寒くなってくると食べたくなる、肉まんやシュウマイなどのあったかい食べ物。もちろんレンジでチンして食べるのもいいけれど、昔ながらの「せいろ」を使って蒸し上げるとおいしさもひとしお。ふんわり上がる蒸気と、ほんのり漂うせいろの良い香りに心が癒されますよね。「せいろ」や「蒸し器」を使ってみたいと思っていても、実際に取り入れてみようと思うとなかなか手が出ない…という方も多いのでは？

食品を手軽に温められるのは電子レンジですが、せいろを使うことには電子レンジにはないメリットがあります。せいろを使って野菜を蒸すと、食材の風味や甘みが増し、栄養価が溶け出さないのでヘルシー。お肉は余分な脂が落ちて、脂っぽさやカロリーを抑えられます。

使うのにハードルが高そうですが、使ってみると意外と簡単で、お料理の際なにかと重宝する「せいろ」。せいろで食材を蒸している間は他のお料理の準備ができますし、タイマーで時間をセットしておけば火加減を気にする必要もなし。蒸している間に漂う木の良い香りと蒸気は、お料理の時間をより充実したものにしてくれそう。お料理するときに便利なだけでなく幸せなキモチになれる、品質に定評のあるせいろをご紹介します。

岐阜県付知（つけち）町で厳しい管理のもとに育ったヒノキを、手仕事により曲げ木の技術でつくった「木曽ヒノキのせいろ」。節のない木目が芸術品のように美しく、漂うヒノキの香りが清々しい。サイズは、24cmと27cmの２種類。少人数の家庭には24cm、家族が多い方は27cmがおすすめ。

せいろで蒸すと食材に均一に熱が入り、水分も補われるのでふっくらしっとりとした仕上がりに。焼き立てのふんわり感が蘇るから、朝食のパンの温めにもおすすめ。

横浜中華街でお店を構えて半世紀以上になる「照宝」は、日本全国からお料理のプロが通う、せいろと調理器具の専門店。国産のヒノキをたっぷり使い、熟練の職人さんにより曲げの技術でつくられた見た目も美しい壁面は、厚みがしっかりとあり蒸気を逃がさない仕組み。照宝のせいろは、ぜひとも手に入れておきたい一生モノ。

肉まんやシュウマイ、茶碗蒸しを蒸すときだけでなく、ふかしイモや温野菜サラダをつくるときにも重宝します。これ一つあるだけで普段の食生活が向上しそうですね。

樹齢100年以上ともいわれる木曽の原木を活用し、伝統的な木製品を作り続けている山一。国産の上質な木曽ひのきを何重にも重ねて作り上げられたひのき中華せいろは、耐久性に優れていて蒸し料理の力強い味方になってくれます。

適度に蒸気を逃がしながら旨味と栄養をしっかり閉じ込めるので、食材本来の旨味を味わえます。27㎝サイズは、肉まんが4つ余裕で入る大きさで、大人数のファミリーにおすすめ。

鍋に直接せいろを置くと、火力によってせいろが焦げてしまうことも。また、せいろにぴったり合う鍋を探すのは、意外と大変ですよね。そんなときに便利なのが、アルミ製の丸板の中央をくり抜いたドーナツ型の「蒸し板」です。中央の穴より大きければ、せいろよりも直径が小さい鍋でも組み合わせが可能です。

鍋にお湯を沸かしたあと、蒸し板、せいろの順に重ねて使います。間に蒸し板を挟むことで、せいろの焦げ付きも防げます。がたつきを防いで安定して置くことができるため、せいろを複数重ねたいときにも安心。26cm、29cm、32cmの3サイズから選べます。

天保3年（1832）以来、三重県の伝統工芸品である伊賀焼の伝統と技術を継承してきた「長谷園」。日々の料理にマルチに活躍する「ビストロ蒸し鍋」の登場です。蓄熱性が高い伊賀の粗土と遠赤外線の効果が高い天然の釉薬が使われているので、食材の内側までじっくり熱を通してくれて、いつもの料理がワンランク上の仕上がりになります。

これ一つで蒸す、煮込む、炒める、焼く、炊く、茹でる、ローストするといった調理法をこなす万能鍋。陶製すのこがついているので、蒸し野菜や肉まんなどが手軽に美味しくできるのはもちろん、すのこの下に氷を入れて即席冷蔵庫にも。おしゃれな土鍋なので、調理してそのまま食卓に出せるのもうれしいですね。

新潟県燕市に拠点を置く「工房アイザワ」のスチーマーは、スタイリッシュなデザインがかっこよく、スチーマーとしてはもちろん、一般的な鍋としても使える蓋、蒸し器、下鍋の3点セット。

耐腐食性にも優れたステンレス鋼の下鍋は、単体として使っても機能性バツグン。蒸し器を外して蓋と組み合わせれば、使い勝手のいい両手鍋としてスープや煮物などにも活躍します。使ったあとは、すみずみまできれいに洗えて清潔なのも、使い勝手の良いステンレス製ならでは。