おしゃれは大好き!でもいまいち自信がなくて、周りに合わせてみたり、「これで合ってる?」と不安になってしまったり。キナリノでファッションコンテンツを担当するこじめぐさんも、かつてはそんな悩みがあったそう。
こじめぐさんは、162cm。雑誌『CUTiE』で育つも10~20代までは周りの環境に合わせてコンサバファッションが定番に。その後ファッション関連の仕事を担当するようになり、ナチュラルな雰囲気のものに傾倒。30代後半になり、カジュアルだけれどちょっとマニッシュだったりトラッドだったり、と好きなものがはっきりしてきた。小学生の頃の夢は「デザイナー」 。
「今思えば、20代くらいまでは自分の“好き”を見失って、周りに合わせていました。30代になり、だんだんと自分が好きなものを着るようになったのですが、まだまだ自信はなくて。
その頃、撮影現場でスタイリストさんがオールインワンをおしゃれに着ているのを見て『なんてかっこいいんだ!』って。こんなふうになりたいって思ったのを、今でも鮮明に覚えています」
こじめぐさんにとって、しばらくは「憧れ」だったオールインワン。ある日、ついにチャレンジしてみる機会が訪れます。
「仕事で伺った展示会で、とても素敵なオールインワンに出合ったんです。試着させてもらったら、周りに『いいじゃん』『似合うよ!』と言っていただけて。うれしくて、買ってたくさん着ました。着れば着るほど好きになって、今ではすっかりオールインワンが大好きに」
「クローゼットは、お気に入りのオールインワンで溢れています。たくさん試着して、たくさん買って、たくさん着てみた分、失敗もしてきました(笑)。作業着っぽくなってしまったり、脱ぎ着が大変だったり。
どのオールインワンも大好きで宝物なんですが、いつか何もかもがしっくりくる“理想の一着”に出合えたら、と思っていました。knrn.でお洋服をつくる仕事に携わることになり、『それって今だ!』と思ったんです」
大のオールインワン好きが“理想の一着”をつくってみたら
自他ともに認める“つなぎ好き”なこじめぐさんがつくった理想の一着。どんなこだわりが詰まっているのか、じっくりお聞きしてみました。
「オールインワンをたくさん着てきて、失敗するポイントとして一番多いのは、やっぱりシルエットやサイズ感なんです。タイトなシルエットはカジュアルに着られない。でもルーズすぎると作業員風になってしまう、というのが“あるある”で。ワークウェアをルーツに持つアイテムの宿命なのですが……。
そこで今回は、上半身はコンパクトにまとめて、下半身は腰回りが気にならないようにややゆとりのあるシルエットに。上下でメリハリをつけてバランスをとりながら、大人の女性が一枚で着ても決まるようにしました」
小柄な社内スタッフからは「オールインワンは自分には難しい」「サイズが合いにくい」という意見もありましたよね。
「サイズの調節がしにくいアイテムですよね。小柄な方以外からも『スタイルが悪く見えるのが気になる』とも言われて。たしかになぁ……と思って、ウエスト部分にシルエットを調節できるゴムを仕込みました。ウエストを絞ると一気にすっきりして見えますし、丈も調節できるので小柄な方でも着やすいと思います。シルエットも変化させられるので、コーディネートにも広がりが出て、自由に楽しんでいただけるものになったかなって!」
こじめぐさんは162cmでLサイズを着用。ウエストのゴムをギュッと絞った状態だとこんな感じに。体型やスタイリングに合わせて調整ができます
オールインワンの“あるある”ストレスに向き合いました
制作を進めていて、社内の誰もが気になっていたのが「脱ぎやすさ」ですよね。実際に、買ったものの脱ぎ着に難があってあまり着なくなってしまったとか、お化粧室に行ったときに大変だよね、という声もたくさんありました。
「これは本当にそうなんです……。オールインワンが好きな私でも、ややストレスを感じるところで。サイズ感やシルエットによっては、脱いだり着たりするときにかなり無理な体勢になってしまいます。私も、腕や背中がつって動けなくなったり、なんと、服を破いたりしてしまったことも」
「お化粧室に行くときなど、一日に何度も脱いだり着たりしなくてはいけないアイテムだからこそ、この問題は解決したかった!いや、解決するぞ!と思っていました。
これまで着てきたオールインワンを参考にしながら、上半身はボタンで、ウエストから下はファスナーでがばっと開く仕様に。社内のスタッフにもたくさん着て試してもらって、開き具合を調整していきました。無理な体勢にならずに脱ぐことができる一着になったかなと思います!」
「オールインワンって、生地の表情や落ち感で、かなり印象が変化しますよね。今回は、ざらっとしたナチュラルなシワ加工が施された、クラフト感のあるタイプライター生地を選びました。
オールインワンですから、アイロンをかけるなんてもってのほか!洗いざらしでも、そのままでサマになるものがよくて。今回の生地は、見た瞬間に『絶対これだ!』と直感が働いたのですが、できあがったサンプルを確認して、間違いない!と確信しました(笑)」
大人になった今だからこそ、ピンクが味方になってくれる
今回のオールインワンの特徴といえば、なんといってもカラー展開。定番色に加えて、こじめぐさんが「絶対につくりかたった」というピンクが!
「ピンクって、昔はなかなか着られなかったんですけれど。周りを伺いながら服を選ぶのをやめて、好きなものを着るようになってからは、大好きな色なんです。着るとやさしくて楽しい気持ちになるし、顔もぱっと明るく見えます。最初は着るのに勇気がいる色かもしれませんが、えいっと着てしまえばこちらのもの。私たちの味方をしてくれる色だなって思います。今回選んだピンクは肌なじみもいいんですよ。定番色は、好みが分かれるブラックとネイビーにしました」
オールインワン好きも、初めての方にも楽しんでもらいたい
「オールインワンって、好きな人はとっても好きだけど、着たことがないという方も多いアイテムですよね。これまで着てこなかった人にもぜひ手に取ってみていただきたいです。シルエットも、素材も、一枚で着てサマになりますから、まさに“めんどくさい日”にぴったりです!着脱時のストレスも最小限におさえられたので、初めての方も安心かなって。
着ていてラクですし、シルエットも変化させて自由に楽しめるので、旅行のときにもぴったりだと思います」
できあがったオールインワンを着てみたこじめぐさん。「感無量!」とのことで、楽しいコーディネートを提案してくれました。
社内のスタッフからも好評で、「私はピンク」、「やっぱりブラックかな」とカラーを迷う声もたくさん聞こえてきています。
「肌馴染みがよくて、夏の空に映えるピンクはまさに主役カラー。さらっとシンプルに着るだけでコーデが決まってくれるのがお気に入り。友達と遊びに行ったり、フェスに行ったり、ワクワクしたい日の気持ちに寄り添ってくれる一枚かなと思います。今回はウエストを絞らずに、小物をホワイトでまとめてカジュアルなスタイリングに。やさしい色味なのでバレエシューズなどと合わせてガーリーなコーデもよさそう」
きれいめにも、カジュアルにも。自由自在な【ネイビー】
「ボーイッシュだったり、きれいめだったり、合わせるアイテム次第で印象が変わるネイビー。今回は旅行をイメージしたスタイリングに。1日目はそのまま一枚で着用して、翌日はボトムスとしてTシャツ合わせに、みたいな着こなしができるのもオールイワンのいいところ。半袖なので長袖のオールイワンのように袖を腰で結べないのですが、中のゴムをぎゅっと絞ってボタンを留めておけば落ちてくる心配はないので、安心して着用できます!」
「ネイビー同様、ブラックも合わせるアイテム次第で印象が変わるのですが、今回はオールブラックにパールを合わせた、お呼ばれコーデを意識してみました。ブラックにはパールやゴールドが、ネイビーにはシルバーのアクセサリーが合うかなあと思います。シアートップスをレイヤードして、ウエストはぎゅーっと絞ってメリハリをプラス。カジュアルな印象のオールインワンですが、着方によってはきれいめにも使えるので、ぜひいろんなシーンで活用してもらいたいです」
キナリノで一番のオールインワン好きがつくったこだわりの一着。“めんどくさい日”に限らず、デイリーに楽しめる仕上がりです。オールインワンがお好きな方も、初心者さんも、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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こじめぐさんは、162cm。雑誌『CUTiE』で育つも10~20代までは周りの環境に合わせてコンサバファッションが定番に。その後ファッション関連の仕事を担当するようになり、ナチュラルな雰囲気のものに傾倒。30代後半になり、カジュアルだけれどちょっとマニッシュだったりトラッドだったり、と好きなものがはっきりしてきた。小学生の頃の夢は「デザイナー」 。