インタビュー

vol.4 クリーマ・丸林耕太郎さん -本当にいいものが評価されるフェアな世界を

日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス「クリーマ(Creema)」。現在、月間ユーザー300万人以上、登録クリエイターは4万人にも上ります。ハンドメイドという、ものづくりに携わる作り手と買い手を結ぶこの場所は、今まで知っている人にしか届かなかったハンドメイドの世界を飛躍的に広げました。そこには、どんなはじまりのストーリーと思いがあったのか、クリーマ代表 丸林耕太郎さんにお話をお伺いしました。(2015年04月24日作成)

写真:Creema提供文:キナリノ編集部

はじまりは「違和感」

日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス「クリーマ(Creema)」を立ち上げた丸林さんは、クリーマの一番のファンであり愛用者。「この名刺入れもクリーマの作家さんのものなんです。他にもいろいろとここで買ってますよ」と嬉しそうに話す顔がとても印象的でした。
そんな丸林さんは、プロのDJ・アーティストとして活躍されていた人物。ハンドメイドという世界には一見結びつきそうにない、点と点が一つになったきっかけは、ずっとかかえていた違和感でした。

「音楽の業界にいた時から、本当にいいものと評価が一致しない世界に違和感がずっとありました。能力と世間的評価には壁があるんだと。シンプルに実力・才能・努力という部分で物の価値をフェアに測れる世界を作りたいと思いました。特にアートや芸術はそれができていない部分も大きく、いつかその違和感をクリアにできるものを作りたいと思っていました。そのことがクリーマ立ち上げに至る根源にあるものです」
アクセサリーから家具まで、幅広いカテゴリのハンドメイド作品をここで見つけることができます。

アクセサリーから家具まで、幅広いカテゴリのハンドメイド作品をここで見つけることができます。

「春風にゆれる、繊細なアクセサリー」というテーマでピックアップされた作品。

「春風にゆれる、繊細なアクセサリー」というテーマでピックアップされた作品。

違和感をかかえながら、音楽業界でトップを目指す日々。ですがそれは、今でも尊敬しているという経営者との出会いによって、「自分も経営者になる」という決意へと変わります。そして、音楽業界からビジネスに関するスキルを得るためにインターネットの広告代理店へ。3年後、いよいよ起業の時が訪れます。

「サービスを立ち上げることに迷いは一切ありませんでした。それよりも、自分がずっと実現したかった世界を作っていけるというワクワク感と期待に満ち溢れていましたね」

こうして、実力・才能・努力によって生み出された本当にいい物がきちんと評価される世界を作るための一歩を丸林さんは踏み出しました。

フェアであることが大事

クリーマが立ち上げ当時からずっと大事にしていること、それは「フェアである」という部分に密接につながっています。

「人の根源にあるものとして一番大事なことは、フェアであることだと思っています。例えば、親が金持ちかそうでないかで教育格差が起きるということはアンフェアだと思います。僕は少なくとも、何かをするための機会は平等にあるべきだと思っているんです。それは、クリエイターやアーティストでも同じことです」

右が丸林耕太郎さん、左がスタッフの佐々木美玖さん

右が丸林耕太郎さん、左がスタッフの佐々木美玖さん

本当にいいものが埋もれないためにはどうしたらいいのか、そもそも機会が平等にあるというのはどういうことなのか、今もクリーマはその部分を大切にしながら、日々奮闘しています。

「努力の形は人それぞれです。作品そのものの質の良さだけではなく、ユーザーさんから見て、紹介文がとても素敵だとか、写真への愛とか、それぞれの努力の形がきちんと見せられる状態を目指しています」
クリーマでは「魅力が伝わる作品紹介文3つのポイント」といった、登録作家さんに向けた記事も発信。

クリーマでは「魅力が伝わる作品紹介文3つのポイント」といった、登録作家さんに向けた記事も発信。

また、クリーマが力を入れていることの一つに、リアルイベントの開催があります。その一大イベントでもいうべきものが、2013年から年に一度行われている「ハンドメイドインジャパンフェス」です。今年からは規模を2倍にし、参加する作家の数もおよそ4,000組に。それでも、場の拡大よりも参加する作家や来場者が満足してくれるもの、自分たちが納得できるイベントにすることを一番に考える姿勢が変わることはありません。

「リアルの場はサイト上だけでは伝え切れない魅力を感じてもらえるとてもいい機会だと思っています」

2014年からはぐんとイベントの数も増え、今後もさらなる広がりを見せてくれそうです。
今年は7/25(土)~26(日)に開催予定。

今年は7/25(土)~26(日)に開催予定。

ライブなども催され、毎年会場は熱気に包まれます。

ライブなども催され、毎年会場は熱気に包まれます。

クリーマをやってきてよかったと日々思う

オープンな雰囲気が漂うクリーマのオフィス。

オープンな雰囲気が漂うクリーマのオフィス。

「クリーマをやってきてよかったと思うことは何ですか?」という質問に返ってきた答え、それは「日々思っている」という、とてもすがすがしいものでした。

「大きくて派手なことがあるというよりも、小さくても、人の心を豊かにしてくれるような幸せをいつも感じています。まだまだではあるけれど、自分が目指してきたサービスに少しずつ近づいて来ているという感覚があります」
作家さんにまつわるこんなエピソードも教えてくれました。クリーマの作家さんとイベントで会った時のこと、その作家さんは、クリーマに登録する前は売り上げが今まで1万円ほどしかなく、仕事をしながら趣味と割り切ってものづくりをしていたそうです。それが、クリーマに出品したことで収入が増え、なんと作家として独立。

「『独立できたのは、クリーマさんのおかげです』という言葉を聞いた時はぐっときました。もちろん、僕たちだけの力ではないけれど、少しは貢献できたのかなと思います」

そう話す顔には、満面の笑み。その時の喜びがこちらにまで伝わってくるかのようでした。

ものづくりへの新しい可能性と期待を乗せて

自分のお気に入りとなる作品との出会いを楽しんでください。

自分のお気に入りとなる作品との出会いを楽しんでください。

「本当にいいものが埋もれない世界」「本質的」「根源的」これらは話を伺っている最中、繰り返し出てきた言葉。それは、今や丸林さんの一部となっている言葉です。ですが、丸林さんは、こうも言います。「それは、決してきれいごとではない」と。なぜなら、クリーマが目指しているのは、決してクリーマの中だけには納まらない、もっと多くの人の暮らしを一変させるようなものだから。

「ハンドメイドやものづくりの文化を広げて、流通の形を変える。ものづくりの世界に今までにない形の大規模な経済圏を作ることが目標です」

その実現の過程には、今までにない困難や苦労が伴うはず。抱えるリスクも大きいでしょう。そう、決して「きれいごと」だけでは実現しません。ですが、それすらもきっと楽しんでしまえるような人間性が丸林さんにはあるように感じます。

「今、大学時代の先輩から野菜を宮古島から送ってもらっているんです。物でも野菜でも誰かが作った良質なものを直接手に入れる暮らしは楽しいし、豊かなことだと思います」

そう話す丸林さんの暮らしの中には「本当にいいものが埋もれない世界」が着実に広がっている様子。ものづくりへの新しい可能性と期待を胸に、クリーマがこれからどんな世界を私たちに見せてくれるのか楽しみです。
Creema|クリーマCreema|クリーマ

Creema|クリーマ

アクセサリー、革小物、器など手仕事による作品を幅広く取り扱う日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス。月間閲覧数は5,000万PVを超える。毎年東京ビッグサイトで開催される「ハンドメイドインジャパンフェス」をはじめ、作家と使い手が直接つながる場づくりにも力を入れている。

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