苔玉の栽培には、ボウルや小さめのバケツなどが理想的です。用土をこねたり、出来上がった苔玉全体を水につけるのに用います。完成してからは、お部屋の雰囲気に合わせて鉢やプレートに置くと、インテリアとしての存在感がでますよ。

苔玉は、風通しをよくして地熱の影響を受けにくくするために、ベランダや庭に直置きせず、棚などの上に置くのがベストです。室内に置く場合には、日陰で風通しのよい場所に。直射日光のあたる場所や、湿気の多い場所は避けましょう。

■夏場：毎日
■冬場：週に1回程度

室内は乾燥しやすいので、水やりの回数を増やしたり、霧吹きを使うなどして適宜調節するとよいですね。また旅行や出張で何日か家を留守にするときは、あらかじめ水に浸しておきます。底の深い皿や洗面器に水をはり、苔玉が1/4ほど浸かるようにしましょう。

カビを見つけたら、外やベランダなど日当たりのよい場所に置き、しっかりと乾燥させます。その後、薄めた木酢液を染み込ませたティッシュやガーゼでカビを拭きとりましょう。カビの発生範囲が広いときには、ベントレーやトップジンなどの殺菌剤を散布して対応してください。

屋外に苔玉を出しっぱなしにしていると、虫がついてしまうことがあります。また、有機肥料を与えたり根腐れしていると、コバエが発生を引き起こす可能性も。

その場合には苔玉を一度解体し、根腐れしている部分を取り除いて、新しい土に植えましょう。何の虫かわからないときは、植物用殺菌・殺虫剤を1週間に1回散布して様子を見てください。

苔をはりつけている糸を、はさみでカット。その後、苔をはがして根の周りについた土をよく洗い流します。傷んだ根や細い根は取り除きましょう。

苔玉に使う苔は「這苔（ハイゴケ）」がおすすめ。丈夫でお手入れもしやすいので、きっちりとした環境整備ができない方や、苔玉初心者の方でも安心して育てられます。もちろん、ほかにも苔の種類はたくさんありますので、お好みの風合いの苔を見つけて育てましょう。

苔玉には、基本的に肥料は必要ありませんが、苔玉に植えた植物の生育には肥料が必要です。与えすぎると根腐れを引き起こす原因になるので、規定よりも2倍以上薄めた液体肥料を1～2週間に1回与えるようにします。濃度の調節が難しいようであれば、肥料をあまり必要としない植物を植えつけるのがおすすめです。