「紅茶」初心者さんへ。キホンの話と、各国に伝わる美味しいアイデア

「紅茶」初心者さんへ。キホンの話と、各国に伝わる美味しいアイデア

“プロのような紅茶の知識はなくても、ほんの少しだけこだわりを加えてみたい。”なんて考えたことはありませんか。キホンだけ頭の片隅においておけば、もっと美味しく感じられるかもしれません。例えば、よく耳にするダージリンとアールグレイはどう違うの?や、どうして蒸らすの?など、今さら聞きにくいようなことから世界各国に伝わる紅茶の愉しみ方まで幅広くご紹介します。2020年01月24日作成

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まずは紅茶を知ろう

「紅茶」初心者さんへ。キホンの話と、各国に伝わる美味しいアイデア
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私たちの生活になじみ深い緑茶、烏龍茶、紅茶は、実はすべて同じ茶樹から作られています。それらを分類分けしているのは、“製造法の違い”。茶葉に含まれるタンニンが酸化し、最終段階まで発酵すると紅茶になります。品質に香味に、個性豊かな紅茶たちの美味しさを感じてみませんか。

目次

《紅茶のキホン》産地と茶葉

古くから愛され続けている定番の紅茶「アールグレイ」。アイスティーでいただくのがおすすめのこちらの紅茶は、通常の紅茶にベルガモットで香り付けされており、爽やかですっきりとした柑橘系の香りが堪能できます。紅茶は産地の名前がそのまま銘柄になるのがほとんどですが、「アールグレイ」の名前の由来は、イギリスの元首相である「グレイ伯爵」にちなんだもの。実は、茶葉の産地の名前ではないのです。ではここからは、紅茶で有名な産地やその茶葉についてみてみましょう。
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古くから愛され続けている定番の紅茶「アールグレイ」。アイスティーでいただくのがおすすめのこちらの紅茶は、通常の紅茶にベルガモットで香り付けされており、爽やかですっきりとした柑橘系の香りが堪能できます。紅茶は産地の名前がそのまま銘柄になるのがほとんどですが、「アールグレイ」の名前の由来は、イギリスの元首相である「グレイ伯爵」にちなんだもの。実は、茶葉の産地の名前ではないのです。ではここからは、紅茶で有名な産地やその茶葉についてみてみましょう。

インド(アッサム・カチャール・ダージリン・ドアーズ地方)

インドは、世界最大の紅茶生産国。生産量は多いのですが、それとともに国内消費量も多いため、実は輸出はあまりされていません。日本でインド産の紅茶を見かけたら、それはごく一部の高級品です。
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インドは、世界最大の紅茶生産国。生産量は多いのですが、それとともに国内消費量も多いため、実は輸出はあまりされていません。日本でインド産の紅茶を見かけたら、それはごく一部の高級品です。

なかでももっとも生産量の多い地域は、インド北東部のアッサム・カチャール・ダージリン・ドアーズ地方。また、南インドのニルギリ地方は高地に位置していることから、香り高い良質の紅茶が年間を通じて生産されています。
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なかでももっとも生産量の多い地域は、インド北東部のアッサム・カチャール・ダージリン・ドアーズ地方。また、南インドのニルギリ地方は高地に位置していることから、香り高い良質の紅茶が年間を通じて生産されています。

ダージリン

「ダージリン」は、ストレートティーとしていただくのがおすすめ。日中の直射日光と夜間の低温による寒暖差が激しい東ヒマラヤ山麓によって作られる、豊かなマスカットフレーバーが魅力です。抽出時間を長めに持つことで、より上品な爽やかさが味わえますよ。世界三大紅茶のひとつとして数えられている「ダージリン」は、淡いオレンジ色とその格別な香味から、“紅茶のシャンパン”とも称されています。生産期は3~11月までですが、そのシーズンによって味も香りも大きく違うのが特徴です。
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「ダージリン」は、ストレートティーとしていただくのがおすすめ。日中の直射日光と夜間の低温による寒暖差が激しい東ヒマラヤ山麓によって作られる、豊かなマスカットフレーバーが魅力です。抽出時間を長めに持つことで、より上品な爽やかさが味わえますよ。世界三大紅茶のひとつとして数えられている「ダージリン」は、淡いオレンジ色とその格別な香味から、“紅茶のシャンパン”とも称されています。生産期は3~11月までですが、そのシーズンによって味も香りも大きく違うのが特徴です。

アッサム

「アッサム」は、ミルクティーでいただくのがおすすめ。強い甘みとコク深さが、ミルクのまろやかさとよく合うのです。世界有数の雨量の多い土地で、世界最大の紅茶産地であるアッサム平原から生まれた紅茶である「アッサム」。収穫シーズンは3~11月ですが、クオリティーのピークは6~7月とされています。
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「アッサム」は、ミルクティーでいただくのがおすすめ。強い甘みとコク深さが、ミルクのまろやかさとよく合うのです。世界有数の雨量の多い土地で、世界最大の紅茶産地であるアッサム平原から生まれた紅茶である「アッサム」。収穫シーズンは3~11月ですが、クオリティーのピークは6~7月とされています。

スリランカ(ウバ地区・ディンブラ、ヌワラエリア地区)

紅茶の生産量が世界第3位のスリランカ。実はかつて「セイロン」という国名でした。このことからも、紅茶の普及度がうかがい知れますね。その「セイロン紅茶」の主な産地は、「貿易風」の11~2月の北東モンスーンと、「偏西風」の5~9月の南西モンスーンにより、南東側のウバ地区と西側のディンブラ、ヌワラエリア地区に分かれます。
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紅茶の生産量が世界第3位のスリランカ。実はかつて「セイロン」という国名でした。このことからも、紅茶の普及度がうかがい知れますね。その「セイロン紅茶」の主な産地は、「貿易風」の11~2月の北東モンスーンと、「偏西風」の5~9月の南西モンスーンにより、南東側のウバ地区と西側のディンブラ、ヌワラエリア地区に分かれます。

北東モンスーンは、海から水分を運びます。そして中央山脈の北東斜面に多くの雨を降らせるので、南西斜面のディンブラ地区には乾いた風があたり、生産量が増える仕組み。それに対して南西モンスーンの時期は、コロンボから中央山脈南西部の大茶園は雨期となり、生産量は増えるのです。
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北東モンスーンは、海から水分を運びます。そして中央山脈の北東斜面に多くの雨を降らせるので、南西斜面のディンブラ地区には乾いた風があたり、生産量が増える仕組み。それに対して南西モンスーンの時期は、コロンボから中央山脈南西部の大茶園は雨期となり、生産量は増えるのです。

セイロン

「セイロン」は、ミルクティーやレモンティーなどによく合います。色、味、香りのバランスがとれた端正な紅茶なので、ここは大人っぽくウイスキーで愉しむというのもおすすめですよ。産地の高度によって分かれた品質のちがいを堪能してみても◎
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「セイロン」は、ミルクティーやレモンティーなどによく合います。色、味、香りのバランスがとれた端正な紅茶なので、ここは大人っぽくウイスキーで愉しむというのもおすすめですよ。産地の高度によって分かれた品質のちがいを堪能してみても◎

インドネシア(ジャワ島・スマトラ島)

インドネシアの紅茶は明るい色のフレッシュな香りなことから、スリランカの「セイロン紅茶」に似たものが多いのが特徴。ただ、若干コクが不足しているため、主にブレンド用や増量用に使用されます。
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インドネシアの紅茶は明るい色のフレッシュな香りなことから、スリランカの「セイロン紅茶」に似たものが多いのが特徴。ただ、若干コクが不足しているため、主にブレンド用や増量用に使用されます。

インドネシアは、かつてインド・セイロンと並んで紅茶の一大生産国でした。近年では、ジャワ島とスマトラ島を中心に生産が増え、生産量・輸出量とも再び多くなっています。
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インドネシアは、かつてインド・セイロンと並んで紅茶の一大生産国でした。近年では、ジャワ島とスマトラ島を中心に生産が増え、生産量・輸出量とも再び多くなっています。

ジャワ

インドネシアのジャワ島を産地とする紅茶「ジャワ」は、 フルーツや他の紅茶とブレンドして、アレンジティーを作るのがおすすめです。渋みが少なくクセもないので、ストレートでいただいても飲みやすいのが特徴。さっぱりとした爽やかな味わいで、夏季シーズンは水出し紅茶にしても美味しいですよ。
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インドネシアのジャワ島を産地とする紅茶「ジャワ」は、 フルーツや他の紅茶とブレンドして、アレンジティーを作るのがおすすめです。渋みが少なくクセもないので、ストレートでいただいても飲みやすいのが特徴。さっぱりとした爽やかな味わいで、夏季シーズンは水出し紅茶にしても美味しいですよ。

紅茶を美味しく淹れるポイント

紅茶のキホンの淹れ方は、こちらの手順。

①沸騰したお湯を用意する
②ポットとカップにお湯を注ぎ、全体をあらかじめ温めておく
③温めたポットにティースプーン1杯(2~3g)の茶葉を入れる
④沸騰したてのお湯を勢いよく注ぎ、すぐにフタをして蒸らす
⑤ポットの中を軽くひとまぜし、濃さを均一にする
⑥茶こしを使いながら、最後の一滴までまわし注ぐ
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紅茶のキホンの淹れ方は、こちらの手順。

①沸騰したお湯を用意する
②ポットとカップにお湯を注ぎ、全体をあらかじめ温めておく
③温めたポットにティースプーン1杯(2~3g)の茶葉を入れる
④沸騰したてのお湯を勢いよく注ぎ、すぐにフタをして蒸らす
⑤ポットの中を軽くひとまぜし、濃さを均一にする
⑥茶こしを使いながら、最後の一滴までまわし注ぐ

使用するポット

紅茶を淹れる際、鉄分を含むポットの使用は避けましょう。紅茶のタンニンが鉄分と化合して香味を損なううえ、紅茶の色を黒っぽくしてしまいます。陶磁器か銀製のティーポット、またはガラス製のティーサーバーがおすすめです。

使用する水

紅茶には、汲みたてで空気を多く含んだ軟水を使うのがベターです。お湯は沸騰直後(100℃)のものがよく、ぬるかったり沸騰しすぎたお湯では、紅茶の香気成分が存分に出ないため注意しましょう。

一度に抽出する量

紅茶は、しっかり蒸らすことによって旨みをたっぷりと抽出できます。そのため、緑茶や中国茶のように何度も抽出することは避け、一度きりの抽出でいただきましょう。

蒸らす理由

紅茶を淹れる際に蒸らす(抽出時間をおく)のは、旨みなどを引き出すために重要な工程です。蒸らす作業をすることで、茶葉がポットの中で浮き沈みする「ジャンピング」というものが見られますが、これが美味しさを引き出すポイントになります。

ミルクは温めすぎない

ミルクティーに使うミルクは、沸かすのではなく、電子レンジで20~30秒くらいずつ様子を見ながら温めるようにしましょう。ミルクは70℃以上に沸かすと特有の匂いが出ることがあります。冷たい状態が気になる方は、ミルクピッチャーを湯通ししてから注ぐと◎。また、使うミルクは普通の牛乳が最適です。コーヒー用のクリームは避けるようにしましょう。

世界各地の美味しい愉しみ方

オランダ(ストロープワッフル)

ストロープワッフルとは、かために焼かれた二枚のワッフル(クッキー)の間にキャラメルシロップを挟んだ、オランダのお菓子です。オランダの人達は、このワッフルを紅茶やコーヒーのカップの上に蓋をするように乗せ、温めて食べます。温めることで中のキャラメルが溶け、柔らかいワッフルに。
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ストロープワッフルとは、かために焼かれた二枚のワッフル(クッキー)の間にキャラメルシロップを挟んだ、オランダのお菓子です。オランダの人達は、このワッフルを紅茶やコーヒーのカップの上に蓋をするように乗せ、温めて食べます。温めることで中のキャラメルが溶け、柔らかいワッフルに。

ロシア(ジャム)

ロシアでは、ティーポットで紅茶をとても濃く煮出し、ティーカップ半分ほどまで注ぎます。そこに、「サモワール」という湯沸かし器から熱湯を加えて紅茶の濃さを調整し、ジャムを舐めながら紅茶をいただきます。これが、本場ロシアの「ロシアンティー」です。
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ロシアでは、ティーポットで紅茶をとても濃く煮出し、ティーカップ半分ほどまで注ぎます。そこに、「サモワール」という湯沸かし器から熱湯を加えて紅茶の濃さを調整し、ジャムを舐めながら紅茶をいただきます。これが、本場ロシアの「ロシアンティー」です。

インド(ミルク×スパイス)

世界でも最大級の紅茶生産国であるインド。砂糖を多めに入れて甘く煮出すインド式ミルクティー「チャイ」や、オリジナルブレンドでスパイスを加えるアレンジチャイの「マサラチャイ」がメジャーです。茶葉とともにシナモン、ジンジャー、クローブ、カルダモンなどのスパイスを加えた「マサラチャイ」は、使うスパイスの種類や分量で味が異なるため、お店や各家庭の個性が出る紅茶といわれています。
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世界でも最大級の紅茶生産国であるインド。砂糖を多めに入れて甘く煮出すインド式ミルクティー「チャイ」や、オリジナルブレンドでスパイスを加えるアレンジチャイの「マサラチャイ」がメジャーです。茶葉とともにシナモン、ジンジャー、クローブ、カルダモンなどのスパイスを加えた「マサラチャイ」は、使うスパイスの種類や分量で味が異なるため、お店や各家庭の個性が出る紅茶といわれています。

いつもの紅茶をワンランクアップ

「紅茶」初心者さんへ。キホンの話と、各国に伝わる美味しいアイデア
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ほんのちょっぴり知識を持つだけで、その味が大きく変わるのが紅茶の魅力です。茶葉の違い・淹れ方・こだわりなど、いつもは特に気に留めずにいた部分に視点を置いて、まったりティータイムを愉しみましょう。

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