラストが美しい。
他のアエオニウムとは違った趣。
❺ 縁起がいいといわれる「クラッスラ」属・カネノナルキ
今回初心者さんにおすすめしたいのは、「クラッスラ」属の代表格、カネノナルキです。そう、縁起物の観葉植物として親しまれている“金のなる木”。実は樹木ではなく、ぷっくりした葉を持つ多肉植物なんですよ。
湿度に弱いので、水やりは月に2度程度で、乾燥気味に。よく日に当てると赤みがでてきて、紅葉がきれいに映えます。
きれいな斑入りで金運アップを!
多肉植物の【基本の育て方】
step1|買ってきたら、まず「鉢」と「土」を用意しよう
ちなみに、園芸店のような植物のプロがいるお店で購入した場合、肥料バランスなど、鉢の中の環境がすでに整っていることが多いそう。ですので、土に手を加えないほうが無難なケースもあります。
「植木鉢」
受け皿付きの鉢なら、皿に水が溜まらないよう、水やりの都度捨てましょう。穴が無い場合は、水を浄化する作用がある根腐れ防止剤(ゼオライトなど)を用いるという方法もあります。
「土」

肥料は、生育期(春秋型、冬型など)のときに、適量を与えましょう。もともと栄養が乏しい場所で自生している植物なので、生育期にちょっと肥料を与えるだけで十分元気に育ちます◎
step2|多肉植物が「よく育つ環境」を整えよう
「日当たり」
真夏は厳しい直射日光を避け、明るい日陰に。冬は寒すぎるので、室内に入れてあげましょう。数日留守の時などは、直射日光が当たらない、よく風が通る場所に置いてあげてください。
「水やり」
【① 水やりの時期】
肥料と同様に、水やりも、「生育期」に与えるのが基本。「春秋型」なら、春と秋に水を与えます。
それ以外の「休眠期」はあまり水を吸わないので、ひと月に一度程度、控えめでOK。断水しても元気な品種が多く、逆に水を与えてしまうと、根腐れの原因になります。
【② 水やりのタイミング・水の量】
「生育期」とはいえ、毎日水をあげて良いわけではありませんので、ご注意を。「鉢の中の土すべてが、乾燥しているかどうか」で見極めます。鉢底の穴などから土をチェックし、乾いていたら水を与えるタイミングです。水の量は「穴から水が出てくるまで、たっぷり」が基本です。
多肉植物の【植え替え】
何のために「植え替え」をするの?
植物は成長すると、体が伸びるのはもちろん、根も伸びて、鉢が窮屈になっていきます。土もだんだん固くなって、水はけが悪くなります。放置しておくと、成長を妨げたり、根腐れを起こしてしまうことも・・・。
植え替えとは、そんな生育環境をリセットするために、最適な鉢に取り替え、土を入れ替えてあげる作業です。
植え替えのタイミング
<植え替えのサイン>
・鉢の底から根が出てきた時
・多肉植物が鉢いっぱいに生育して、土中の根も窮屈そうに見える時(根詰まり)
・地表近くの下葉が枯れた。又は、下葉が落ちてきた時
・茎から糸のように細い根が出てきた時(気根)
植え替えの方法
① 株をきれいにする
②植物に 適した土・鉢を用意
鉢も、成長に合わせて新しくします。今までの鉢より一回り大きいくらいが、ちょうど良いサイズ感です。
③ 株を乾燥させてから植える
多肉植物の【増やし方】
1.根が付いている株を分ける「株分け」をして、若返る
「株分け」は、挿し木や葉挿しと異なり、根の付いた状態で増やす方法なので、失敗が少なく確実に増やせます。
2.「葉挿し」で小さい新芽をつくり、再スタート
そして、たいらに慣らした土の上に、仰向けの状態で葉を置きます。芽や根が出るまで水はあげません。
風通しの良い半日陰に置き、数日後~1ヶ月ほど経つと、葉から根や子供が出てきます。霧吹きなどでそっとお水をあげはじめましょう。このとき根が外に出ているものは、土に浅いくぼみを作り、根に土を軽くかけて根の部分を埋めてあげます。またその後大きくなってきたら、お好みの鉢に植え替えてください。
3.余分な茎をカットして、土にもどす「挿し木」
多肉植物の【アレンジ(寄せ植え・飾り方)】
『寄せ植え』をして、箱庭感覚で好きな品種を詰めてみよう
「寄せ植え」の基本の作り方
『色のコーディネート』を楽しもう
<同系色でまとめて>

ナチュラル感のあるグリーン系を合わせたシンプルな色合わせ。落ち着いた雰囲気があり、緑いっぱいのお庭を切り取ったみたいですね。
<カラフルで華やかに!>

まるでフルーツの盛り合わせのようなカラフルさ。多肉植物ならではの、さまざまな色を取り入れて遊んでみてください。

自然界の色とは思えないような色を持つのも、多肉植物の魅力の一つです。
<グラデーションを楽しむ>
様々な『飾り方』でアレンジ
卓上で飾るなら『食器』を鉢として使う
アンティーク調にするなら『ブリキ缶』や『ジョウロ』を活用
吊るす場合は『リース』にしたり『ハンギング』にして飾ろう

アーティスティックなハンギング型。動きのあるものや茎が広がる種類に向いています。空間のアクセントとしておすすめ。こちらは、リメイク缶を利用しています。
春と秋によく育つ「春秋型」で、オーロラ、虹の玉(にじのたま)、乙女心(おとめごころ)などが、人気の品種。
秋~冬にかけて紅葉し、このように、葉先から赤く染まります。緑とはまた異なる可愛らしさで魅了します。