冨田ただすけさんの「旬の献立」
【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチのカバー画像

冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』

献立作成・調理・写真:冨田ただすけ(白ごはん.com) 文:キナリノ編集部

旬の食材を使った和食の献立を紹介する、料理研究家・冨田ただすけさんの『旬の献立』。連載第九回目は、暑い時季だからこそ美味しい――ある意味“旬”を迎えた「ビール」を楽しむための献立をご紹介します。数あるメニューのなかから選ばれた『豚キムチ』をメインおかずに、夏野菜を使ったおつまみも登場。お酒が好きな冨田さんならではの、こだわりが詰まったお品書きにはビール党のパパもきっと大満足するはず。今夜は、おうちで“暑気払い”しませんか?どうぞ、キンキンに冷えたビールとともにご賞味ください。

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2017年07月25日作成

暑いから、美味しい。夏はビールの季節です。

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』
7月下旬は一年のうちで最も暑さが厳しい時期。うだるような暑さに、へこたれそうになりながら家路につけば「とりあえずビール!」――大人のみなさんは、もしかするとそんな毎日を送っているのではないでしょうか。

年中いつでも飲めるけれど、暑ければ暑いほど美味しく感じるビールは、まさに今が「旬」。そこで、今回は料理研究家の冨田ただすけさんに、ビールをたっぷり堪能すべく「ビールありき」で献立を考えてもらいました。

おつまみ何作る?今回用意した「旬」の食材は?

ビールのおつまみと言えば定番メニューは色々とありますが、せっかくだから旬の食材をとりいれて、季節感のある“粋”な晩酌タイムを楽しんでみませんか。

枝豆、なす

ビールのお供に、やっぱりハズせない食材が「枝豆」。定番のおつまみだけに、ビールの美味しい夏に旬を迎えます。なすは代表的な夏野菜としてお馴染み。どちらもスーパーなどで簡単に手に入りますね。

ビールのお供に、やっぱりハズせない食材が「枝豆」。定番のおつまみだけに、ビールの美味しい夏に旬を迎えます。なすは代表的な夏野菜としてお馴染み。どちらもスーパーなどで簡単に手に入りますね。

お気に入りのビール

今夜の献立に欠かせないビールも、お忘れなく。愛犬「ちゃこ」ちゃんのお散歩ついでに、ご近所の酒屋でお気に入りの瓶ビールを買うのが、冨田さんの定番コースだそう。

今夜の献立に欠かせないビールも、お忘れなく。愛犬「ちゃこ」ちゃんのお散歩ついでに、ご近所の酒屋でお気に入りの瓶ビールを買うのが、冨田さんの定番コースだそう。

冨田さんが考えてくれた「本日の献立(おしながき)」

今回はビールを飲みながら食べることを前提としているので、汁物は用意しなくてOK。調理中にキッチンがなるべく暑くならないように…嬉しい工夫も詰まった献立になっています。

【主菜】豚キムチ

冨田さんが高校生の頃、よく友人に振舞っていたという思い出のメニュー。レシピの改良を重ね辿りついた「ばっちり味が決まる!」作り方をご紹介いただきます。

【副菜】焼き枝豆

塩茹でするのではなく、魚焼きグリルを使って「焼く」レシピ。同じ枝豆でもこんなに違うんだ…と驚く方も多いとか。

【副菜】レンジ蒸しなすの黒胡椒みそがけ

ネーミングの通り、電子レンジを活用する時短レシピ。シンプルな材料で簡単に作れる「みそだれ」とは相性抜群の組み合わせ。

【主食】わかめごはん

下味をつけたわかめを混ぜ込む、簡単まぜごはん。懐かしの給食メニューを、ちょっと贅沢にしたような一品。今回はおにぎりにします。

夏場のキッチンは暑くてイヤ!涼しく調理しませんか?

ムシムシとしたキッチンで料理をするのは辛いもの。熱気をなるべく押さえながら調理することも、工夫次第で叶うんです。

茹でずに「焼く」から下ごしらえにひと工夫

「焼き枝豆」は塩茹でをしないので、どうやって塩を効かせるか――そのための下ごしらえとして、まずは枝豆の両端をキッチンバサミなどで切り落とします。

「焼き枝豆」は塩茹でをしないので、どうやって塩を効かせるか――そのための下ごしらえとして、まずは枝豆の両端をキッチンバサミなどで切り落とします。

浸けて馴染ませたら、魚焼きグリルへ

そして濃いめの塩水に30分~1時間ほど浸けて馴染ませます。多少の手間ですが、いつもの枝豆とは違う美味しさに出会うためには大切なポイント。魚焼きグリルにアルミホイルを並べたら、弱めの中火で焼いていきます。湯気でキッチンが暑くなることもないので快適!

そして濃いめの塩水に30分~1時間ほど浸けて馴染ませます。多少の手間ですが、いつもの枝豆とは違う美味しさに出会うためには大切なポイント。魚焼きグリルにアルミホイルを並べたら、弱めの中火で焼いていきます。湯気でキッチンが暑くなることもないので快適!

焼き色がついて、ほのかに香ばしいにおいも

10分ほど焼くと、表面に焼き色が。火が通っているか確認して取り出せば完成です。香ばしいにおいに、早くも食欲をそそられそう。

10分ほど焼くと、表面に焼き色が。火が通っているか確認して取り出せば完成です。香ばしいにおいに、早くも食欲をそそられそう。

レンジで蒸すから時短にも◎

なすを手軽に蒸すなら、電子レンジがとっても便利。皮をまるっと剥いて、さっと全体に水をかけたらラップで包みます。600Wのレンジで2分くらい加熱すれば、クタクタに柔らかくなっているはず。冷めたら食べやすい長さにカットしておきましょう。

なすを手軽に蒸すなら、電子レンジがとっても便利。皮をまるっと剥いて、さっと全体に水をかけたらラップで包みます。600Wのレンジで2分くらい加熱すれば、クタクタに柔らかくなっているはず。冷めたら食べやすい長さにカットしておきましょう。

材料はたった3つ!火を使わず作れる、スパイシーな「みそだれ」

なすと相性抜群の味噌をベースに、砂糖と黒胡椒を混ぜるだけで作れる特製のみそだれ。粗びき黒胡椒は意外とたっぷり入れるので、ちゃんと量って確認を。スティック野菜などにも合い、1ヶ月ほど冷蔵保存できるので多めに作っておいても良さそうです。

なすと相性抜群の味噌をベースに、砂糖と黒胡椒を混ぜるだけで作れる特製のみそだれ。粗びき黒胡椒は意外とたっぷり入れるので、ちゃんと量って確認を。スティック野菜などにも合い、1ヶ月ほど冷蔵保存できるので多めに作っておいても良さそうです。

黒胡椒みそだれの作り方

主役のわかめは「生食用のボイルわかめ」を

「わかめごはん」の主役であるわかめは、乾燥わかめを戻しても、塩蔵わかめを塩抜きして使ってもOKですが、せっかくだから生食用の刺身わかめがおすすめ。手間もかからず、食べ応えも出ます◎

「わかめごはん」の主役であるわかめは、乾燥わかめを戻しても、塩蔵わかめを塩抜きして使ってもOKですが、せっかくだから生食用の刺身わかめがおすすめ。手間もかからず、食べ応えも出ます◎

刻んだわかめに、塩、醤油、砂糖で下味をつけたら、炊き立てご飯に混ぜ込みます。このときに、白ゴマも併せてたっぷりと。市販の手軽な「わかめごはんの素」もありますが、とっても簡単に美味しくできるので、ぜひ自身で作ってみて。

刻んだわかめに、塩、醤油、砂糖で下味をつけたら、炊き立てご飯に混ぜ込みます。このときに、白ゴマも併せてたっぷりと。市販の手軽な「わかめごはんの素」もありますが、とっても簡単に美味しくできるので、ぜひ自身で作ってみて。

みそだれをかけ、涼しげなガラスの器に盛り付けた「レンジ蒸しなす」には、刻んだみょうがで爽やかさをプラス。そのまま冷蔵庫で冷やしておきましょう。「わかめごはん」はつまみやすく、少し小ぶりなおにぎりに。

みそだれをかけ、涼しげなガラスの器に盛り付けた「レンジ蒸しなす」には、刻んだみょうがで爽やかさをプラス。そのまま冷蔵庫で冷やしておきましょう。「わかめごはん」はつまみやすく、少し小ぶりなおにぎりに。

メインだけは食べる前にパパッと仕上げましょう。

ここまではほとんど火も使わず、キッチンは快適。そして、冷めても美味しく食べられるものばかりなので先に用意しておきます。メインの「豚キムチ」だけは食べる直前に一気に作りましょう。

プラス食材でグッと味わいが変わる

豚肉、キムチ以外の材料で是非用意したい食材が「ニラ」と「生姜」。風味が立ち、味わいがグッと良くなります。もやしも、より食感が楽しめる「豆もやし」を選ぶのが冨田さんのこだわり。

豚肉、キムチ以外の材料で是非用意したい食材が「ニラ」と「生姜」。風味が立ち、味わいがグッと良くなります。もやしも、より食感が楽しめる「豆もやし」を選ぶのが冨田さんのこだわり。

「ばっちり味が決まる」コツは、キムチの味に頼らないこと!

豚キムチはキムチの味付けに頼りがちですが、お肉と野菜を炒めて醤油味を軽くつけてから、キムチとニラを合わせると味がしっかりと決まってくれます。いつも味がバラバラ…という方は試してみて!

豚キムチはキムチの味付けに頼りがちですが、お肉と野菜を炒めて醤油味を軽くつけてから、キムチとニラを合わせると味がしっかりと決まってくれます。いつも味がバラバラ…という方は試してみて!

盛り付けるお皿に冨田さんは黒をチョイス。キムチの赤や、ニラの緑が鮮やかに映えて美しく、そして大人っぽい落ち着いた雰囲気も演出してくれますね。

盛り付けるお皿に冨田さんは黒をチョイス。キムチの赤や、ニラの緑が鮮やかに映えて美しく、そして大人っぽい落ち着いた雰囲気も演出してくれますね。

ビールを注いだら「いただきます!」

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』
キンキンに冷やしたビールをグラスに注いだら、まずはグッと飲んでプハ~。いつもの枝豆とひと味違う、「焼き枝豆」のほっこりとした香ばしさに、ビールの味わいも不思議と美味しく感じます。ピリリとスパイシーな「みそだれ」や「豚キムチ」は食欲を刺激し、ビールはもちろん、ごはんもすすむ!

夏バテ気味の身体に、スタミナ回復とほろ酔い心地のリラックスを与えてくれるひととき――今夜、ビールを用意してパパをおもてなししてみてはいかがでしょうか?

今回ご紹介したレシピ

豚キムチ

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』
豚キムチの作り方

焼き枝豆

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』
焼き枝豆の作り方

レンジ蒸しなすの黒胡椒みそがけ

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』
レンジ蒸しなすの黒胡椒みそがけの作り方

わかめごはん

【連載】冨田ただすけさんの「旬の献立」
Vol.9-ビールが美味い!パパも喜ぶ、絶品『豚キムチ』
わかめごはんの作り方

料理研究家・冨田ただすけ

大学卒業後、食品メーカー勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。
忙しい現代の家庭環境のなかでも、作り手の心のこもった、素朴で体にしみ込むような家庭料理を大切にしてほしいという思いから、家で作りやすい和食レシピを考案し、届けている。和食レシピサイト「白ごはん.com」運営。近著に『2皿で完結!和のラクうま定食』『冨田ただすけの和定食』などがある。

大学卒業後、食品メーカー勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。
忙しい現代の家庭環境のなかでも、作り手の心のこもった、素朴で体にしみ込むような家庭料理を大切にしてほしいという思いから、家で作りやすい和食レシピを考案し、届けている。和食レシピサイト「白ごはん.com」運営。近著に『2皿で完結!和のラクうま定食』『冨田ただすけの和定食』などがある。

白ごはん.com:おもてなしから基本まで いちばん丁寧な和食レシピサイト
おもてなし料理のレシピから和食の基本(定番ごはん・おかず)の作り方まで紹介。いちばん丁寧な和食レシピサイトです。
■食器類クレジット
【東屋】(豚キムチ)海鼠釉 9寸皿/(おにぎり)伊賀 長角皿 松灰/(ビール)コップ/(取り皿)印判小皿
【iittala】(レンジ蒸しなす)Flora ボウル100mm
【木屋】打ち出しフライパン 260mm
【graf】三角箸

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