結婚式はマナーを守ったおしゃれな服装で
TPOに合わせた服装は、大人のおしゃれの鉄則。特に結婚式という特別な場では、自分らしさも大切にしながら、マナーを守って祝福の気持ちを伝えたいものです。基本のマナーから、季節感を意識したスタイルまで、ポイントを押さえて大人のハレの日コーデを目指しましょう。
女性ゲスト向け結婚式参列の服装マナー
服装の基本から小物使い、ヘアメイクに至るまで、結婚式に出席する際のマナーは多岐にわたります。節度を守りながら、自分らしい結婚式コーデを実現しましょう。
白系ドレスはNG
ホワイト系ドレスは花嫁のためのもの、全身黒もNG
結婚式において、「白」は花嫁がまとう特別な色。招待客が全身「白」でコーディネートするのはNGです。また、ライトベージュやパステルイエロー、シルバーなど、全体が白っぽく見えてしまう色も避けるようにしましょう。
また、全身真っ黒なコーディネートも、喪服を連想させてしまうのでNG。ブラックドレスを着用する場合は、明るい色味の羽織りやアクセサリー&小物を合わせたり、光沢感のある刺繍レースやフリルのあしらいなど、祝福の場に相応しい華やかさを取り入れるのがポイントです。
また、全身真っ黒なコーディネートも、喪服を連想させてしまうのでNG。ブラックドレスを着用する場合は、明るい色味の羽織りやアクセサリー&小物を合わせたり、光沢感のある刺繍レースやフリルのあしらいなど、祝福の場に相応しい華やかさを取り入れるのがポイントです。
肌の露出は控え、羽織りものを
結婚式では、露出度の高い服装は控えるのがマナーです。特に昼間の挙式・披露宴では注意が必要です。
例えば、以下のようなファッションは避けましょう。
例えば、以下のようなファッションは避けましょう。
肩出しデザイン・ミニ丈はNG
・ひざ上10cm以上のミニ丈デザイン
・胸の谷間が強調されるようなデザイン
・背中が大きく開いたデザイン
・太ももまで深くスリットが入ったデザイン
・胸の谷間が強調されるようなデザイン
・背中が大きく開いたデザイン
・太ももまで深くスリットが入ったデザイン
ノースリーブドレスはボレロやショールを羽織って
肩出しも控えた方がよいので、ノースリーブのドレスの場合は、ボレロやジャケットなどの羽織りものを用意するか、ショールなどでカバーするといいでしょう。
ただし、夜のパーティーやカジュアルスタイルの場合はOKな場合もあります。新郎新婦に会場の雰囲気やパーティーのスタイルを事前に確認して、TPOに合わせた服装選びをしましょう。
ただし、夜のパーティーやカジュアルスタイルの場合はOKな場合もあります。新郎新婦に会場の雰囲気やパーティーのスタイルを事前に確認して、TPOに合わせた服装選びをしましょう。
靴はヒールパンプスがマスト
オープントゥーやサンダルは避けて
靴はヒール5cm以上のパンプスを選ぶのが一般的。ヒールが太すぎるとカジュアルな印象になってしまうので、妊娠中など特別な理由がなければ細ヒールを選ぶのが正解です。つま先が隠れるものが基本なので、ミュールやサンダルも避けて。ブーティーもNGです。
また、かかとも隠れるタイプがベストですが、最近ではバックストラップ付きならOKという見方もあります。肌の露出度と同様、会場の雰囲気や立場を考慮して選ぶとよいでしょう。
また、かかとも隠れるタイプがベストですが、最近ではバックストラップ付きならOKという見方もあります。肌の露出度と同様、会場の雰囲気や立場を考慮して選ぶとよいでしょう。
素足はNG!
ストッキングは、ナチュラルなベージュをチョイスして。素足や不祝議を連想させる黒のストッキングは避けましょう。厚手のタイツやカラータイツもNGです。
バッグは小ぶりなミニサイズ
レザー・ファー素材・アニマル柄はNG
結婚式の服装には、小さめのパーティーバッグを用意しましょう。大きな荷物がある場合は、クロークに預けて。パーティーバッグは、革素材やファー、アニマル柄など、殺生をイメージさせる素材のバッグはNGです。また、ビニール素材やデニム生地など、カジュアルな印象が強い素材も避けましょう。
上品なアクセサリーを添えて
生花の髪飾りやアクセは避けて
生花は花嫁だけの特権なので、ウェディングドレスを連想させるアクセサリーは避けましょう。さりげないコサージュはOKです。ピアスやイヤリングは、主張が強すぎない上品なものを選ぶのが吉。耳元で揺れるデザインのイヤリングは、「家庭が揺れる」などの縁起の悪いイメージを持たれる場合もあるので注意して。また、「時間を気にするのは失礼」とされることから、腕時計の着用も控えるのがマナーです。
30〜40代女性はパールアクセサリーがおすすめ
アクセサリーは、白のパールが定番。一連パールネックレスをはじめ、パールがあしらわれた上品なデザインのものがおすすめです。特に親族として出席する場合は、フォーマルな装いが必須なので、パールネックレスが鉄則。普段使いのチェーンネックレスや大きめチャームのものなど、カジュアルな印象が強いアイテムは避けるようにしましょう。
髪型とメイクは華やかに
ロングヘアはアップスタイル、ボブは毛先カール&ハーフアップで
ロングヘアの場合は、下ろしたままではなくアップスタイルで華やかに仕上げましょう。低めの位置でまとめると大人っぽく上品な印象に。大ぶりなヘアアクセなどは控えるのがマナーです。ショートヘアやボブヘアでも、軽く巻いたり、カチューシャでアレンジしたりと、お祝いの席に相応しい華やぎを意識して。
涙で崩れないお化粧&写真映えを意識
結婚式のメイクは、ドレススタイルに見合うこと、写真に映ることも考えて「いつもより少し華やか」を意識してみて。普段ナチュラルメイクの人も、アイラインをしっかりめに引いたり、ラメ入りのアイシャドウや色味のきれいな口紅を取り入れるのがおすすめです。
また、涙で崩れないメイクをするのもポイント。挙式や披露宴では、こまめにお化粧直しに立つのは難しいので、ウォータープルーフのマスカラやアイライナーを使ってメイクしておくと、化粧崩れを防げます。
また、涙で崩れないメイクをするのもポイント。挙式や披露宴では、こまめにお化粧直しに立つのは難しいので、ウォータープルーフのマスカラやアイライナーを使ってメイクしておくと、化粧崩れを防げます。
季節別の結婚式の服装について
年間通してもそう多くはない結婚式への出席の機会。ベーシックなカラーを備えて、アクセサリーなどで変化をつけて着回すのも手ですが、せっかくなら、季節感も意識して色や素材を選んでみませんか? ここでは、それぞれの季節におすすめの服装をご提案します。
春夏秋冬に合わせたカラー・素材
春(3月・4月・5月)
春の結婚式スタイルには、淡いイエローやグリーン、ピンクなど、優しい色合いのカラードレスがぴったり。レースのあしらいやシフォン素材で軽やかかつフェミニンな印象を心がけましょう。
夏(6月・7月・8月)
暑い夏の結婚式スタイルは、やはり涼しげな印象が求められるもの。爽やかなブルー系がおすすめです。素材は着心地も見た目も軽やかなシフォンやジョーゼットなど。また、シックなイメージのネイビーは、上品な透け感のレース素材をチョイスして、羽織りものやアクセサリーで工夫しましょう。
秋(9月・10月・11月)
秋の深まりを感じるようなテラコッタやオレンジブラウン、ワインレッドなどの暖色系がマッチします。寒色系を選ぶなら、ディープグリーンなどシックな色合いを。素材は軽やかすぎると寒々しい印象になるのでシアー感は抑えて、七分袖デザインのドレスや、ボレロ・ストールなどをプラスするとよいでしょう。
冬(12月・1月・2月)
冬は、グレー系やモーヴなど、スモーキーなニュアンスカラーがおすすめです。ケープ付きのデザインなど、ほどよい肌の露出の袖付きデザインをチョイスして。素材は、上品な光沢と温かみのあるベロア素材も素敵。
二次会パーティーでの服装マナー
式や披露宴には出席せず、二次会パーティーのみの参加のケースもあるかと思います。その場合も、会場の雰囲気やどんなスタイルのパーティーかによって服装を考慮したいもの。会場ごとにどんなスタイルが望ましいのか参考にしてみてください。
招待状に「平服」と記載があるときの服装は?
招待状に「平服でお越し下さい」と記載がある場合がありますが、平服=普段着ではないので注意が必要です。「平服」とは、礼装より一段階ドレスダウンした服装のこと。「礼装」とは、女性でいえば、「正礼装」とされるアフタヌーンドレスやイブニングドレス、「準礼装」とされるセミアフタヌーンドレスやカクテルドレスを指します。二次会において「平服で」とインフォメーションがあった場合も、きちんとした服装を心がけましょう。
高級ホテルやレストラン
セミフォーマル・インフォーマルな装いで
格式の高いホテルや高級レストランが会場の場合は、二次会といえど、結婚式と同じくセミフォーマルな装いを意識で臨みましょう。サテンやシルクなど、光沢感のある素材の無地ドレス、もしくは上品なレース仕立てのものが望ましいです。肌の露出も控えたいので袖ありのドレスを選ぶか、ボレロなどを加えて調整を。
もう少しカジュアルなレストランなら、インフォーマル=略礼服で。セミフォーマルよりも少し遊び心を取り入れてもOKですが、お祝いの場に相応しい品のあるドレッシーさが求められます。
もう少しカジュアルなレストランなら、インフォーマル=略礼服で。セミフォーマルよりも少し遊び心を取り入れてもOKですが、お祝いの場に相応しい品のあるドレッシーさが求められます。
おしゃれなカフェ&ダイニングバー
スマートカジュアルなパンツスタイルもOK
おしゃれなカフェやダイニングバーでの二次会のドレスコードは、スマートカジュアルで。よそ行きのワンピースやセットアップ、オールインワンやパンツドレスなどもOKです。ホテルでの披露宴からそのまま出席する場合は、フォーマルすぎると逆に浮いてしまう場合もあるので、シアーなショールの代わりにボレロやジャケットを羽織ったり、アクセサリーを変えるなど少しカジュアルダウンして。
結婚式のおしゃれなお呼ばれコーデ
上品なドレスを主役にした大人の装い
華やかな着物(和装)スタイル
二次会向けのオケージョン服
結婚式の服装お悩みQ&A
ここからは、結婚式ゲストの服装で多いお悩み別にQ&A方式で解説します。
Q1:年代別やシーンで気をつける服装のポイントは?
年齢によっても、適したドレスの色やデザインは変わってきます。年代別におすすめをご紹介します。
【20代】マナーを守りつつ華やかで明るいカラードレスを
丈感など基本のマナーを守ったうえで、20代だからこそ着こなせる明るい色のドレスや甘めのフリルのデザインにチャレンジしてみてもよいでしょう。ただし、カラードレスを選ぶ際は、花嫁のお色直しのドレスと被らないようにリサーチしておくと安心。
また、兄弟や従妹など近しい親族の式に参加する場合は、華やかな振袖で参加するのもよいでしょう。このときも、花嫁の衣装にも配慮した色選びを心がけて。
また、兄弟や従妹など近しい親族の式に参加する場合は、華やかな振袖で参加するのもよいでしょう。このときも、花嫁の衣装にも配慮した色選びを心がけて。
【30代】ほどよいきれいめコーデを意識して
30代は、友人の結婚式以外にも、職場の同僚や後輩の披露宴など、招待客としての立場にも変化が生まれる年代です。親族や会社関係の式に参加する場合は、落ち着いた雰囲気の服装を意識しましょう。友人の式の場合は、さりげなくトレンド感を取り入れてみたり、20代の頃よりも素材感にこだわってみたりと、大人っぽく華やかなきれいめコーデを目指して。
30代のドレスの色は、原色やビビッドカラーはちょっと若作りに見えてしまったり、くすんだ色だと逆に老けた印象を与えてしまうことも……。定番の黒ドレスは上品なレース素材を、カラードレスは顔映りのいいワントーン明るめの色を意識しましょう。甘すぎないピンクベージュやライトカーキなどもおすすめです。
【40代・50代】大人の気品漂うフォーマルな装いを
40代・50代の結婚式お呼ばれスタイルは、露出控えめできちんと感のある装いを選びたいもの。シックな色のドレスに、小物で華やかさと女性らしさを加えるとよいでしょう。例えば、上品なネイビーの袖付きレースドレスなど。ほかにも、ブルーやパープル、グリーン系は深みのある色選びを心がけて。素材は、サテンやシャンタンなど光沢があって華やかなものを選ぶこともポイントです。
大人の女性だからこそ着こなせる和装もおすすめ。親族として出席する場合は色留袖、ゲストとして出席する場合は訪問着が一般的です。
Q2:結婚式の服装に合わせるコートは?
上質なきれいめコートを選んで
春先や秋口、冬場の結婚式の場合、アウターが必須です。会場でクロークに預けるとはいえど、コートもシーンに相応しいものを選びたいもの。結婚式のお呼ばれスタイルには、ベーシックカラーのチェスターコートやトレンチコートがおすすめ。ノーカラーコートもドレスの装飾を邪魔せず、シンプルに羽織れて便利です。
ウールやカシミア、光沢素材など
素材は、ウールやカシミアといった上質なもの選びましょう。光沢があり華やかなベロアやツイードもおすすめ。ドレス選びと同様に、ファーや革のあしらいがあるものは避けましょう。
Q3:衣装レンタルと購入、どちらがおすすめ?
パーティードレスの着用頻度によって選択して
結婚ラッシュが続く20代後半から30代は、着用する機会も多いので購入するのがおすすめ。予算が限られている場合は、一枚で何通りか着回せるセットアップやドレス+ケープのセットなどを選びましょう。同じ衣装でも、ショールや羽織りもの、小物でアレンジすることも可能です。
また、久々の結婚式でその後も当分予定がない場合は、衣装レンタルの方が予算を安く抑えやすいです。小物までセットになったお得なプランや、クリーニング代込みでレンタルできるショップもあるので、条件に合わせて選びましょう。
また、久々の結婚式でその後も当分予定がない場合は、衣装レンタルの方が予算を安く抑えやすいです。小物までセットになったお得なプランや、クリーニング代込みでレンタルできるショップもあるので、条件に合わせて選びましょう。
Q4:妊娠中に参加する結婚式の衣装は?
妊婦さんにはAラインドレスがおすすめ
締め付け感がなく、お腹部分をカバーできるAラインシルエットのドレスを選ぶとよいでしょう。当日は移動を含め、立ったり座ったりの動きが多いので、伸縮性のある素材を選ぶのもポイントです。ヒールは低めで滑りにくい安定感のあるものをチョイスして。ほかにも、産後の体型カバーを考えたものや、授乳ポケット付きなど、産後も着られるように工夫されたデザインも便利です。
Q5:子連れ参列の場合、子供の服装はどうすればいい?
保育園や幼稚園、学校の制服がある場合は、礼装として使えるので結婚式で着用してもOK。制服がない場合は、用意が必要です。
子供用のドレスやスーツ、セットアップを
女の子なら、おでかけ用のワンピースや子ども用のドレス、セットアップを。ヘアアクセサリーなどを付けるのも可愛いですが、派手になりすぎないように気をつけて。靴は足首にベルト付きのストラップシューズなど、歩きやすいものがおすすめです。男の子なら、キッズ用のスーツに革靴が基本。年齢が低い場合は、スーツタイプのロンパースもよいでしょう。
また、赤ちゃんの場合はセレモニードレスなど白を着用してもOKとなっていますが、「花嫁より目立たない」程度に華やかな服装を心がけてください。
また、赤ちゃんの場合はセレモニードレスなど白を着用してもOKとなっていますが、「花嫁より目立たない」程度に華やかな服装を心がけてください。
マナーを守った服装で結婚式や二次会に参列
基本から意外と知らないものまで、結婚式の服装には多くのマナーがあります。シーンや会場、新郎新婦と関係性など、さまざまな条件によっても気に留めることが違うので、その都度確認して臨みたいものです。マナーを守ったおしゃれなパーティースタイルで、大切な人の特別な1日をお祝いしましょう。
この記事の執筆者
ライター
坂本祥子
大学卒業後出版社に入社し、ウェディング誌や女性誌の編集に携わった後に独立。ライター・編集業の傍ら、スタイリストとしての経験を積む。現在は、編集・ライター・スタイリストとして、雑誌、広告、カタログ、web媒体など幅広く活動。得意分野はファッション、ライフスタイル全般。