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【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』

旬の食材を使った和食の献立を紹介する、料理研究家・冨田ただすけさんの『旬の献立』。連載第十一回目は、日本の食卓に秋を運んでくれる魚「さんま」が登場します。シンプルに塩焼きにするだけでも十分美味しいですが、ひと手間かけて混ぜご飯にすると、ひと味違った味わいが楽しめるようです。そんな「さんまの混ぜご飯」を主役に、副菜一品と汁物といった質素ながら満足度の高い今回の献立。お気に入りの土鍋を用意して、どうぞご賞味ください。(2017年09月26日作成)

献立作成・調理・写真:冨田ただすけ(白ごはん.com)文:キナリノ編集部

待ちに待った「さんま」の季節がやってきました

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』
この連載が始まった頃、これから先、季節ごとにどんな食材が登場するのだろうかとイメージを描いたことがあります。まず頭に浮かんだのが「秋=さんま」――漢字で『秋刀魚』と表現されるほど、季節を感じさせる食材であり、素朴な食卓風景や和食の献立にしっくり来る。まさに、連載のコンセプトにぴったりだな…そう思っておりました。

それから季節は巡り、ようやく「さんま」を使った献立案を料理研究家の冨田さんからいただく時機が訪れたようです。さて、どんな献立に仕上がっているのでしょうか。

ずばりコレ!今回用意した「旬」の食材は?

生さんま(秋刀魚)

代表的な“秋の味覚”として庶民の味方であったさんまも、不漁続きで少し高騰気味の様子。ご馳走だと思って、いつも以上に大切に味わいたいですね。

代表的な“秋の味覚”として庶民の味方であったさんまも、不漁続きで少し高騰気味の様子。ご馳走だと思って、いつも以上に大切に味わいたいですね。

冨田さんが考えてくれた「本日の献立(おしながき)」

新米の季節でもあるので、メインはごはんもの。副菜一品と汁物を合わせ、一汁一菜のシンプルながらバランス良くまとめられています。

【主食】さんまの混ぜご飯

塩焼きしたさんまを、薬味と一緒に白ごはんと混ぜ込みます。炊き込むレシピよりも塩焼きっぽさが堪能でき、見た目も華やかに。味わいや香りも一段と良くなります。

【副菜】モロヘイヤのおひたし

つるりとした口当たりのシンプルなおひたし。ねばりと茎のシャキシャキ食感のハーモニーがよく合います。

【汁物】長芋のみそ汁

じっくり火を通した長芋は、お芋らしいほっこりとした食感で、生とは違った美味しさが楽しめます。

副菜には「夏の名残」をおひたしに

夏の食材であるモロヘイヤ。名残を惜しむように、シンプルなおひたしにして味わいましょう。
スーパーなどで買ってきたモロヘイヤは、葉っぱだけでなく茎も美味しく食べられるそう※。ゆで時間が異なるので、葉っぱと茎を分け、茎は下半分を捨てて食べやすい長さに切っておきます。

スーパーなどで買ってきたモロヘイヤは、葉っぱだけでなく茎も美味しく食べられるそう※。ゆで時間が異なるので、葉っぱと茎を分け、茎は下半分を捨てて食べやすい長さに切っておきます。

※家庭菜園で作られたものは毒性が含まれるため茎は食べないようご注意ください

時間差でさっと茹でて漬け込む

先に茎から、続いて時間差で葉を鍋に投入し茹でたら、ざるに上げて冷水へ。ゆで時間はトータルで1分ほどです。水気を切って、合わせたお浸しの地に漬け込み冷蔵庫へ。ぬめりがあるので味がのりやすく、漬け込み時間は20~30分でOK。

先に茎から、続いて時間差で葉を鍋に投入し茹でたら、ざるに上げて冷水へ。ゆで時間はトータルで1分ほどです。水気を切って、合わせたお浸しの地に漬け込み冷蔵庫へ。ぬめりがあるので味がのりやすく、漬け込み時間は20~30分でOK。

ほっこり「冬の予感」をお味噌汁に

冬に旬を迎える根菜は、これからやってくる季節を予感させてくれるもの。

意外?実は味噌汁の具に向いている「長芋」

生で食べるイメージの強い長芋ですが、冨田さん曰く、里芋などに比べて皮も剥きやすく「普段の味噌汁の具にぴったり」とのこと。半月切りにしたら、そのままじっくり火を通します。油揚げとともにシンプルなお味噌汁にしていきます。

生で食べるイメージの強い長芋ですが、冨田さん曰く、里芋などに比べて皮も剥きやすく「普段の味噌汁の具にぴったり」とのこと。半月切りにしたら、そのままじっくり火を通します。油揚げとともにシンプルなお味噌汁にしていきます。

〈白ごはん.com〉ではたっぷりの刻みねぎを合わせたレシピが紹介されていますが、今回は他のメニューで使うため三つ葉へアレンジ。グリーンが入ることで彩りが良くきれいな仕上がりに。

〈白ごはん.com〉ではたっぷりの刻みねぎを合わせたレシピが紹介されていますが、今回は他のメニューで使うため三つ葉へアレンジ。グリーンが入ることで彩りが良くきれいな仕上がりに。

さて、いよいよ本日の主役「さんまの混ぜご飯」の登場です

工程は多く感じるかも知れませんが、なんといっても今回の献立の主役。塩焼きの状態で売られているものを買ってきても作れるので、キッチンで魚が焼けなかったり時間がなかったりしても是非一度作ってみて。

まずは「さんまの塩焼き」を用意

用意するさんまの目安量は、ごはん2合に対して2尾あると具沢山に。焼く前にまず、切り込みを入れます。火通りが良くなるだけでなく、身もほぐしやすくなります。冨田さんのおすすめは「横一文字」。皮も一緒にきれいに取れて便利だそう。塩を身の両面にまんべんなく振っておきます。

用意するさんまの目安量は、ごはん2合に対して2尾あると具沢山に。焼く前にまず、切り込みを入れます。火通りが良くなるだけでなく、身もほぐしやすくなります。冨田さんのおすすめは「横一文字」。皮も一緒にきれいに取れて便利だそう。塩を身の両面にまんべんなく振っておきます。

魚焼きグリルを使うときは、あらかじめサラダ油をさっと塗り、2~3分空焼きしておくと網にくっつきにくくなります。中火で様子を見ながら焼いていきます。

魚焼きグリルを使うときは、あらかじめサラダ油をさっと塗り、2~3分空焼きしておくと網にくっつきにくくなります。中火で様子を見ながら焼いていきます。

ほぐして、ほぐして、ほぐす!

焼きあがったらバットなどに取り出して、お箸で身を丁寧にはがして、食べやすい大きさのほぐし身にしていきます。

焼きあがったらバットなどに取り出して、お箸で身を丁寧にはがして、食べやすい大きさのほぐし身にしていきます。

丁寧に、丁寧に…途中つまみ食いしたくなる気持ちを必死で抑えて…

丁寧に、丁寧に…途中つまみ食いしたくなる気持ちを必死で抑えて…

もうひとつの具材「薬味」も用意

混ぜ込む基本の薬味は「ねぎ」と「生姜」。それぞれ刻みねぎとせん切りにしておきます。今回は、さらに薬味たっぷりと豪華に「みょうが」と「大葉」も用意。どれも切ったら水にさらすので、小回りのきく薬味俎板があると便利そう。

混ぜ込む基本の薬味は「ねぎ」と「生姜」。それぞれ刻みねぎとせん切りにしておきます。今回は、さらに薬味たっぷりと豪華に「みょうが」と「大葉」も用意。どれも切ったら水にさらすので、小回りのきく薬味俎板があると便利そう。

水切りをした薬味たちは、基本の薬味(刻みねぎ、しょうが)と、お好みでトッピングするものとで分けておきます。

水切りをした薬味たちは、基本の薬味(刻みねぎ、しょうが)と、お好みでトッピングするものとで分けておきます。

土鍋で白ごはんを炊きましょう

新米が出回り、お米の美味しい季節。せっかくだから土鍋を使って、いつもとはひと味違った美味しさを実感してみませんか?

ふっくら炊くための基本――浸水

お米は研いだらボウルなどで真っ白に濁るまで水に浸けておきます。浸水したらざるにあげて、土鍋に移し水を加えて炊いていきます。混ぜご飯にするときは少しだけ硬めに炊いたほうが美味しいので、米2合に対して水は350~400mlがおすすめ。

お米は研いだらボウルなどで真っ白に濁るまで水に浸けておきます。浸水したらざるにあげて、土鍋に移し水を加えて炊いていきます。混ぜご飯にするときは少しだけ硬めに炊いたほうが美味しいので、米2合に対して水は350~400mlがおすすめ。

沸騰したら弱火で約15分

中火で10分ほど経つと沸騰してきます。慣れないうちは蓋をとって目視で確認してもOK。それから弱火にして約15分炊いていきます。熱を逃がさない土鍋だから弱火でも大丈夫なんだとか。

中火で10分ほど経つと沸騰してきます。慣れないうちは蓋をとって目視で確認してもOK。それから弱火にして約15分炊いていきます。熱を逃がさない土鍋だから弱火でも大丈夫なんだとか。

火からおろして、蒸らす

蓋をあけてみて水気が残っていないことを確認したら火からおろして10分蒸らします。おろす前に中火に戻して10秒ほど加熱すると、より効果的。ふっくら美味しい土鍋ごはんが完成です!

蓋をあけてみて水気が残っていないことを確認したら火からおろして10分蒸らします。おろす前に中火に戻して10秒ほど加熱すると、より効果的。ふっくら美味しい土鍋ごはんが完成です!

仕上げは是非テーブルの上で

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』
炊き上がったごはんは土鍋ごとテーブルへ。最後の仕上げはみんなの目の前で行いましょう。食卓に佇む土鍋はとってもフォトジェニック!わくわく気分も盛り上がりますね。

さんまと薬味を混ぜ込むだけ!

蓋をとって全体を混ぜ余分な水分を飛ばしたら、ほぐしたさんまの身と、薬味(刻みねぎ、しょうが)を混ぜ込みます。

蓋をとって全体を混ぜ余分な水分を飛ばしたら、ほぐしたさんまの身と、薬味(刻みねぎ、しょうが)を混ぜ込みます。

味を見ながら醤油を調節

さんまの塩加減もあるので、味見をしながら醤油を加えて混ぜていきます。アツアツのごはんの熱で軽く火が通るため、薬味特有のくせが落ち着き、子どもの味覚でも食べやすそう。

さんまの塩加減もあるので、味見をしながら醤油を加えて混ぜていきます。アツアツのごはんの熱で軽く火が通るため、薬味特有のくせが落ち着き、子どもの味覚でも食べやすそう。

“今日はご飯が主役だね!”みんなで楽しく「いただきます!」

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』
塩焼きにしたさんまの美味しさと、土鍋で炊いたごはんの美味しさが混ざり合い、たっぷりの薬味で風味がとっても豊か。お好みで「みょうが」や「大葉」をトッピングすれば、さらに華やかなご馳走に。

つるりとしたモロヘイヤのおひたしと、ほくほくとした長芋の味噌汁。それぞれ違った食感が楽しめて、一汁一菜のシンプルな献立でも十分すぎるほど満足できそう。

サイト名に『白ごはん.com』と名付けるだけあって、冨田さんのご家族はみんな揃ってごはんが大好き。気がついたら今回のように、ご飯が主役の献立になるときも多いそうです。

今年のさんまは、新米とお気に入りの土鍋を用意して、ひと味違った“贅沢な美味しさ”を楽しんでみませんか?

今回ご紹介したレシピ

さんまと薬味の混ぜご飯

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』

モロヘイヤのおひたし

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』

長芋のみそ汁

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
vol.11-“塩焼き”の先にある贅沢。『さんまの混ぜご飯』

料理研究家・冨田ただすけ

大学卒業後、食品メーカー勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。
忙しい現代の家庭環境のなかでも、作り手の心のこもった、素朴で体にしみ込むような家庭料理を大切にしてほしいという思いから、家で作りやすい和食レシピを考案し、届けている。和食レシピサイト「白ごはん.com」運営。近著に『2皿で完結!和のラクうま定食』『冨田ただすけの和定食』などがある。

大学卒業後、食品メーカー勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。
忙しい現代の家庭環境のなかでも、作り手の心のこもった、素朴で体にしみ込むような家庭料理を大切にしてほしいという思いから、家で作りやすい和食レシピを考案し、届けている。和食レシピサイト「白ごはん.com」運営。近著に『2皿で完結!和のラクうま定食』『冨田ただすけの和定食』などがある。

■食器類クレジット
【東屋】(混ぜご飯)伊賀 飯椀 石灰・松灰木箸印判箸置 一本・ありがとう/(土鍋)伊賀 布袋鍋 石灰(中)/(しゃもじ)宮島 六寸半/(しゃもじ受け)伊賀 丸湯呑 呉須鉄十草薬味俎板 長角/(さんまのほぐし身、薬味)光春 とり皿 杵灰
【TIME & STYLE】(味噌汁)TSUBAKI 椀 端反椀 溜塗・朱塗

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