歴史とモダンが融合する陽気な国『イタリア』
イタリアワインの特徴とは
土着品種とは、その土地で育った固有の遺伝子をもつ品種のこと。「カルベネ・ソーヴィニヨン」や「シャルドネ」などは世界で栽培されていますが、イタリアを代表するワイン「キャンティ」の原料である「サンジョヴェーゼ」は、生産量のほとんどをイタリア国内で占めています。イタリアワインの多くが土着品種で造られているのが、他の産地との違い。地産地消意識の高い国民性といえるのかもしれません。
イタリア3つの地域の代表品種を知る
有名ワインを輩出する冷涼な「北部」

ネッビオーロ(Nebbiolo)
バルベーラ(Barbera)
ドルチェット(Dolcetto)
トレッビアーノ(Trebbiano)
北部の注目ワイン『バローロ』&『バルバレスコ』
独自の文化が存在する「中部」

サンジョベーゼ(Sangiovese)
トレッビアーノ・トスカーノ(Trebbiano Toscano)
中部の注目ワイン『キャンティ』
前者はキャンティ地方で古くから造られていたもので、サンジョベーゼ種を80%以上使う規定があります。一方後者は周辺地区で造られているもので、サンジョベーゼ種70%以上が使用規定。
味わいは酸味と渋みのバランスが良く、地元イタリア料理にはぴったり。
太陽の恩恵を受けた温暖な「南部」

アリアニコ(Aglianico)
ネレッロ・マスカレーゼ(Nerello mascalese)
南部の注目ワイン『エトナワイン』
イタリアワインの『格付け』を知る

D.O.P.(保護原産地呼称ワイン)
I.G.P.(保護地理表示ワイン)
Vino(テーブルワイン)
さぁ、イタリアワインを飲んでみよう!
北部のおすすめワイン
テッレ・ダ・ヴィーノ・バローロ
プロドゥットーリ・デル・バルバレスコ
バルバレスコ地区で優良の年といわれる2016年の逸品です。イチゴやイチジク、バラのような香りの後に、バニラやシナモンのフレーバーが優美。程よい酸味とタンニンが上品に纏いエレガントに仕上がっています。たっぷりのトマトを使った煮込み料理とともにどうぞ。
トレッビアーノ・ダブルッツォ
トレッビアーノ100%の辛口白ワイン。桃やビワなどの果実の香りに、白い花やライムの爽やかな香りが続きます。芳醇な果実味が広がり、爽やかなミネラルが感じられる味わい。コスパに富みデイリーに飲める一本です。白身魚のカルパッチョや生ハムに合わせるとぴったり。
中部のおすすめワイン
キャンティ・クラッシコ・アマ
カステッロ・ディ・アマは、キャンティ・クラッシコ最高峰の生産者。濃いビロードのような色に、チェリーやイチゴといったベリーの香り。口に含んだ時の程よいタンニンと味わいの深さがくせになる一本です。「美味しいキャンティが飲みたい」と思ったらこれを選べば間違いありません。
キャンティ・デル・バローネ・リカーゾリ

1000年の歴史を持つリカーゾリ家の名門ワイナリー。開栓直後はチェリーやベリーの甘い香りが立ちますが、飲むうちにキャンティならではのしっかりとしたボディを感じることができます。デイリーに飲めるキャンティとしてお手頃なのも魅力ですね。
エスト!エスト!!エスト!!!・ディ・モンテフィアスコーネ

この名前、一度は聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。日本でもおなじみの「エスト・エスト・エスト」。ラテン語で、美味しいワインがここにあるという「ある!」の意味です。辛口でスッキリしており、幅広い料理に合わせられます。地元ローマっ子も日常的に飲むライトなワイン。
南部のおすすめワイン
エトナ・ロッソ
エトナ山の土壌をふんだんに生かした、ミネラル感溢れるエトナワインです。香水のような独特の香りが印象的で、程よい酸と果実味が感じられ、バランスの取れた味わい。ブルゴーニュワインを彷彿とさせるエレガントで洗練された雰囲気が魅力的。
アリアニコ・デル・ヴォルトゥーレ
長靴型のイタリアの土踏まずにあたるバジリカータ州。ここで栽培される土着品種のアリアニコを100%使って造られる濃厚な赤ワインです。どっしりとしたエネルギッシュさを感じますが、後味には重さを感じさせない不思議な魅力があります。肉感のあるミートソースや赤身のステーキに良く合いますよ。
ピエトラドルチェ・アルキネーリ・エトナ・ビアンコ

エトナワインは白でも定評があります。こちらはエトナの土着品種で、標高850mに位置する「カリカンテ」種を100%使用した辛口白ワイン。完熟した果実やフローラルな花の香りに満ちて、ミネラルと酸のバランスが絶妙!と愛好家にも絶賛される一本です。
完熟した「ネッビオーネ」種を18~24カ月かけて熟成。プラムやラズベリー、アーモンドの香りが感じられ、口に含むと瑞々しく柔らかな舌触りが魅力です。偉大なワインの王様といえる力強い味わいを堪能してみてください。