享保元年に奈良で創業した「中川政七商店」。2016年で創業300周年を迎えました。手績み手織りの麻織物の他、奈良を初めとする各地の工芸品などを扱っています。
それ以外にも様々な雑貨が取り扱われており、それらはほっこりするような温かみがあったり、ユニークで面白みがあったりして、眺めているだけでも楽しめる商品です。

素朴なタッチが奈良の穏やかな空気を思わせる「奈良絵」。鹿やお寺など奈良に関するものがモチーフになっています。
こちらはその奈良絵が描かれたお香。桜の名所として有名な、奈良の吉野山の桜の香りです。

奈良絵をモチーフにした絵柄が描かれた九谷焼。直径8センチの「子皿」と直径13センチの「親皿」があります。こちらは取り皿などに便利な「子皿」。

実は親子関係にあるのは大きさだけでありません。絵柄も子皿は子鹿・天女の赤ちゃん・かじられた鹿せんべい・八重桜の蕾など「子」となるもの、親皿には親鹿・天女・鹿せんべいの束・八重桜の花など「親」となるものが描かれています。一つひとつ照らし合わせてみたくなりますね。

奈良絵が刺繍されたブックカバー。「手績み手織り麻」という手で紡いだ糸を手織りして作る、という全て手作業で織られた麻が使われています。江戸時代の奈良晒と同一の製法です。
コロンとしたしおりの陶玉も素敵。

こちらは気軽に奈良絵を楽しめるマスキングテープ。何だかご利益がありそうな金の大仏柄との2本セットです。

シルクロードを渡ってきた品々など奈良時代の宝物が納められている正倉院。その宝物の一つ「麟鹿草木夾纈屏風(りんろくくさききょうけちのびょうぶ)」をモチーフにしたのが「shikakusaki」シリーズです。天平文化のオリエンタルな雰囲気の中に奈良ののどかな情緒も漂っています。

「手積み手織り麻」に「手捺染」というやはり手作業で絵柄が染められた「shikakusaki」のめがねケース。生地の間にはクッションが入っているので、持ち運びをする際にも安心です。

口が大きく開くので、めがねケース以外にもペンケースや化粧ポーチとしても使えます。

こちらも「手積み手織り麻」に手捺染の巾着。裏地が付いたしっかりした作りになっているので、ポーチ代わりにする以外にも単体で小さめのバッグとして使えます。

持ち手は「真田紐」。強くて丈夫なので真田昌幸・幸村の親子が武具や甲冑に用いたことでその名が付けられたとされています。

淡い色合いが綺麗な綿100%のふきん。奈良の特産品である「蚊帳生地」です。吸水性・速乾性に優れているので、ふきんにはぴったりの生地。使うほどに柔らかくなるのも魅力です。

桐箱に手描きで「shikakusaki」の絵柄が描かれた香箱。側面の図柄も正倉院の宝物がモチーフです。袋に入ったお香が入れられていて、底の穴から桜の香りが優しく漂います。

鹿や八重桜など奈良にゆかりのモチーフが和紙に描かれたお香。仏教では供養のときに蓮の花びらをかたどった色紙が撒かれ、これを「散華」と言いますが、その散華の形になっています。仏教文化である天平文化の都・奈良らしい文香です。

本や手帳に挟んで自分で楽しむ他、手紙や贈り物にそっと添えるのも素敵。

正倉院の宝物の図柄がモチーフのハンカチ。正倉院宝物のオリエンタルな趣はそのままに、デフォルメされた図柄でどこかかわいらしい雰囲気も。

中川政七商店の人気ハンカチブランド「motta」が、パリやバルセロナで活躍するアーティストのフィリップ・ワイズベッカー氏とコラボしました。

いずれも奈良をモチーフにした図柄です。真ん中のモチーフは「のりこぼし」という椿の造花で、東大寺・二月堂の代表的行事「お水取り」で用いられるものです。

筆や墨の生産が盛んな奈良。そんな奈良で約380年「奈良筆」を作っている「あかしや」の伝統工芸士により、手作業で筆ペンが作られました。コシがある筆でしなやかに書けるので、筆ペンとは思えない書き味です。

軸には伝統工芸品である「奈良筆」と同じように天然の紋竹が使われています。端正な雰囲気の中に付けられた鹿の焼印がキュート。

「蚊帳生地」や「奈良筆」など奈良の伝統工芸品・特産品に独自のエッセンスを加えた商品を生み出している中川政七商店。そのモットーは「日本の工芸を元気にする！」だそうで、奈良以外の工芸品・特産品もたくさん取り扱われています。ぜひ、魅力溢れる商品が並んだ中川政七商店のお店を覗いてみてくださいね。