憧れの《ドライフラワー》。実際どうやって取り入れたらいいの？
しかし、そんな憧れる気持ちに流されてまずはどっさり！と買ってみたものの、「すごくアンティーク感が出てしまった・・」「部屋のなかですごく主張する・・」という声も多数。意外にお部屋にアンマッチで、思っていたのと違うというお悩みが出てきやすいアイテムでもあります。
つまり、ドライフラワーは悪くないのですが、「センス良く飾る方法がわからない」というのがお悩みの原因なんですよね。
でも、大丈夫ですよ。プラスひと手間だけで、程よい雰囲気に変えられます＊
今回は、初めてでも、不器用さんでも、お部屋のテイストに合った飾り方ができる、簡単でちょっとしたアイデアをご紹介します。
《入門編》まず知っておきたい。ドライフラワーの「準備・作り方」
方法１：お店で買う
ドライフラワーを手に入れる一番手軽な方法は、市販されているものを購入すること。インテリアショップで、束ねられたドライフラワーを目にしたことがある方は多いはず。
他にも、お花屋さんの一角に、スタッフさん手作りのドライフラワーが販売されていることもあるのでお見逃しなく。
方法２：自分で作る
もらった花束、結婚式のお土産のフラワーアレンジ、庭から摘んだ花で、ドライフラワーを作ってみませんか。基本的に、乾燥させればOKです＊
一般的なのが、茎があるお花ですよね、ではどうやって「乾燥」させればよいでしょうか。
初心者さんにおすすめなのは、お花を逆さまに吊っておくこと。数本束ねている状態でも良いですし、1本1本で吊っても大丈夫。
大切なのは場所。すこし日陰となる、風通しのよいところがよいですよ。
花首（茎を除いたお花の部分）だけの場合は、タッパーなどにシリカゲル（乾燥剤）を敷き詰め、そこにお花を差し込み乾燥させる、という方法もお手軽ですね。
方法3：花屋さんに相談する
「市販品ではなく自分でセレクトした花材でドライフラワーを作りたい」。けれど「花材を見極めるのは自信がない・・・」という場合には、直接花屋さんに相談してみるのもいい方法です。
また、生花を花束で買ってきて、お家で逆さにディスプレイ。そのまま「スワッグ（壁飾り）」の状態でドライにしたいという場合には、プロの手でドライ向きの花材を束ねたブーケにしてもらうのもオススメ。
こちらの写真の花束は、実際にそのように相談して作ってもらったものです。（花材：バラ、スプレーバラ、ミモザ）
輪ゴムで留められた上から麻ひもをギュッと結んで、壁に掛けました。
風通しのいい場所にさかさまに飾っておくだけで、ドライになった姿がこちら。変化にお気づきになりますか？
あしらい直す必要もなく、このまま素敵なインテリアになるのが嬉しいですね。
【よくある質問.1】生花を花瓶で枯れるまで楽しんだ後、ドライにしてもいい？
目の前に元気な生花があったら、しばらくは水入りの花瓶で、フレッシュなお花の美しさを楽しみたいですよね。
ただ、それをドライフラワーにするつもりならば、本当に枯れるまでではなく、ある程度のまだ美しい花の状態のところで、ドライフラワーを作り始めるのが良いです。
特に注意したいのは、フリルのように立派な花びらのある花を、ドライフラワーにしたいとき。新鮮なお花のときに作り始めたほうが、断然きれいな仕上がりになります。
そのため、素敵な花束をもらったら、生花で楽しむ分と、ドライにする分を、最初に分けてそれぞれ楽しむ、というのも手ですね。
《できるだけ新鮮な状態のお花×風通しのいい場所×乾燥した季節》が、ドライフラワーの成功の鍵なのでお忘れなく。
【よくある質問.2】ドライフラワーに適した花、不適なお花ってあるの？
ドライフラワーに向いている花は、「全体的に水分が少なめ」の花材。バラやラベンダー、千日紅やユーカリなどが代表的なものです。
ドライフラワーに向いていない花は、反対に、水分が多めな花。チューリップやヒヤシンス、ガーベラなどが、挙げられます。
ドライフラワーにできないわけではないのですが、難易度が高いので、初心者にはオススメしません。
見分けるポイントは、茎。茎が柔らかくしなやかで、ウルウルと潤っているものは水分が多く、避けた方が無難ですよ。
束ねた生花を吊り下げてドライフラワーを作るなら、枝ものがおすすめですよ。乾燥した時期にトライすると失敗が減りますが、今すぐチャレンジしたいなら、写真のように枝ものメインにオーダーするのが◎です。
《実践編》センスアップの秘訣はひと手間*「ディスプレイアイデア」5選
１．壁に描くイメージで。『マスキングテープ』で一輪ずつ。
一番簡単で、可愛く仕上がるのが、マスキングテープで１輪ずつ壁に飾る方法。オシャレに見せるポイントは、細めのテープを選ぶこと。それだけです。
ナチュラルでシャビーな雰囲気を出したいなら、「白いテープ」がオススメ。
葉っぱ１枚でも、こんなに素敵な雰囲気が・・・。
無機質な壁にはブラックのテープで。
ユーカリのようにグレイッシュな花材を選べば、こんな「男前インテリア」にもしっくり馴染みます。
あえて挿し色にカラフルなテープを使い、リズミカルにたくさんのドライフラワーで壁を埋め尽くすと、明るく元気な雰囲気に！
テープの色や、花と葉のどちらを飾るか、さらにそれらの色合いの選び方で、いわゆる「ナチュラルインテリア」以外の雰囲気にも、こんなふうにしっくりマッチさせやすくなります。
２．『雑貨とコーディネート』して存在感をプラス
ドライフラワーの量が限られているなら、雑貨とコーディネートして飾ると、存在感がアップします。
たとえば『壁掛けプランター』に、無造作にドライフラワーのブーケを挿して。
『壁掛けプランター』のなかでも、例えばアイアン素材やブリキ素材を選べば・・・。存在感のあるリューカデンドロンのようなワイルドフラワーがマッチしますね。
大きめのハスの実や、おしゃれなカード、ラッピングペーパーなどをちらりと覗かせるのもセンスアップのアイディア。
ちょっと変わったタイプの、『壁掛けができる一輪挿し』もおすすめ。
思わず捨ててしまいそうなささやかなたった一輪のお花も、一輪挿しにそっとあしらえばインテリアの立派なアクセントになります。こちらのデザインは、さりげない佇まいが奥ゆかしいですね。
また、ちょっとした枝ものも、『フレーム』と合わせれば、唐突感なくディスプレイすることができます。
ちょっと切り落とした枝や、間引いたお花もこうすると気軽に飾りやすいですよね。
３．『麻ひも』『細いワイヤー』を使って、ガーランドに＊
『麻ひも』で一本ずつ吊り下げてドライフラワーを作る。その過程をそのまま、飾りにしてしまいましょう＊
一輪ずつ結んでいくだけでOKです。それだけなのに、こんなにかわいいガーランドになりますよ。
乾燥するとこんな感じ。乾くにつれて茎は痩せてくるので、きつめに紐を結ぶようにしましょう。
あるいは、すっかり乾燥したお花を自由につなげていくと、全く違う印象に・・・！
『細いワイヤー』を活用すれば、加工もしやすく、ワイヤーが見えにくいので、まるで宙にお花が浮いているような仕上がりになります。
よく知られている、ドライフラワーのイメージとは、ぜんぜん異なりますよね♪
このお部屋のように、空間に飾ればモビールのような雰囲気になりますし、壁面に飾れば、タペストリーのように楽しめます。
茎が短いお花ばかりでも大丈夫。同様に『細いワイヤー』でお花同士をつなげていけば、よりかわいらしく、さりげないインテリアアイテムに。
４．大きな枝やツルは、大胆にそのままディスプレイ
最近注目を浴びている流木や、大きな枝もの・ツルものは、そのまま大胆にディスプレイすればＯＫ。
真っ白な壁ですっきりしたインテリアなら、大きめの乾いた流木や木の枝を、こんな風に、壁に立てかけるだけでも素敵です。
※市販品ではなく、自分で拾った流木をディスプレイする場合には、よく洗浄しましょう。
また、サンキライのツルは、丸めてリースにするイメージが強いですが、自然なツルの姿のまま使っても＊
こんな風に、カーテンレールや鴨井の上に横たわらせても素敵ですね。
今まで気にも留めなかったお部屋の一角が、素敵なポイントとなってくれますよ。
５．実もの・葉っぱは、壁を飾るピンやマグネットに＊
最後におまけとして、実ものを飾るテクニックをご紹介。
リースづくりでちょっと余ったり、道で何気なく拾ったりした実ものや葉っぱがあるなら、マグネットや画びょうにしてみてはいかがでしょう？
・ピンや磁石を取り外すときに力がかかりやすいので、繊細な花材ではなく、しっかりとした固めの素材を選ぶこと。
・市販品ではなく、外で拾った実を使用するときは、煮沸や乾燥などの防虫対策もお忘れなく。
接着剤で磁石をつければ、マグネットに。ピンも、接着剤でピンに留めるだけ。簡単に実ものもインテリアアイテムに変わりますよ。お手軽なので、思い立ったらすぐに作れるが嬉しいですね。
壁やドアにちょっとしたメモやカードを飾るだけでも、雰囲気がプラスされて、さりげないながらもセンスあふれるディスプレイになりますよ。
もっと気軽に楽しく*あなたらしい《ドライフラワー》のある暮らしを
自然素材だからこその優しさや、唯一無二の姿が美しいドライフラワー。まずは一輪自分で作ってみると、意外と簡単に仕上がることに驚くはず。いろいろな花材で実験してみると、思いもよらない姿に出会えて（そして、時には失敗も含めて）、楽しいものですよ＊
お住まいのインテリアや、飾りたい場所に合わせた花材選び、肩の力を抜いたあなたらしいディスプレイ、さらに年月が経過するにつれて色あせ褐色に変化していく様も含めて・・。
ぜひもっと気軽に「ドライフラワーのある暮らし」を楽しんでみてくださいね。
カフェやインテリアなど、ナチュラルな雰囲気の空間作りで愛される「ドライフラワー」。憧れという方も、多いのではないでしょうか。