体に優しい献立作りを！
魔法の合言葉「まごわやさしい」とは？
「まごわやさしい」は医学博士の吉村裕之氏が提唱している、バランスの良い食事の覚え方。「ま＝まめ」「ご＝ごま」「わ＝わかめ」「や＝やさい」「さ＝さかな」「し＝しいたけ」「い＝いも」。1日1回は摂取したい7つの食材の頭文字をつなげたものです。
カラダに必要な栄養素をたっぷり含みつつ低カロリーという理想的な和食。その健康的な食生活を支えてきたのが「まごわやさしい」食材たちです。これを取り入れることで、日々の食事の栄養価が自然にアップし、ヘルシーな食卓が目指せます。
むずかしくはありません。メニューを見て、「まごわやさしい」の中から、足りない食材があればそれをプラスするだけ。これなら無理なく続けられそうですよね♪作り置きしておくと、何種類もすぐに用意できるので便利ですよ。
「まごわやさしい」7つの食材とおすすめレシピ
ま＝まめ類、味噌、豆腐など
現代人に不足している植物性たんぱく質を補ってくれる食材です。とくに大豆は、良質のタンパク質やミネラルが豊富で、ヘルシーな食生活の強い味方になってくれます。
出汁の旨みをたっぷり効かせた、ほっこり定番レシピ。常備菜としてストックしておいてもいいですね。
3種の豆の水煮と芽ひじきを使った簡単マリネ。洋食だけでなく、和食の膳にもよく合うお料理ですね。豆類は、水煮を使えば、簡単！こちらは、ひよこ豆、いんげん豆、枝豆の水煮使用。彩りもきれいです。
ご＝ごま（ナッツ類）
ごま・ナッツ類には、ビタミンEがたっぷり。刻んだりすりつぶすことで、効率よく取り入れることができます。ごま・ナッツは、コクと風味が豊かで、料理の味わいを深めてくれるメリットもありますね。
すりごまと練りごまの両方を使った、濃厚な和え物です。あと1品欲しい時に手軽に作れ、栄養満点。ほうれん草や小松菜などアレンジもいろいろ♪
栄養たっぷりの緑黄色野菜・かぼちゃを、カシューナッツやさやいんげんなどと炒め合わせた一品。かぼちゃの甘さと、ナッツの香ばしさが相性抜群。かぼちゃの種などを入れるのもいいですね。
わ＝わかめ（海藻類）
海藻類は、人にとって理想的なミネラルの宝庫。酢や油と組み合わせると栄養の吸収がアップするのだとか。お味噌汁だけではなく、いろいろな料理に使いたいですね。
からし酢味噌でいただく和風の生春巻きです。大葉の風味が爽やかなアクセントに♪生春巻きは、サラダ感覚で野菜がたっぷり摂れ、食べ応えがあるのもいいですね。しかも、色彩が美しく、食卓が一気に華やかになります♪
わかめをごま油で炒めると、意外なおいしさに驚かされます。ささっと作れる手軽なおばんざい。おつまみやお弁当のおかずにもぴったりです。ごまや彩り野菜などと炒め合わせて、バランスよく美しく。
や＝やさい
βカロテンやビタミンC、食物繊維など、現代人に不足しがちな栄養を補うために不可欠な野菜。ヘルシーライフのベースになってくれる心強い食材たちです。また、料理は目でも楽しむものですから、野菜の彩りは欠かせませんね。
食物繊維たっぷりの根菜など、具だくさんな筑前煮は栄養バランスに優れ、ボリュームも満点。おなかも心も大満足な、昔ながらのお料理です。冷めるときに、味がさらにしみ込みます。
さ＝さかな
DHAやEPAも豊富なアジやイワシなどの青魚は、味わいがあり、しかもリーズナブル。どんどん食生活に取り入れたいですね。アジは、開きや塩焼きはもちろん、揚げたり煮たり、さまざまな調理法で使いましょう。
酸味控えめの優しい味わい。アジは低温でじっくり揚げてから、最後に高温で仕上げると、カラッと骨まで柔らかくなりますよ。
イワシも、圧力鍋などで煮込めば、短時間で骨まで柔らかくなります。梅の爽やかさでさっぱりとした味わい。イワシは、梅煮のほか、生姜煮などもおすすめです。
し＝しいたけ（キノコ類）
食物繊維が豊富で腸内環境を整えたり、なにかと健康に役立つキノコ類。風味が楽しめたり、たっぷり食べても低カロリーなのもうれしいポイントです。
しめじ、えのき、しいたけと3種のきのこを使った、風味たっぷりの煮物。油揚げからジュワっと広がるキノコの旨みがたまらない！ごはんのお供にも、おつまみにもおすすめです。
舞茸などのきのこを炒め、醤油麹をきかせたマリネ液に漬け込む作り置きの一品。和風パスタや和え物など、さまざまな料理に活用できます。
い＝いも類
イモ類に含まれる炭水化物は、精製されていないので体にいい成分がそのまま。さらに糖質やビタミンC、食物繊維の摂取にもおすすめです。
火を使わず、レンジでさっと作る時短レシピ。さつまいもの優しい甘みと肉のうまみがよく調和します。さつまいもの代わりに、じゃがいもや里芋を使っても美味しそう♪
ひいかのぷりぷり感と、里芋のねっとり感。いかの旨みを含んだタレが里芋にからんで、箸が止まらないおいしさ。日本酒などにもぴったりです。
「まごわやさしい」を取り入れた献立例♪
五目チラシ寿司をメインに
カニ入り五目チラシ寿司をメインに、具だくさんの味噌汁、なすの炒め煮などを組み合わせた朝食。前日の残りなども上手に利用した充実の朝メニューです。
豆皿を使ってにぎやかに
鶏ごぼうの煮物や玉ねぎのはちみつレモンマリネなど、作り置きのおかずを数品、豆皿にのせるだけでにぎやかな印象に。ワンプレートもいいですが、豆皿を多用するのもいいアイデアですね。
作り置きおかずを活用
枝豆ひじきの豆腐ハンバーグ、きのことピーマンのマリネ、ししとうのおひたしなどの献立。時間がたつほど味がなじむマリネなどは、作り置きにぴったり。ストックがあると、理想の食卓が簡単に実践できます。
煮物、揚げ物、サラダなど調理法もいろいろ
鮭の竜田揚げ風、高野豆腐の含のめ煮、水菜のサラダ、梅ひじきの混ぜご飯…バランスの取れた食事ですね。時間のある時に、ぜひできる範囲で作り置きのおかずを作っておきたいですね。
おしゃれに楽しむ まごわやさしい定食
まぐろと長芋の湯葉巻きや金華サバの塩焼きなど、体にいいものがそろった、まごわやさしい定食。テーブルコーディネートもしっかり整え、心も豊かになる和食膳ですね。
ご当地丼などテーマのある和食膳
静岡のご当地丼、駿河丼をメインに据えた、まごわやさしい定食。駿河丼はしらすと海老がたっぷりのって栄養満点。たまには、こんな豪華なバランス定食もいいですね。
季節ごとの旬の味も取り入れて
季節ごとの行事食などにも、まごわやさしいの合言葉を取り入れることができますね。旬の味を取り入れながら、素敵なお膳を作ってみましょう。
いかがでしたか？
毎日無理なく続けられる「まごわやさしい」食生活。外食やお惣菜のメニューを選ぶ際にもこの合言葉を思い出すと、それだけでも栄養価が全然違ってくるので、料理が苦手な方でも実践できます。ぜひ、手軽に楽しく健康的な食生活を手に入れてください♪
和食の基本は一汁三菜。米を主食にして、主菜、副菜を組み合わせますが、その献立作りで意識したいのが「まごわやさしい」という合言葉です。これを意識するだけで、簡単に日々の食生活を改善できますよ。