伝統の国イギリスの質実剛健な家庭料理を味わう
朝食
イギリスの朝はここから始まる「イングリッシュ・ブレックファースト」
ソーセージやベーコンなどの肉類、卵料理、ベイクドビーンズ、トマト、マッシュルーム、ブラックプディング、トーストなどが主な食材として並ぶプレートは、量・質ともにボリューム満点。紅茶とともにいただきます。
イングリッシュ・ブレックファーストを手軽に日本でも食べたい方は、マフィンでアレンジしてみては。
昼食
素朴に美味しい、英国の家庭料理「ジャケットポテト」
丸ごと焼いたジャガイモを割って、中身にチーズやビーンズなどのトッピングを加えた簡単メニューの「ジャケット・ポテト（Jacket Potato)」。一般的には、ベイクド・ポテト（Baked Potato)と呼ばれている料理ですが、イギリスではポテトの皮の部分をジャケットと呼ぶため、「ジャケット・ポテト（Jacket Potato)」と呼ばれています。
日本人にとってお米が欠かせないように、イギリス人にとって欠かせないジャガイモを使ったメニューとして、古くからイギリス国民に愛される素朴派料理。学校給食のメニューにも登場する、国民的メニューです。
トッピングを変えれば、飽きのこない美味しさが楽しめます。写真は、トッピングに味噌とお豆を入れた、和風味アレンジのレシピ。
日曜のランチはこれで決まり「サンデー・ロースト」
イギリスの食文化で外せないのは、やはり「サンデー・ロースト(Sunday Roast)」。イギリスの伝統的な日曜のランチメニューで知られ、ローストした肉に、ジャガイモやヨークシャー・プディング（Yorkshire pudding)、茹でた野菜を添えていただきます。
サンデーローストの付け合わせに使われる「ヨークシャー・プディング」。プディングとは言え、日本のプリンの様なものとは全く異なり、シュークリームの皮の様な、柔らかくサクサクとした食感。
たっぷりのグレービーソースをかけていただきます。
夕食
魚介類の旨みが詰まった伝統的イギリス料理「フィッシュ・パイ」
魚介類をホワイトソースで和えたものに、マッシュポテトで上を覆って中身を包み、オーブンで焼いたお料理「フィッシュ・パイ」。パイ生地は使用しませんが、イギリスでは何かで蓋をして焼いたものを基本的には「パイ」と呼ぶため、「パイ」という名が付いています。シーフードの入ったパイを食する習慣は古く、ヘンリー1世のイングランド王室時代からと言われています。
一般的には、フィッシュ・パイに使われる魚介類には、サーモンや、鱈などの白身魚、エビなどが使われます。クリーミーなソースに、魚介類の旨みがぎゅっと詰まったオーブン料理です。
羊肉を使ったボリューム満点の定番料理「シェパーズ・パイ」
イギリスパブランチの定番ミートパイ「シェパーズ・パイ（shepherd’s pie）」。フィッシュ・パイと同じくパイ生地を使用しませんが、パイと呼ばれる伝統料理の一つ。羊肉のマトンやラムを使ったソースの上をマッシュポテトで覆って焼くオーブン料理です。
ひき肉と、みじん切りにした玉ねぎなどの野菜を炒めてソースで煮て、上をマッシュポテトで覆ったら、オーブンで焼くだけ。羊肉が苦手な方は、牛肉でアレンジしてももちろんOKです。
デザート
クリーム好きにはたまらない食後のデザート「トライフル（Trifle）」
スコーンやトフィーに代表される、見た目も味も素朴なデザートが多いイギリスのお菓子たち。そんな中、ひときわ目を引く色鮮やかな可愛いお菓子「トライフル（Trifle）」。カスタード・クリームに、スポンジケーキ・生クリーム・苺などのフルーツ・ジャムなどを、器の中に層状に重ねた甘さたっぷりのデザートです。フルーツとスポンジケーキを下層に、カスタード・クリームや生クリームを上層に重ねるのが一般的。
市販のカステラを使った見た目も可愛い簡単アレンジレシピ「ベリーのトライフル」。
さっぱり目が好みの方には、アレンジ版レシピ「レモンとヨーグルトのトライフル」を。
最後に
イギリスの伝統家庭料理特集、いかがでしたか？手軽に材料の手に入りにくい海外家庭料理と思いきや、十分日本にいても作れる、素朴で栄養たっぷりな料理の多いイギリス家庭料理。いつもの食材でいつもとは少し違ったお料理を楽しみたい時は、イギリス料理メニューを食卓に加えてみてはいかがでしょうか。
イギリスの伝統的な朝食「イングリッシュ・ブレックファースト」。量・質ともにボリュームのある朝食は、中世のイギリス貴族の習慣に遡ります。産業革命時代からは、労働者階級にも、昼間の重労働に耐えるだけのボリュームある朝食を食べる習慣が確立。現在でも、国民的な朝食として、多くのホテルやB&Bなどで定番のメニューとなっています。