『ワインの手引き~フランス編~』ボルドー・ブルゴーニュ、産地の魅力を味わおう

『ワインの手引き~フランス編~』ボルドー・ブルゴーニュ、産地の魅力を味わおう

ワインの名産地と聞くと、「フランス」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。その歴史は長く、独特のワイン評価制度もあります。フランスワインを知ることはワインそのものをよく知ること。これからワインに詳しくなりたいと思ったら、まずはフランスワインから知識をつけていくのが一番の近道です。今回はフランスワインの基本知識とおすすめワインを紹介します。2020年07月02日作成

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世界有数のワイン王国『フランス』

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ワインと聞いて、まず思い浮かべる国は「フランス」ではないでしょうか。フランスはワイン生産量で、イタリアと世界で1位2位を争うワイン大国。世界で知られる高級ワインのほとんどがフランス産です。フランスワインを知っておけば、ワイン選びがもっと楽しくなるはず。ワインに詳しくなるための入門として、産地や格付けなどフランスならではのワインの奥深さを探っていきましょう。

目次

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フランスワインの特徴とは

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フランスは国の全土にワインの生産地があります。他のワイン産出国の多くは、特定の地域でのみ栽培されていることが多いため、国中に生産地があり、それぞれの土壌や気候に合わせて栽培されているのはフランスならではの特徴。そのため、ひとことフランスワインといっても地域ごとに味わいやスタイルが違います。

また古くから、ワインの品質を保持するためにワイン法が設けられ、品質の基準となる“格付け”が定められてきました。今では他の国も格付けを行っているところがありますが、それはフランスの制度を真似たもの。格付け方法は、各生産地ごとに決まりがあるのも特徴です。

フランス2大産地を知る

ボルドー

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「ワインの女王」と称されるボルドーワイン。フランス南西部に広がる温暖なボルドー地域で造られるワインは、どっしりとした長期熟成型のフルボディが多くを占めますが、軽やかな辛口や貴腐ワインなどバリエーションも豊富。 “アッサンブラージュ”と呼ばれる手法で、複数の品種のブドウを混ぜ、重厚ながらも調和がとれた深い味わいのワインが造られます。

ボルドーでは、広大な敷地にブドウ畑と醸造所を備えているワイナリーを“シャトー”と呼びます。“5大シャトー”と呼ばれる最高級ワインを造るシャトーを有する2つの地区を押さえておきましょう。

メドック地区

ボルドーを流れる川の左岸に位置し、5大シャトーのうちの4つが点在する地区。「カベルネ・ソーヴィニヨン」や「メルロー」が栽培され、長期熟成タイプの高級赤ワインが造られます。中でも『シャトー・マルゴー』は、文豪ヘミングウェイが愛飲していたことでも知られており、孫に“マルゴー”の名を付けたという逸話もあるほど。

グラーヴ地区

メドック同様左岸地帯にあり、5大シャトーのうちの1つがあります。「カベルネ・ソーヴィニヨン」を主体としたブドウが栽培されていますが、味わいはメドックよりも軽やかでデイリーに飲めるものも。また白ワインにも定評があり、「ソーヴィニヨン・ブラン」や「セミヨン」の栽培も盛んです。

ブルゴーニュ

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フランス東部の内陸部に位置するブルゴーニュは、ワインの女王ボルドーに対して「ワインの王」と呼ばれています。ボルドーと違い、単一品種のブドウから醸造され、赤ワインなら「ピノ・ノワール」、白ワインなら「シャルドネ」が使われます。辛口白ワインの最高峰といわれる「シャブリ」や、毎年秋に話題になる「ボジョレー・ヌーボー」もブルゴーニュが産地。

ブルゴーニュではブドウ畑を重視しており、格の高い畑は分割され、それぞれに所用者が。同じ畑で造られたブドウであっても、生産者によって違うワインができるため、格付け上位のワインラベルには生産者の名前が印字されているものもありますよ。

中でも、所有している畑で栽培から醸造まですべての工程を行う生産者を“ドメーヌ”といいます。有名なドメーヌには、ボトル1本100万円はするといわれている「ロマネ・コンティ」の名も。

その他の産地と特徴

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ボルドーやブルゴーニュ以外にも、フランスには個性ある産地がまだまだあります。主要な地域を見ていきましょう。

アルザス

北東部、ドイツとの国境付近に位置し、標高が高い寒冷地です。和食との相性も良い上品で繊細な香りの白ワインが多く、品種は「リースリング」が代表格。

ロワール

フランス最長の河川であるロワール川流域には、美しい古城が点在し、風光明媚な景色が広がります。ここでは多彩な品種のブドウが栽培され、「ミュスカデ」などシャープな白や「カルベネ・フラン」といった軽やかで繊細な赤が特徴。

シャンパーニュ

皆さんご存じ「シャンパーニュ(シャンパン)」の生産地です。フランスでは最北部の産地であり、冷涼な気候が特徴。この地で規定に基づいて造られたスパークリングだけが「シャンパーニュ」と名乗れます。

プロヴァンス

温暖な地中海性気候に恵まれ、フランスでも古くからワイン用ブドウが栽培されてきた地域です。生産されるワインの90%近くがロゼワイン。プロヴァンスの暑い夏にしっかり冷やして飲むロゼは至高といえます。

ランドック・ルーション

地中海沿岸からスペインとの国境沿いに位置し、温暖な気候。北部の生産地に比べてリーズナブルでお手軽なワインが造られるのが特徴です。まろやかな白や果実味ある赤は、日常的に楽しめるワイン。

コート・デュ・ローヌ

南部の気温が高く日照時間の長いこの地で造られる赤ワインは、「太陽のワイン」と呼ばれています。主な品種は、引き締まってスパイシーな「シラー」や、たっぷりと果実味を感じる豊潤な「グルナッシュ」。クオリティが高いのに低価格で買えることもこの生産地の魅力です。

フランスワインの『格付け』を知る 

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フランスでは、ワインの品質を保つために、生産地域を細かく限定し規制する制度があります。かつてブドウの不作が続いた時期に、有名産地のワインと偽って粗悪なワインが出回ったことがありました。そこでワインの質を守る法律を設けようと、できたのが「A.O.C.(原産地統制名称)」の認証です。

A.O.C.(原産地統制名称)

A.O.C.の“A”は、フランスで産地を表す呼び方の“アペラシオン(Appellation)”の略。A.O.C.は、産地ごとに品種や栽培方法、醸造の仕方が細かく決められており、全ての項目で基準をクリアしないとこの認証は与えられません。

品質は現在3つに分類することができます。
①産地が表記されていて、その上位カテゴリーに君臨する「A.O.C.(2009年以降はA.O.P.)」
②産地が表記されていて、地元の地酒といった感覚の「I.G.P.」
③産地が表記されておらず、日常用に飲まれる「テーブルワイン(Vin)」

通常①はACワインと呼ばれることが多く、ラベル表記は、「Appellation 産地(地域)名 Controlee」となります。その中でも、地域の範囲が狭ければ狭いほど規定が厳しくなり、格が上がります(※)。
※例えば、ラベルに「Appellation Vouvray(ヴーヴレ) Controlee」とあったら、ロワール地方の、トゥーレーヌ地域のヴーヴレ地区という狭い範囲なので、格付けは上位ということ。日本でいえば、“北海道産のメロン”より“夕張メロン”の方が格上といった意味合い。
さらにフランスでは、それぞれの地域ごとに異なる格付けが存在します。ここでは2大産地であるボルドーとブルゴーニュの格付けを見ていきましょう。

ボルドーは「シャトー」の格付け

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ボルドーではワイナリーである「シャトー」に対する格付けが行われます。

メドック地区では61のシャトーが、1級から5級までランク付けされており、その中の5大シャトーのみ1級の称号が与えられています。2級以下の格付けであっても、実際の等級より高い評価を得ているワインもあり、これを「スーパーセカンド」と呼びます。

ブルゴーニュは「畑」の格付け

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ブルゴーニュは全体で4つのクラスに分類され、畑に対する格付けが行われます。

●グランクリュ(特級畑)・・・最高級ランクのワインを生産
●プルミエクリュ(1級畑)・・・全体の10%ほどの高級ワインを生産
●村名・・・4つの中では生産量が多めで良質なワインを生産
●地方名・・・軽めの庶民的なワインを生産

ランクが低いからといっても質が低いというわけでなく、ワイン初心者の人にとっては重厚な味わいの高価なワインより飲みやすいといえるでしょう。

さぁ、フランスワインを飲んでみよう!

実際に美味しいフランスワインを飲んでみましょう。ネットで気軽に買えるフランス銘醸地ワインを厳選しました。全てA.O.C.(A.O.P.)なので品質はお墨付きです。

ボルドー

メドック レゼルブ スペシアル

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メドック格付け1級の「シャトー ラフィット」を擁するロスチャイルド家が醸したACワイン。カルベネ・ソーヴィニヨン、メルロー種を用いて、12~15か月熟成させることで複雑で重厚な味わいになります。脂身のあるステーキなどと一緒に味わうと、ワインの渋みが脂っこさを調和してくれますよ。

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2,503円〜(税込)
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エコー・ド・ランシュ・バージュ

エコー・ド・ランシュ・バージュ 5,940円(税込)
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人気シャトー「ランシュ・バージュ」のセカンドラベルです。セカンドといってもシャトーを代表するファーストラベルと引けを取らないほどの強靭で芳醇な味わい。しかもファーストの20~30%ほどしか生産されないという希少性の高い一本です。

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プピーユ

プピーユ 4,015円(税込)
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ボルドー右岸にあるマイナーなアペラシオンから突如として現れ、品評会でも話題になった「プピーユ」。有名なワイン漫画に取り上げられたのを機に日本でも人気となり、リピーターも多数いるほど。有機栽培されたオーガニック認証を受けていることもこのワインの特長です。果実味と酸味のバランスが絶妙の味わい!

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ブルゴーニュ

シャブリ プルミエ・クリュ コート・ド・レシェ

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1級畑(プルミエ・クリュ)のシャブリです。造り手のダニエル・ダンプは家族経営の有名な“ドメーヌ”。シャブリならではの力強い酸とミネラルによるしっかりしたボディが特長。それでいて豊富な果実味が堪能できる秀作です。白ワインが好きならぜひとも飲んでほしい1本。

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マコン ヴィラージュグランジュ マニアン

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マコン地域の白ワインの特長でもある、淡い金色がひときわ美しいこちらのワイン。フレッシュで飲みやすく、フルーティーさがあります。焼き魚や鶏肉のさっぱりした料理に1級畑(プルミエ・クリュ)のシャブリです。造り手のダニエル・ダンプは家族経営の有名な“ドメーヌ”。シャブリならではの力強い酸とミネラルによるしっかりしたボディが特長。それでいて豊富な果実味が堪能できる秀作です。白ワインが好きならぜひとも飲んでほしい1本。良く合い、日本人に好まれるタイプ。

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クロズリー デ アルズィエブルゴーニュ ピノ ノワール

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濃いガーネットカラーが印象的なピノ・ノワール。酸味がしっかりしていてきめ細かいタンニンが感じられます。辛口でキレもよく、日常の食事にも合わせやすいデイリーワインです。フルーツやチーズとも好相性。

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その他おすすめ地域のワイン

テュルクハイム アルザス リースリング(アルザス地方)

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キリっとした辛口リースリング100%のアルザス地方らしい白ワインです。蜜リンゴの香りと豊かな果実味を感じるボディは、日常の和食にも、淡白なチーズにもぴったりです。

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シャトー デスクラン ロック エンジェル(プロヴァンス地方)

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ロックエンジェルとは、石(Rock)を含んだ土壌によるミネラル分が得られることからついた名前。淡い色合いでミネラルを感じる香りが特長のロゼ。繊細かつ複雑さが感じられる味わいで、バーニャカウダやクリームコロッケに良く合います。

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プイィ・フュメ(ロワール地方)

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ロワール地方の中でも、白ワイン造りに適した特別な土壌のプイィ・フュメの畑で栽培されたソーヴィニヨン・ブランを使用しています。見た目は繊細な薄黄色をしていますが、その味わいは芯のある強い香りで白ワイン通に好まれます。

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コート・デュ・ローヌ ルージュ シュヴァリエ ダンテルム(コート・デュ・ローヌ地方)

コート・デュ・ローヌ ルージュ シュヴァリエ ダンテルム 2,211円(税込)
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コート・デュ・ローヌの、温暖で豊かな土壌で育ったグルナッシュ、シラーなどを用いて造られた赤。香り豊かでコクのある味わいは、肉料理にぴったり。農薬や化学肥料は使わない自然派栽培で造られているのも安心ですね。

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フランスワインのエチケット(ラベル)の読み方

フランスでは、ワインボトルのラベルを“エチケット”と呼びます。エチケットからはそのワインを知る多くの情報が読み取れ、知っておくとワイン選びに役立ちます。

エチケットに書かれているものは主に以下の9つ。フランスワインの場合、その地域で制定されたワインを名乗るためには、ある種のブドウを何%使わなければならないという決まりがあるため、ブドウ品種は書いていないこともあります。
①原産地
②ワイン名
③ヴィンテージ
④格付け
⑤瓶詰元
⑥アルコール度数
⑦原産国
⑧容量
⑨ブドウ品種
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①原産地
②ワイン名
③ヴィンテージ
④格付け
⑤瓶詰元
⑥アルコール度数
⑦原産国
⑧容量
⑨ブドウ品種

例えば上記のワインであれば、ブルーのラインに「APPELLATION CONTROLEE」とあるので、A.O.C.ワインと分かります。そして地名の次に大きく書かれているのが、生産者のドメーヌである「ピエール・ブレ」です。かなり詳しくなってくると、彼らのワイナリーはブルゴーニュ最多の特級畑を持つ地域にあるので、このワインが上位の格でなくても高品質だろうな、と予想できるようになるかもしれませんよ。

フランスワインを知れば、ワイン通

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世界のワイン好きから愛されるフランスワイン。その魅力は奥深く、知れば知るほどさらに好きになるのではないでしょうか。「今夜はグレービーソースのステーキにするから、ボルドーワインを買っていこうかな」「ピクニックで白ワインを持って行きたいから、アルザス産にしようかな」と自然と思い浮かぶようになったら、あなたはもう“ワイン通”です。

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