「インダストリアル」とは工業的という意味を持つ言葉。たとえば、「インダストリアルデザイン」といえば、工業的な価値やデザイン、機能性が強調されたもの。インテリアのイメージで言うと、コンクリート、アイアン、レンガ、パイプ...塗装や装飾を排除した、いわばむき出しの状態。基調となる色や雰囲気は、ダークカラーやユーズド感、武骨...といった感じ。無機質だけど、どこか味わい深く、広さも感じさせてくれるのが特徴的です。

倉庫や工場のような、配管がむき出しになった天井、コンクリート壁。これらの硬質な雰囲気を和ませるために、リネンなどの天然素材の布やラグ、味わいのある木製の家具を配置して。広々としていながら、温もりあるテイストに仕上がります。

工業的なデザインのスツールとクラシカルな木のスツールを、敢えて混ぜちゃうコーディネート。どっしりとしたアンティーク風のテーブルが存在感があって、全体をいいバランスでまとめていますね。

木とスチールをかけ合わせた家具を中心に配置して。ただそれだけだと、武骨感が強調されてしまいそうだけど、グリーンやレトロな雑貨がいい味を出しています。シェルフにのせる雑貨は、統一感を持たせるよりも、自分の好きなものを寄せ集めて、ディスプレイするのがおすすめ。こうした方が、時々ラインナップを変えるなど、調整が効くし、表情も動きが出て楽しいですよ。

ホームセンターで売っている合板とコンクリートブロックを組み合わせて作ったローボード。DIYも手をかけすぎないことがポイント。

家具をパーティション代わりに使うのは、インダストリアルインテリアでよく見る手法ですが、こちらは、柱とメッシュパネルを巧みに使って。一枚壁で仕切るのとは異なる解放感あるスペースに仕上がっています。木とスチール、それぞれの個性がうまく調和していますね。

キッチンは、よく使う道具類をディスプレイのように並べるとその人のスタイルが見えてきて素敵。アイアンバーに、使い込まれた調理器具...藁の鍋敷きなど素朴なものを並べるのも、なかなかいいバランスです。

上の写真のお家のキッチンスペースはこんな感じ。食べること、料理をすることが好きなことが伝わるキッチンツールの並び方が素敵。レンジフードの上に雑貨を置くというのもなかなか楽しいアイディアですよね。

床や柱、棚や家具、スツールに至るまで、木をメインにまとめたインテリア。けれども、スチールと木の天板からなるテーブルや裸電球、高くて梁が出ている天井...広々としていて不思議なリズムがあって、何ともかっこいい。何度見渡しても、新しさを発見できそうなとても魅力的なインテリアです。

あまり大きな家具を置きたくないワンルームマンション。目線より低い家具を上手に配置して圧迫感をカット。インダストリアルな雰囲気ある家具は、コンパクトで無駄がないのもいいですね。その分、雑貨類は我慢せず、大好きなのものを飾って。グリーンのラグやドライフラワーのおかげで、表情豊かで暖かな雰囲気に仕上がっています。

賃貸のキッチンスペースをこんなに素敵にコーディネートしてしまうなんて、驚きのインテリア。飾るのではなく、無駄なく、調理しやすく、そして広々としている感じがすばらしい。シックなライトのおかげで、キッチンスタジオのような雰囲気も。料理するモチベーションがぐっと上がりそうです。

1Kのお部屋の方もとても開放的。趣あるヴィンテージ家具がいい味を出しています。パーティションで仕切った向こう側は小さな書斎。シンプルで暮らしやすく、楽しみも満たしてくれる。ワンルームでも工夫次第で、「ナチュラル×インダストリアル」なインテリアを大いに楽しめそうですよ。