素敵な人に聞いた「おしゃれ」のあれこれ
【連載】素敵な人に聞いた「おしゃれ」のあれこれ
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素敵な人に聞いた「おしゃれ」のあれこれ
vol.2-ディレクター 川島幸恵さん【前編】

写真:松木宏祐 文:キナリノ編集部

「素敵なあの人は、なんでおしゃれなんだろう?」――この疑問をご本人にぶつけて、おしゃれのあれこれを聞く連載。第2回目は、アパレルブランド『Sheta(シータ)』『SHENERY(シーナリー)』のディレクターを務める、川島幸恵さん。おしゃれに目覚めたきっかけや、My定番アイテム、今の気分からとっておきのアイテムまで、川島さんのヴィンテージスタイルを構成するあれこれについてたっぷりとお話を伺いました。

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2017年05月19日作成
【連載】素敵な人に聞いた「おしゃれ」のあれこれ
vol.2-ディレクター 川島幸恵さん【前編】
アパレルショップ『flower(フラワー)』でプレスとして活躍した川島さん。当時から雑誌のスナップに掲載されている、川島さんのスタイリングに憧れていた人も多いはず。現在は、『Sheta(シータ)』『SHENERY(シーナリー)』の2ブランドのディレクターとして、活躍されています。川島さんのおしゃれとの出会いとMy定番アイテムについてお聞きしました。

おしゃれとの出会い

「子供の頃は、母が姉とお揃いの洋服を作ってくれていました。おしゃれに興味を持ったきっかけはそこからだと思います。」

川島さんのお母さんは洋裁が得意。ワンピースやスカートなどの洋服から、幼稚園の手提げや小学生に上がった時にも必要なものまで、お母さんの手作りの物を身につけて学校へ通っていたそうです。
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vol.2-ディレクター 川島幸恵さん【前編】
「生地を母と一緒に選びに行き、お気に入りの柄を見つけては、歳が近い姉とおそろいの洋服を作ってもらっていました。母が作るのをずっと近くで見ていたので、そこからお洒落に興味が湧いたのかな?と今では感じています。」

「新しい洋服と言えば、やっぱり母が作ってくれる洋服でした。でも小学校高学年になり、たまに買ってもらうときには、これがほしい!こういうのを着たい!と伝えるようになっていました。」

子供の頃はずっと髪が長く、くせっ毛でカーリーヘアだった川島さん。いつもポニーテールをして、その時代は女の子っぽい物が好きだったんだとか。

「3年生の後半ぐらいのときにばっさりショートにして、そこからはわりとボーイッシュな服装が多くなりましたね。あと、習い事でミニバスを始めてからは趣味趣向が男の子っぽい感じになりました。」

子供の頃からお母さんやお姉さんの影響でファッションに興味を持てる環境に。髪型やその時々の習い事によって、服装を選ぶ楽しさを知っていったそうです。
親戚の結婚式にて。
お姉さんとおそろいの洋服はお母さんの手作り。

親戚の結婚式にて。
お姉さんとおそろいの洋服はお母さんの手作り。

古着との出会いのきっかけは?

川島さんと言えば、ヴィンテージアイテムを使ったスタイリング。エッジが効いていて、大人のシンプルなスタイルにもしっくりと馴染んでいます。

「古着を初めて買ったのは中学一年生のとき。地元にいくつか古着屋さんがあって、たまたま友達と遊んでいたときに見つけたのが、古着のプリントTシャツでした。そのときは古着の良さなどは分からずに、ただプリントのTシャツが可愛いくて安いという思いで買っていました。」

限られたお小遣いの中で洋服を選ぶ時、安いけれど新しい物にはないヴィンテージの風合いや色味を感じることの出来る古着は、その当時の川島さんにとって刺激的で魅力的な存在だったようです。

flower時代の川島さんの雑誌のスナップでは、花柄のワンピースや可愛らしいブラウスなどを着られていることが多かったイメージがありますが、学生時代はどんな服装をされていたのですか?
flowerで働き始めて4年目ぐらいのとき。学生時代の親しい友人と。

flowerで働き始めて4年目ぐらいのとき。学生時代の親しい友人と。

「実はflowerに入るまでは花柄とかワンピースも買ったことがなかったんです。高校生の時に宝島社から『mini(ミニ)』が出て、その当時は裏原系・ストリートファッションが男女共に流行っていました。そこから私もそういう格好をするようになり、短大の時も『x-girl(エックスガール)』のスキニーにちょっと緩めのTシャツを合わせたりして、ライブに行ったりしていました。なので、ガーリーで甘い感じの服が好きになったのはflowerに入ってからです。」

様々なファッションを楽しんできた学生時代。いろいろな雑誌を見たり、お姉さんや周りのお洒落さんからたくさん影響を受け、ファッションについて勉強していったそう。

My定番アイテム

ヴィンテージアイテムの中でも、特に好きで集めているアイテムがあるそうです。

CONVERSEのハイカット

「『CONVERSE(コンバース)』のオールスターのハイカットです。特に80’sのアメリカ製を集めていて、持っていない色でサイズが合えば欲しくなってしまいますね。」

「『CONVERSE(コンバース)』のオールスターのハイカットです。特に80’sのアメリカ製を集めていて、持っていない色でサイズが合えば欲しくなってしまいますね。」

多くの人に愛されるCONVERSE 。その中でも80’sのアメリカ製の良さとはなんなのでしょう?

「今の物よりも形がシャープでシルエットが好きなんです。今には無い色だったりヴィンテージならではの色あせに魅力を感じています。今の物だと『CONVERSE ADDICT(コンバースアディクト)』というラインが、80’sの形を復刻させているので、新品でも可愛い色があったら購入しています。」

現在、CONVERSEのハイカットだけで15足は持っているそう。

「ヴィンテージの物は、元々古く劣化していてソールが割れやすくなっているので、自分で補強したりもしますが、それでもすぐだめになってしまうことが多いです。でも見つけるとやっぱり好きで集めてしまいます。」

ここ何年かではローカットが流行していますが、ハイカットを選ばれる理由はなんですか?

「基本、パンツスタイルが多いので、足を組んだ時に裾からちらっと見える星だったり、ハイカットのシルエットが可愛くて好きです。ローカットだと靴下の兼ね合いもあるので…ハイカットの方がオールスターという感じがしますし、履いていてなんだか嬉しいんです。」

LEVI’Sのデニム

古着を好きになってから、いろんなアイテムにチャレンジしてきた川島さん。やはり古着にはヴィンテージデニムがぴったり合うことを見つけたそうです。

「新品のものだと、私の求める風合いや色合い・ダメージ具合と違く、古着に合わせるボトムスとしては少し物足りない感じがしていました。そんな中で見つけたのが、『LEVI’S(リーバイス)』のデニム。モデルや型も分からないまま、色や風合いが好きだったり、形が好き、という理由で集めるようになり、後から定番の501や、ブーツカットの517などがあることを知りました。」

気に入ったものや、気になったものはとことん追求。それが何年代の物なのか?を調べるようになり、知れば知るほど奥が深いヴィンテージデニムにのめり込んでいったそうです。

「レディースのヴィンテージデニムは、なかなかぴったりのサイズと出会うことが出来ないので、今も気に入った物でサイズ・値段が合えば購入しています。」

古着は一点もので、悩んでいると次行ったときにはもう無いなんてこともしばしば。“これは!”っと感じたら、即決する決断力も大事なようです。

ベルトのはなし

ベルトも川島さんにとって欠かせないアイテムの1つ。その日のスタイルによってベルトを選び、スタイリングのポイントとして楽しんでいるそうです。

「今のスタイルにベルトは、かなりの万能アイテムですよね。ゆったりとしたシルエットのワンピースでも、ウエストの高い位置でぎゅっと巻いてしまえば、今年らしくなりますし。私は洋服がシンプルな分どこかにポイントをつけたいなと思っていて、よくベルトをポイントとして取り入れています。」

スタイリングはバランスが大事。

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vol.2-ディレクター 川島幸恵さん【前編】
「<自分の持っている物の中で、どうやって着るか考える方が楽しくない?>と、子供の頃に母に言われたことがあって、たわいない会話の中で言われた言葉だったんですが、今でもその一言はすごい覚えていますね。実はその言葉は今にもずっと繋がっていて、長い紐や布だったりベルトじゃない物でも、『巻いちゃえ!』みたいな感じで、普段のスタイルに取り入れたりしています。」

まさにおしゃれの英才教育。楽しそうに答えてくれた川島さんの今日のスタイリングにも、エスニック柄が素敵なベルトがポイントとして使われていました。

定番コーデ

川島さんの最近のコーデによく登場している“アースカラー”。肌なじみがよくてコーデにスパイスを加えてくれる、川島さんのスタイルには欠かすことのできない、とっておきのカラーでした。
仕事で打ち合わせがある日のコーデは、タイプライターのパリっとした素材感が素敵な『JOURNAL STANDARD(ジャーナルスタンダード)』のシャツワンピで。足元はヒールを合わせきちんと感も忘れずに。

仕事で打ち合わせがある日のコーデは、タイプライターのパリっとした素材感が素敵な『JOURNAL STANDARD(ジャーナルスタンダード)』のシャツワンピで。足元はヒールを合わせきちんと感も忘れずに。

首元がすっきりと開いた『Sheta(シータ)』のトップスは、一枚で女性らしさを演出してくれます。エスニック調のヴィンテージベルトがアクセント。
ベルトの巻き方は、ぐるぐると巻くこともあれば、長めに垂らしたり、その日のコーデに合わせてアレンジしているそうです。

首元がすっきりと開いた『Sheta(シータ)』のトップスは、一枚で女性らしさを演出してくれます。エスニック調のヴィンテージベルトがアクセント。
ベルトの巻き方は、ぐるぐると巻くこともあれば、長めに垂らしたり、その日のコーデに合わせてアレンジしているそうです。

休日は、おどけた表情が可愛らしい『SHENERY(シーナリー)』のミッキーTシャツに、インポートの巻きスカートを合わせて。川島さんにとってヴィンテージデニムは主役にも脇役にもなるようですね。

休日は、おどけた表情が可愛らしい『SHENERY(シーナリー)』のミッキーTシャツに、インポートの巻きスカートを合わせて。川島さんにとってヴィンテージデニムは主役にも脇役にもなるようですね。

絶妙なピンクの色合いが可愛らしいロングワンピースは、『NE QUITTEZ PAS(ヌキテパ)』のもの。甘すぎないカラーで、川島さんの肌によく馴染んでいます。明るいグリーンのワークジャケットを肩がけし、初夏の装いにぴったりなスタイル。

絶妙なピンクの色合いが可愛らしいロングワンピースは、『NE QUITTEZ PAS(ヌキテパ)』のもの。甘すぎないカラーで、川島さんの肌によく馴染んでいます。明るいグリーンのワークジャケットを肩がけし、初夏の装いにぴったりなスタイル。

メンズサイズの古着のスウェットを、ワンピース風に着こなしたお家スタイル。リラックス感があって、お休みの日にお家でごろごろ過ごすのに最適です!

メンズサイズの古着のスウェットを、ワンピース風に着こなしたお家スタイル。リラックス感があって、お休みの日にお家でごろごろ過ごすのに最適です!

「なんでもそうですが、定番スタイルにプラスで入れるヴィンテージアイテムが好き。」と答えてくれた川島さん。川島さんのスタイルの中のヴィンテージアイテムは、とても生き生きとして見えます。【後編】では最近のおしゃれについてやとっておきのアイテム、そして川島さんにとっての“古着とは?”についてたくさんお話をしていただきます。どうぞお楽しみに。

川島幸恵 kawashima sachie(ファッションディレクター)

古着屋『flower(フラワー)』で9年半プレスとして活躍し、親しみやすい人柄で多くの人から支持される。現在は、アパレルブランド『Sheta(シータ)』『SHENERY(シーナリー)』の2ブランドのディレクターとして活動している。
著書には、「My Real Closet」(宝島社)
Instagram(@sachie118)
(@sachie118)
川島さんのInstagramアカウントです。
後編はこちら >>

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