この春はじめたい「新しいわたし」
新生活がスタートするこの時期は、環境が変わっても変わらなくても、何か新しいことをはじめてみたくなるもの。新しい花や生命が芽吹く春という季節は、私たちの新しい才能や好奇心もむくむくと萌え出てくる季節なのかもしれません。
昨年12月にキナリノにてご紹介したスパークリングワイン試飲会で「リーズナブルでもびっくりするような美味しいワインがある」ことを知ったことをきっかけに、もう少しワインについて知りたくなった編集部は、イオンリカー四谷店にお邪魔することに。
迎えてくださったのは、シニアワインエキスパートの髙橋さん
友人に誘われて何気なく出かけたワイナリーツアーがきっかけで、取得がとても困難であると知られる「シニアワインエキスパート」の資格をとるに至った髙橋さん。そもそもワインにハマったきっかけは「これは年齢・性別を超えて友だちになれる凄いツールだ!」というひらめき。「ワインという共通の趣味をきっかけに友だちになれる」そんな、人と人とをダイナミックにつなぐ、ワインの魅力にとりつかれたといいます。
※シニアワインエキスパートとは
一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)の呼称資格である「ワインエキスパート」の上位資格。
一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)の呼称資格である「ワインエキスパート」の上位資格。
「この春、ワインを語れるオトナになりたい」そう思ってお話を聞きに行った私たちですが、ワインについては「赤と白がある」くらいしか知らない状態。「まず、ワインの味は①渋味 ②酸味 ③果実味 の3つの軸があるので、自分がどの味が好きなのかを知ることからはじめるといいですよ」と髙橋さん。
たとえば白ワインだとシャルドネとソーヴィニヨン・ブランという代表的なブドウ品種が2種あるので、これをフランス、アメリカなど産地ごとに飲み分けていくことで自分の好みが見つけやすいのだといいます。
たとえば白ワインだとシャルドネとソーヴィニヨン・ブランという代表的なブドウ品種が2種あるので、これをフランス、アメリカなど産地ごとに飲み分けていくことで自分の好みが見つけやすいのだといいます。
今注目は「オーガニックワイン」
ワインの世界は広くて奥が深いので、髙橋さんは今でも店頭で「おいしい発見」をし続けているのだそう。そんな髙橋さんが今もっとも注目しているのは「オーガニックワイン」。「植物の根が雨水をきゅっと吸い込むように、いいワインはカラダにすっとしみこむ」ように入って、心地よい気分を生み出してくれるといいます。リーズナブルで美味しく、翌日も残りにくいオススメのオーガニックワインを紹介していただきました。
※オーガニックワインとは?
有機農法で栽培したブドウから造られたワインのことで、醸造においても化学物質や添加物に極力頼らず、ブドウの個性を引き出した優しい味わいのワインとなる傾向があります。
有機農法で栽培したブドウから造られたワインのことで、醸造においても化学物質や添加物に極力頼らず、ブドウの個性を引き出した優しい味わいのワインとなる傾向があります。
シチリアの太陽が育てた「突然変異のピノ」
まずは「入荷した分だけ全部売れてしまう」という一本。「いかり肩のボトルは、爽やかな青リンゴの味がすることが多い」というように、ほんのりフレッシュな香り。有名なぶどう品種ピノ・ノワールの突然変異種で、皮が少しピンクがかったものを原材料にしています。皮が厚めなので、味わいがしっかりと濃いのが特徴。「中華料理や、味の濃い料理にとても合います」。
どんな食事にも寄り添うワイン
オーレゼルヴァ シャルドネ(チリ) 本体1,280円(税込1,382円)
「生産者や造り手によって味わいが変わる、ニュートラルなワイン」と紹介されたのはチリ産のシャルドネ。ミネラル感やシトラス感もしっかり楽しめる一本。ワイングラスをくるくる回すことを「スワリング」というらしいのですが、スワリングしていくと「ポンっ」とパインのような新しい香りが出てきます。「なで肩ボトルのシャルドネは、パインのようなこっくり感のある香りが多いですよ」と髙橋さん。
「いつあけても裏切らないのがチリワイン」と語る髙橋さん。歴史と伝統のあるフランスも深みがあってよいのですが、一方で伝統にしばられている一面も。その点チリは非常に実験的な場でもあり、新しいノウハウをどんどん取り入れたワイン造りをしているといいます。「チリワインを飲むとワインの未来がわかる」とも。
The 赤ワインのカベルネ ソーヴィニヨン
オーレゼルヴァ カベルネ・ソーヴィニヨン(チリ) 本体1,280円(税込1,382円)
「ほんのり煮詰めたジャムのようなベリー感」が楽しめる一本。「ワインはあけたその日に飲むのではなく、一週間くらいかけて変化を楽しむのがオススメ」と髙橋さんは語ります。最初は強かったタンニンの渋味が、徐々にバランスよくなっていく。「冬は室温、夏は野菜室に入れて。無理して一本あけるより、何本かのワインを並行して楽しめます」あけたその日に飲みきるのが大変、と思っていた私たちは、とても気楽になったのでした。
抜けるようなベリーのお酒
セッテソリ ネロ・ダヴォラ(イタリア) 本体980円(税込1,058円)
「シチリアらしい果実の凝縮感」が特長というセッテソリ。渋味やすっぱさがほとんどなく、非常に飲みやすい一本。少しだけ温度を上げて飲むと格段においしくなるそうで「手のぬくもりでグラスの周りを温めてから飲むといいですよ」と教えていただきました。
ワインを知ると見えてくる、新しい世界
元々は口下手だったという髙橋さんですが、「大好きなワインをお客さまにすすめていくうちに、すっかり話し上手になれました」といいます。ひとつの「好き」の気づきをきっかけに、髙橋さんの仕事も人生も変えてしまったワイン。「まだまだお客さまから教えられることのほうが多い」と語るその笑顔に、ワインと仕事への妥協のない気持ちを感じました。
「ワインってひとつ大人の階段を上がらせてくれる飲み物だと思います」と髙橋さんは語ります。この春、新しい自分をはじめるにはちょうどいいたしなみ。ワインを選ぶことはとても楽しいことなので、お店で選ぶこと自体を楽めるもの。「おいしかったら今度、感想をぜひお聞かせください」という髙橋さんは、今日もイオンリカー四谷店で大好きなワインをすすめています。
※こちらで紹介したワインは全国のイオンの店舗、ネットスーパーでもお買い求めいただけます。
セッテソリ ピノ・グリージョ(イタリア) 本体980円(税込1,058円)