3つの整えメソッド
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植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」

イラスト:小池ふみ 取材・文:キナリノ編集部

年を重ねるにつれ、少しずつ現れるマイナートラブル。肩こり、片頭痛、便秘、さらには、気持ちが沈みやすくなったり、妙にイライラしたり。病気とまではいかないけど、心身の不調に悩まされる現代女性は多いもの。そこで、四季のある日本人の暮らしの基盤「衣・食・住」からヒントを得た「3つの整えメソッド」なるケア方法を提案します。毎回1つの不調に対して、日常生活でできる整え方を専門家からアドバイス。シリーズ連載第8回目の今回は、年度末に向けて忙しい今の時季に増える「ストレス」がテーマです。

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2020年02月27日作成

目次

植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
2月は他の月と比べると日数が短く、また年度末に向けての仕事の追い込みや家庭が忙しくなる時季でもあります。いつも以上にスピード感が求められる日々は、私たちに人間関係による精神的ストレスや、寒暖差などから生じる身体的ストレスを感じやすくさせているかもしれません。
無理なく心と体を本来の健康状態へ導くために、植物の素晴らしい力を詰め込んだ「植物療法(フィトテラピー)」を取り入れてみませんか?
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
今回は、日本で唯一の「フランス フィトテラピー普及医学協会」認定校「ルボア フィトテラピースクール」で副代表を務める、植物療法士・南上夕佳先生にストレスをケアする「3つのメソッド」をお聞きしました。

南上先生の「3つの整えメソッド」

【知のメソッド】 心と体を元気にする、植物療法の基礎知識

日本ではあまり「植物療法(フィトテラピー)」という言葉になじみがないのですが、どういったものなのでしょうか?
「植物療法は、病院にかかるほどでもないちょっとした不調に対処したり、その不調を原因として起こり得る病気などを、植物の力を借りて予防することができる“伝統療法”のことをいいます。
はじめて聞くようで実は私たちは昔から、すり傷にはアロエを貼ったり、風邪や冷えを感じたときは温める作用がある生姜を食材として選んだりと、“おばあちゃんの知恵袋”なる植物療法を自然と取り入れてきました。」

女性のストレスには、優しく寄り添うハーブを

植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
女性の体には、排卵、月経、妊娠、出産、閉経と一生のうちに何度も様々な変化が起こり、無理をすると崩れたホルモンバランスや自律神経の乱れが、顕著に体の不調やメンタルに影響を及ぼしてしまいます。

多くの成分から構成されるハーブは、不調に対して1つの作用があるだけでなく様々な作用が働くそう。不調の原因が分からない人や今から妊娠、出産、更年期に向けて体を整えておきたい女性には、無理なく始められる植物療法はぴったりのケア方法です。
植物療法を始める前に、ハーブの取り入れ方の基本「飲む・香る・塗る・食べる」について教えてください。

飲む:美味しいハーブティーの淹れ方

「ハーブは様々な使い方ができますが、植物療法の本場フランスでは飲むものを最初に処方されることが多くあります。直接体内に取り入れることができるハーブティーは薬理効果が高く、根本的な体質改善だったり、ハーブティーが香る香りのリラックス効果も一緒に得ることができます。最も簡単で継続しやすい植物療法の基本です。」
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「ハーブティーで最初に紹介したいのが『メリッサ』という植物。PMSなどによる女性特有の不調やストレスでイライラしやすい人、落ち込みやすい人に効果があるハーブといわれています。

ハーブティーを美味しく淹れるポイントは、新鮮な茶葉を選ぶこと。乾燥ハーブは色が鮮やかでくすんでいないものを選ぶのがいいですね。
大さじ1杯の茶葉に、一旦100℃台まで沸騰させて90℃台まで冷ましたお湯200mlを注ぎます。ハーブティーは2~3分ほど蒸らすのが基本ですが、しっかりと効果を出したいときは長めの5分~8分ぐらい時間を置き、成分を抽出しても大丈夫です。長めに抽出することで味は少し濃くなりますが、苦さの出方は植物によって異なりますので、お好みの濃さになるよう時間を調整してください。また、熱いお湯で蒸らすことによって、茶葉の細胞壁の破壊ができ、より濃く成分を抽出することができます。」
ハーブティーを飲むタイミングでおすすめの時間帯はありますか?
「ハーブティーにはカフェインが入っていないのでどの時間でも飲んでいただけますが、食前の空腹時が一番体内への吸収力が高まるとされています。
“本当に効果はあるの?”と心配される人もいますが、作用自体は穏やかではありますがハーブには即効性もあるので、確実に効果を感じることができます。例えば、胃がキリキリと痛むときに胃腸に良いとされる、ペパーミントやレモングラスのハーブティーを飲むと、30~40分ほどで体内に成分が吸収されるので、1時間後ぐらいにはだいぶ胃の傷みが楽になっていたりしますよ。」

ハーブティーは全般的に“リラックス”というイメージが強くありましたが、それぞれのハーブの効能効果を身に付ければ、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができそう。またハーブティーが飲みにくいと感じたら、はちみつや砂糖を入れても成分の効能効果は変わらないので、自分が飲みやすい甘さに調節して楽しんでください。

香る:香りを長く楽しむディフューザー

お気に入りの香りを嗅ぐと、一瞬で気持ちまで穏やかになっていくのが分かります。そんな香りをなるべくなら長く楽しめたらと思うのですが、いい香りを持続させる方法があれば教えてください。
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
「お部屋でディフューザーを焚いた際に、最初は香りを感じても気づくと空間になじんでしまい、あまり香りを楽しめていないという人多いですよね。ですが、精油の揮発速度をしっかりと抑えてあげることでその問題は解決します。

精油は有機物で分子の集まりなので、その分子は揮発のスピードでクラス分けがされています。揮発速度の速い『トップノート』、いつまでも長く香りを楽しめる『ベースノート』、その中間の『ミドルノート』の3種類があります。その3種類をブレンドすると香り自体は混ざりますが、揮発速度の違う精油によって移ろいゆく香りを長く楽しむことができます。」

【トップノート】グレープフルーツ、レモン、オレンジなどの柑橘系
【ミドルノート】ラベンダー、ゼラニウムなどのフラワー系
【ベースノート】サンダルウッド、シダーウッドなどのウッド系

3種類のノートをブレンドすることによって、持続する香りを自分でも作れるとは驚きです。
香りのブレンドは専門店だと好みに合わせて作ることができるので、長く楽しめて気持ちも穏やかにしてくれる“癒しの香り”を見つけましょう。

塗る:自分で作るマッサージオイル

ストレスを感じると、肩が上がったり体は強ばりやすくなります。内に縮こまった体と心をほぐす、ハーブの取り入れ方でおすすめはありますか?
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
「精油をブレンドしたオイルを肌に塗ると、皮膚から浸透する“経皮吸収(けいひきゅうしゅう)”といって、植物の成分が血流まで行き渡り効果を発揮します。
自分でマッサージする場合はデコルテ回りがおすすめですね。ストレスでガチガチに硬くなった肩やデコルテ、胸筋を伸ばすようなイメージで行ってみてください。
マッサージの際に使ってほしいのが、“バランスオイル”とも言われ、精神バランスやホルモンバランス、皮脂バランスを整えるのに重宝する『ゼラニウム』や、気持ちを落ち着かせ脳に安心感を与える『サンダルウッド』の香り。PMSや女性の不調を感じたときのお守りにもなってくれます。」

濃い2%濃度の方がより効果が出やすくはなりますが、精油によっては刺激が強いものもあるので必ずパッチテストは行いましょう。腕の内側の柔らかい部分に希釈したブレンドオイルを塗って、1~2時間後に赤みが出ないかのアレルギーチェックをします。使い始めは1%濃度からの使用が安心ですね。また顔に使用する場合は、1%濃度かその半分の0,5%濃度の量で精油を希釈するのがおすすめです。

食べる:ナッツ、ドライフルーツのおすすめレシピ

添加物を含まないナッツやドライフルーツは薬理効果があるとのことですが、その2つの食材を使ったおすすめレシピを教えてください。
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「ナッツにはオメガ3とオメガ9などの“不飽和脂肪酸”が豊富に含まれていたり、ホルモンの材料に変わる質の良い“コレステロール”が含まれています。間食の際に取ってあげると代謝も上がり、肌の栄養にもなります。またドライフルーツの甘さは果物の“果糖”なのでエネルギー代謝がとても良く、日中に甘いものが食べたくなったときにおすすめです。」

~おすすめレシピ ~
【素焼きナッツのはちみつ漬け】
ナッツは素焼きの塩分が入っていないものを、はちみつに漬けるだけの簡単レシピ。毎朝のヨーグルトにかけたり、クラッカーをディップして。

【シナモン香る、ローズヒップ×ドライフルーツジャム】
ローズヒップの乾燥した実を使ってジャムを作ります。ローズヒップはビタミンCがレモンの30倍といわれ、疲労回復や美肌に効果があります。乾燥したローズヒップの実とリンゴのドライフルーツをお湯に入れたら、しなしなにやわらかくなるまで煮詰めます。お好みではちみつやシナモンをかければ、美味しいジャムの出来上がりです。

一工夫加えるだけで、最後まで美味しくバランスよく、ナッツやドライフルーツをいただけるおすすめレシピ。朝食やおやつの時間に試してみてはいかがでしょう。

【心のメソッド】植物療法で始めるストレスケア

ストレスは精神的なものに限らず、暖房の暑さによる物理的なものまで原因は多岐にわたります。ストレスの種類に合わせた植物療法をご紹介します。

ストレスの種類に合わせたハーブを選ぼう

植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
【精神的ストレス】対人関係の悩み

現代社会で最も多いのが精神的ストレス。その中でも対人関係の悩みは尽きないものです。そんな精神的ストレスには『メリッサ 』のハーブがおすすめ。精神安定剤の代わりにもなるメリッサは、気持ちの安定と高揚もさせてくれるので、人との関わりがうまくいかないときには、ロールオンタイプのオイルやバームタイプを香りを手首に塗り、高ぶる気持ちを静めましょう。
自分でストレスをコントロールできる香りを常備しておくと、心強い味方になってくれますよ。
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
【物理的ストレス】暖房の暑さによるのぼせ

冬場は外出時の寒さ対策以外にも、暖房が効きすぎた室内でののぼせや不快感から、物理的ストレスへの対策も必要です。
清涼感のある『ペパーミント』には、皮膚の表面を冷却する作用があります。また冷却しながらも血流を良くする作用も働くので、身体の内部は冷えないのが面白いところ。のぼせて暑いときは、スプレーやロールオンタイプを使用して表面温度を下げましょう。
1%濃度のスプレーを、 頸動脈の太い血管が通る首の横や後ろにシュッと吹きかけたり、脇の下にも大きな動脈が通っているのでそこにも使用してあげると、すぐにクールダウンができます。
ただペパーミントは大量に使用すると、冷やしすぎて寒く感じる人もいるので付けすぎには注意が必要です。
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
【化学的ストレス】呼吸が浅く苦しいとき

ストレスが原因で浅くなった呼吸は、癖になりやすくこじらせてしまうと大変です。そんなつらい化学的ストレスには、気管支を拡張したり喉のケアにもなる『ユーカリ』がうってつけ。
バームタイプを胸元に塗ると、気管支を広げることができるので苦しいときの緩和にもなりますし、他にも手軽に取り入れられるのがマスクの中にユーカリをプラスする方法。
ティッシュにオイルを1滴垂らしたら、肌に触れないようオイル側を内側に折り畳み、マスクの中に入れるだけ。スース―としたユーカリの成分が呼吸を楽にし、マスクの着用が苦手な人にもスッキリ効果が期待できるのでおすすめです。また鼻水も止まりやすくなるので、これから始まる花粉シーズンのバリアアイテムとしてどうぞ。
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
【生物的ストレス】菌や病原体などによる不調

風邪やインフルエンザ、新型ウイルスの話題が尽きない今の時季。自然のハーブを使った生物的ストレス対策の1つに、除菌作用のある『ティートリー』があります。オーストラリアが減産の植物で、殺菌作用や除菌作用があるといわれ、抗生物質がなかった昔からウイルスの感染予防に使われてきました。
お部屋でディフューザーを焚くときに使用するだけでも、浮遊しているウイルスの何%かは死滅させることができたり、またティートリーは掃除でも使えます。ティートリーをアルコールと精製水で薄めたスプレーを作っておけば、デスク回りやドアノブ、空気中の除菌にもなるので、この時季の暮らしに欠かせないハーブです。

様々なストレスや肉体的疲労に対処ができる「アダプトゲンハーブ」

精神や肉体その両方から大きなストレスを感じ、心身ともに参ってしまったとき。“体を正常な状態へ導く”万能ハーブ「アダプトゲンハーブ」とは、どういったハーブなのでしょうか?
「アダプトゲンハーブは日本語に訳すと“適応する”という意味を持ちます。弱っているところを強めたり、強まっているところを正常に戻す働きを持つハーブで、体力や精神力の底上げ、ストレスの予防にも効果的です。
世界では21種類ほどが選定されている、アダプトゲンハーブ。どのアダプトゲンハーブにも副作用が出にくい食品が選定されています。日本だとキノコの一種『冬虫夏草(とうちゅうかそう)』や『霊芝(れいし)』、ガパオライスなどによく使われる『ホーリーバジル』、『クコの実』などがあります。アダプトゲンハーブを、家庭に常備しておくと、不調を感じたいざというときに助かりますよ。
ただ、強壮するパワーが強めなハーブではあるため、適量を守り取りすぎには注意が必要です。毎日の予防として取るというよりは(今週ちょっと忙しいな…)と感じた、ここぞというときの備えと思ってもらうのがいいですね。」
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
「今回はそんなアダプトゲンハーブの中でも、様々なストレスの心強い助けになってくれる『高麗人参』と『エゾウコギ』を紹介します。

高麗人参は滋養強壮に良いといわれていて、男性が使用するというイメージが強いかと思いますが、実は女性ホルモンに似た作用もあるので女性にこそ取り入れてほしいハーブです。高麗人参を飲むだけで疲れは取れやすくなり、体にもストレス耐性がつくので、めったなことではストレスを感じにくくなります。
良い高麗人参の選び方は、土の中に6年間根を生やした“6年根”を選ぶようにしてください。6年根を作るのには高麗人参を収穫後に6年土を休ませて土に栄養を蓄えないといけないため、実質計12年間かかってできているとても手間と時間を費やした根っ子なのです。

エゾウコギは自分では対処しきれないような、精神的ストレスに効果を発揮します。“コルチゾール”と言われるストレスホルモンは、正常に機能しているときは体内のストレスと闘おうと自動で分泌量の調整ができますが、ありとあらゆるストレスを感じコルチゾールがあまりにも出っ放しになってしまうと、ホルモンの分泌や免疫機能に影響を及ぼし体調を崩す引き金に。そんなときに頼りになるのがエゾウコギで、コルチゾールの分泌量をコントロールし正常化する力を貸してくれます。」
もしものときに頼れるハーブがあると心強いです。アダプトゲンハーブの取り入れ方で、効果的なペース配分があれば教えてください。
「毎日の服用は避け、1週間に2,3回疲れが出やすいと感じたときに飲むようにし、その服用を2~3ヵ月間継続して続けてください。2~3ヵ月経った頃には、だいぶ体質改善ができ気持ちの安定も感じることができます。今後はちょっと疲れたと感じた時に飲むようにしたり、ストレスに合わせて上手にアダプトゲンハーブを取り入れてください。」

【癒のメソッド】日々の習慣にしたい、ストレス緩和法

精油をマッサージや入浴、就寝時にも活用し、もっと生活に生かせていけたらと思います。日々の習慣にしたくなるような、おすすめの使い方があれば教えてください。
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
【頭皮マッサージ】

「スマートフォンで目を酷使している現代人は頭皮が硬くなっていることが多く、こり固まった頭皮は血流を良くしてあげることでスッキリと改善します。
精油は血流をUPさせる『ローズマリー』や、育毛に良いといわれる『イランイラン』、頭痛には『ペパーミント』がおすすめ。
1%濃度で精油をベースオイルで希釈したら、頭皮を全体的に動かしながらもみほぐし、中央に向かって圧をかけるようにマッサージしていきます。力加減は痛気持ちいいぐらいがベスト。ストレスによって強ばった頭皮は緩みリラックス効果もあるので、是非習慣にしていただきたいマッサージです。
またオイルによって髪にべたつきが出るため、マッサージはシャンプー前に行うようにしてください。」
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
【朝のシャワー】

「朝起きられなくてつらいという人におすすめなのが、活動モードへのスイッチを入れてくれる朝のシャワー。朝、シャワーを浴びることによって、副交感神経から交感神経へ切り替わりやすくなり、スッキリと1日のスタートが切れます。
精油を足元のタイルに1,2滴落としたら、熱めの41~42℃の温度で浴びます。足元からふんわりと香る精油が心地よく、また『ペパーミント』や『レモン』などのすっきり系の香りは、清涼感があるので一気に目が覚めますよ。」

【就寝時】

「ストレスでガチガチに緊張している人は、血管が収縮しやすいことからなかなか寝付けなかったり、冷え性の人は冷えによって身内部の体温が下がりにくいのでよけい眠れないのです。
リラックスに良いといわれる『柚子』や『ヒノキ』の香りを嗅ぐと、“沈静効果”といってリラックスの神経が働くので、血管が広がり血流も良くなります。血流が良い状態の人は眠りの質もいいんですよ。徐々に内部体温は下がり眠りに入りやすくなっていきます。
一番手軽に始められるのが、精油を垂らしたティッシュを枕元に置いておく方法。ふんわりと香らせるのがポイントです。とても簡単な方法ではありますが、脳は香りにすぐ反応をする性質があるため、鼻近くへはあまり近づけすぎないようにし適度な距離を保つようにしてください。」

女性を穏やかに導く、デリケートゾーンのケア

仕事やプライベートに、様々な変化の中を生きる女性たち。他人と自分を比べては悩み、たまに女性であることが億劫になったりするときもあります。そんなちょっとトゲトゲした自分に優しく、穏やかな気持ちへ導くストレスケアがあれば教えてください。
植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
「現代女性は自分への評価が厳しい傾向にあり、なかなか自分を認めることが難しかったりしますよね。実はストレスケアには“自己肯定感”はとても大切で、自分が女性であること、女性として大切な存在だということを、改めて自分自身の体へ教えてあげてください。
そこでおすすめしたいのがデリケートゾーンのケア。顔や髪は念入りにケアしていても、デリケートゾーンのケアにまで目を向けられていない女性は多くいます。外見以上に大事な部分ということを体は一番分かっているので、毎日1分でも気持ちを向けてあげることが大切です。

デリケートゾーンをケアする際には専用のものを選んでください。できれば天然の香りのものがおすすめです。ウォッシュを泡立てたら、1回深呼吸しゆっくりと香りを感じます。気持ちと同時に身体も緩めることができますよ。洗うときもせかせかと早く済ませてしまうのではなく、自分の身体を優しく撫でるようにゆっくりと洗ってくださいね。」

女性である喜びや女性に生まれたことを楽しむ上で、大事なデリケートゾーンのケア。ちょっと今の自分はトゲトゲしているなと感じているのなら、今まで目を向けてこなかったケアを日々の習慣として取り入れてみませんか?
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100%天然の精油を使っている”アンティームオーガニック”の商品には、女性ホルモンを高める香りが入っているので、ストレスによってホルモンバランスが乱れがちの人に効果的です。

植物の力で心地よい自分へ

植物の力を借りて、フィトテラピーで予防する―2月の不調「ストレス」
ストレス社会を生きる女性にとって予防医学でもある植物療法は、自身の体と心の声を聞くための“お守り”のような存在だと南上先生は話します。
イライラを感じたらすぐ飲めるハーブティーや、体の強ばりを緩めリラックス効果のある香りなど、植物は力強くそして緩やかに、私たちの不調を整える手助けをしてくれます。
溜まったストレスから目をそらしいつか起こる不調を待つのではなく、ちゃんと自分事だと受け止め、上手にストレスをコントロールできるようになれば、本当の意味で自分を守ることにも繋がるはずです。
本来の健康的な自分は、今よりもっと穏やかで心地が良いものです。忙しい毎日に少しだけ植物の力を借りながら、これから始まる暖かな春の訪れを心待ちにしましょう。

プロフィール

南上夕佳

体調を崩したことをきっかけに植物療法士の資格を取得。ルボア フィトテラピースクールの副代表として講義及び講師育成を行うと同時に、女性のパーツケアブランド「アンティームオーガニック」のインストラクターも務める。著書に『自然ぐすり生活』がある。
ルボア フィトテラピースクール
公式HP
南上 夕佳 Yuka Nanjo / 植物療法士(@yuka_nanjo131)
公式Instagram

illustrator/小池ふみ

Fumi Koike(@fumi_koike)
公式Instagram

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